ウラルトランスマッシュ
種類 | 株式会社(АО) |
---|---|
本社所在地 |
ロシア連邦 エカテリンブルク |
設立 | 1817年 |
業種 | 輸送用機器 |
事業内容 | 装甲戦闘車両、路面電車車両、採油ポンプの製造、整備など |
外部リンク | http://www.uraltransmash.com/ |
ウラルトランスマッシュ(ロシア語: Уралтрансмаш)は、ロシア連邦のエカテリンブルクに本社を置く株式会社(АО)。装甲戦闘車両(自走砲、地雷敷設車など)、路面電車車両、採油ポンプの生産を主体としており、2020年現在はウラルヴァゴンザヴォートの子会社となっている[1][2][3][4]。
概要・歴史
[編集]ウラルトランスマッシュは、鉱山に隣接した金属精製工場をルーツに持つ、1817年創業という長い歴史を持つ企業である。鉱山の資源が枯渇した後は機械工場へと転換し、蒸気エンジンやボイラー、蒸気機関車や鉱山用機器の部品の生産を行うようになり、20世紀初頭にはロシア帝国でも屈指の規模を誇る工場へと成長した。創業後は長年にわたりイギリスの実業家によって運営が行われていたが、ロシア革命以降はソビエト連邦(ソ連)の国営企業へと移管し、「メカニスト(Металлист)」と言う工場名への変更も行われた。以降は石油精製装置を始めとした石油産業にかかわる機器への生産にも携わった[1][2]。
工場の大きな転換点となったのは、第二次世界大戦(大祖国戦争)期にモスクワやスターリングラード(現:ヴォルゴグラード)を始めとした都市の工場から装甲戦闘車両の生産が移管された事であった。1942年10月の国防委員会での採択以降、工場では数千もの戦車や自走砲が大量生産され、その功績により1945年に労働赤旗勲章が授与されている[1][2]。
戦後は蒸気機関車用のテンダーや建設・土木作業用の油圧ショベルなどの生産が行われた一方、1960年代以降は自走砲を始めとした兵器の生産が主体となっており、2020年時点でもウラルトランスマッシュにおける主要製品に位置付けられている他、同社はロシア連邦における唯一の自走砲生産工場となっている。一方、ソビエト連邦の崩壊後は多角化を積極的に進めており、1992年に採油ポンプ、1999年に路面電車車両の生産事業に参入している[1][2][5][6]。
運営組織については、1950年代以降のソ連国営工場の「第50スヴェルドロフスキー機械製造工場(Свердловский машиностроительный завод No 50)」からソビエト連邦の崩壊後の1993年にスヴェルドロフスク州の州協会企業(государственным объединением)の「ウラルトランスマッシュ」となり、ロシア連邦が所有する単一企業体(1999年)を経て2009年に株式会社へ移管した後、2011年以降はニジニ・タギルに本社を置くウラルヴァゴンザヴォートの子会社となっている[1][2][3]。
主要製品
[編集]太字は2020年現在開発や展開が行われている製品を示す。また、これら以外にもウラルトランスマッシュではパイプライン[要曖昧さ回避]用部品や各種製品の部品生産、金属溶接などの事業も展開している[7]。
軽戦車
[編集]自走砲
[編集]-
2S5ギアツィント
-
2S3アカーツィヤ
-
2S19ムスタ-S
地雷敷設車
[編集]-
GMZ-3
路面電車
[編集]- 71-401 "スペクトル-1"[13][6]
- 71-402 "スペクトル-2"[13][6]
- 71-403[13][6]
- 71-405[13][6][5]
- 71-407[13][6][5]
- 71-409[5]
- 71-410 "Russia One(R1)"[13]
- 71-411[14]
- 71-412[14]
- 71-414 - ペサとの共同発注を実施、ただし製造は全てペサが担当[15]
- 71-415[5]
- 71-418[16]
- 71-421 "ドヴラートフ"[17][18][19]
- 71-431 "ドストエフスキー"[18][19]
-
71-401
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71-402
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71-403
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71-405
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71-407
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71-409
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71-410
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71-411
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71-412
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71-414
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71-415
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71-418
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71-421
-
71-431
その他
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e “Официальные сообщения предприятия”. Уралтрансмаш. 2020年7月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “История предприятия”. Уралтрансмаш. 2020年7月19日閲覧。
- ^ a b “НПК "Уралвагонзавод" стала основным владельцем "Уралтрансмаша" и петербургского ЦНИИМ”. Уралвагонзавод. 2020年7月19日閲覧。
- ^ 服部重敬「定点撮影で振り返る路面電車からLRTへの道程 トラムいま・むかし 第10回 ロシア」『路面電車EX 2019 vol.14』、イカロス出版、2019年11月19日、105頁、ISBN 978-4802207621。
- ^ a b c d e Уралтрансмаш (2017). Серийные и инновационные трамвайные вагоны АО «Уралтрансмаш» (Report). 2020年7月19日閲覧。
- ^ a b c d e f Ольга Масленникова. “Научные достижения и чудеса инженерии Как родился уральский трамвай”. Информационный портал Екатеринбурга. 2020年7月19日閲覧。
- ^ “Инструментальное производство”. Уралтрансмаш. 2020年7月19日閲覧。
- ^ “Трудности с одеждой в годы Великой Отечественной войны”. Уралтрансмаш (2020年5月7日). 2020年7月19日閲覧。
- ^ “Модернизированная самоходная гаубица 2С3М «Акация» с автоматизированной системой управления наведением и огнем АСУНО (изделие 2С3М2)”. Уралтрансмаш. 2020年7月19日閲覧。
- ^ “Модернизированная самоходная гаубица «МСТА-С» под калибр 155 мм (2С19М1-155)”. Уралтрансмаш. 2020年7月19日閲覧。
- ^ “GMZ3地雷敷設車”. 時事通信社 (2014年3月24日). 2020年7月19日閲覧。
- ^ “Гусеничный минный заградитель ГМЗ-3”. Уралтрансмаш. 2020年7月19日閲覧。
- ^ a b c d e f НТ Уфа (2014). “ОАО «Уралтрансмаш»: трамваи нового поколения”. Транспорт Российской Федерации 53 (4): 52-53 2020年7月19日閲覧。.
- ^ a b Vít Hinčica (2019年11月6日). “NOVÁ TRAMVAJ PRO JEVPATORIJI” (チェコ語). Československý Dopravák. 2020年7月19日閲覧。
- ^ Libor Hinčica (2023年12月11日). “Pouhých devět let provozu. Tramvaje PESA v Moskvě dojezdily”. Československý Dopravák. 2023年12月15日閲覧。
- ^ “АО «Уралтрансмаш», г. Екатеринбург”. ЗАО «Автоматизированные системы и комплексы» (2020年7月14日). 2020年7月19日閲覧。
- ^ “Petrohrad se pochlubil novými vozidly, retrotramvaje mu dodá Uraltransmaš”. Československý Dopravák (2022年7月15日). 2022年7月16日閲覧。
- ^ a b Полина Лемешева (2022年7月11日). “Новинки городского электротранспорта: «Петроградка», «Коломна», «Синара» и «Троицкий»”. TR.ru. 2022年7月16日閲覧。
- ^ a b Дарья Гербер (2023年8月29日). “Новые трамваи: закупка в Магнитогорске и Иркутске, поставка в Петербург, Самару и Липецк”. TR.ru. 2023年8月30日閲覧。
- ^ “Нефтеоборудование”. Уралтрансмаш. 2020年7月19日閲覧。