エチレンブラシレート
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エチレンブラシレート Ethylene brassylate[1] | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 105-95-3 |
特性 | |
化学式 | C15H26O4 |
モル質量 | 270.36 g mol−1 |
外観 | 粘性のある無色の液体 |
匂い | ムスク香 |
融点 |
-2 °C, 271 K, 28 °F |
沸点 |
332 °C, 605 K, 630 °F |
水への溶解度 | 不溶 |
溶解度 | プロピレングリコールに微溶、アルコール、油に可溶 |
危険性 | |
引火点 | 200℃ |
半数致死量 LD50 | >5g/kg(ラット経口、ウサギ経皮とも) |
関連する物質 | |
関連する大環状ムスク | エチレンドデカンジオエート |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
エチレンブラシレート(英: Ethylene brassylate、CAS名:1,4,-Dioxacycloheptadecane-5,17-dione)は、化学式C15H26O4で表される、エチレングリコールの大環状エステルで、合成ムスクとして大量生産されている。
用途
[編集]甘みのある香りで残香性が良く[2]、アルコールに対する溶解性が優れていることから石鹸・洗剤、シャンプー・リンス、オーデコロンやヘアトニックなどに多用される。商標名に「Musk T」「Musk MC-5」「Musk BRB」「Astrotone」がある[1]。
合成
[編集]溶媒のポリエチレンにブラシル酸ジメチル、アルミニウム粉末を加え160-170℃に加熱し、これに徐々にナトリウムメトキシドとエチレングリコールを加えてメタノールを除去しながらエステル交換反応を行う。170-230℃で重合させたのち240-295℃、0.2-0.3kPaに減圧し、攪拌して解重合し大環状モノマーを留去させる。こうして得られた粗製品を蒸留塔で精製することにより製造される[1]。
安全性
[編集]日本の消防法では危険物第4類第3石油類に分類される。ニトロムスク類と比較して生分解性が高い。[3]
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 湖上国雄『香料の物質工学 -製造・分析技術とその利用』地人書館、1995年、129頁。ISBN 4-8052-0491-5。
- 印藤元一『合成香料 化学と商品知識』化学工業日報社、1996年、406-407頁。ISBN 4-87326-206-2。