エマーソン・レイク・アンド・パウエル (アルバム)
『エマーソン・レイク・アンド・パウエル』 | ||||
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エマーソン・レイク・アンド・パウエル の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1985年 - 1986年 | |||
ジャンル | プログレッシブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | ポリグラム | |||
プロデュース | Tony Taverner/グレッグ・レイク | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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エマーソン・レイク・アンド・パウエル アルバム 年表 | ||||
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エマーソン・レイク・アンド・パウエル (Emerson, Lake & Powell) は、エマーソン・レイク・アンド・パウエルが1986年に発表したアルバム。
解説
[編集]制作の経緯
[編集]本作は、1979年に解散したエマーソン・レイク・アンド・パーマー(ELP)のキース・エマーソンが、ゲフィン・レコードとの契約に向けて1984年から1985年にかけて制作していたデモ・テープが元になっている。テープを聴いたポリドールの関係者が、エマーソンにELPを再結成する事を示唆した[注釈 1]。様々な紆余曲折の後、エマーソンはグレッグ・レイクとコージー・パウエルとエマーソン・レイク・アンド・パウエル[注釈 2]を結成して、本作を制作した[4]。
内容
[編集]「火星-戦争をもたらすもの」[5]は、イギリスの作曲家ホルストの組曲「惑星」の「火星-戦争をもたらすもの」を改作した作品である。ホルストは生前、「惑星」はオーケストラによってのみ、抜粋ではなく全編演奏されなければならない、という制約を規定した。彼が1934年に死去した後は、遺族がこの制約が守られるように目を光らせた[注釈 3]。しかし本作が発表された1986年には、彼の死後既に50年以上経って著作権が失効していたので、エマーソン・レイク・アンド・パウエルは制約を守る必要も遺族の許可を得る必要もなかった。
「タッチ・アンド・ゴー」[6]はシングル・カットされた。1991年に再結成したエマーソン・レイク・アンド・パーマーは、この曲をカバーして1993年のCD ボックス『リターン・オブ・ザ・マンティコア』に収録し、コンサートでも頻繁に演奏した。
「ザ・スコアー」の冒頭のインストゥルメンタル部分や「タッチ・アンド・ゴー」の冒頭など、スポーツ系のテレビ番組ではお馴染みのフレーズが多い。「火星-戦争をもたらすもの」の途中に使われている脅迫的不気味さを伴うシンセサイザーのフレーズは、K-1やPRIDEといった格闘技の番組で、ジェロム・レ・バンナのようなパワーと暴力性のイメージが強い選手のイメージ音楽として使用されることがある。
収録曲
[編集]作詞:グレッグ・レイク/作曲:キース・エマーソン&グレッグ・レイク。例外は下記参照(※)。
- 初版の収録曲
- ザ・スコアー – "The Score" 9:10
- ラーニング・トゥ・フライ – "Learning to Fly" 3:52
- ザ・ミラクル – "The Miracle" 7:02
- タッチ・アンド・ゴー – "Touch and Go" 3:35
- ラヴ・ブラインド – "Love Blind" 3:08
- ステップ・アサイド - "Step Aside" 3:42
- レイ・ダウン・ユア・ガンズ – "Lay Down Your Guns" 4:20 ※作詞:レイク&スティーヴ・グールド/作曲:エマーソン
- 火星-戦争をもたらすもの – "Mars, the Bringer of War" 7:53 ※作曲:グスターヴ・ホルスト/編曲・エマーソン、レイク&コージー・パウエル
- 第2版の追加収録曲
- ロコ・モーション – "The Loco-Motion" 4:40 ※作詞・作曲:ジェリー・ゴフィン&キャロル・キング
- ヴェイカント・ポゼッション – "Vacant Possession" 4:42
参加ミュージシャン
[編集]- Emerson, Lake and Powell
- Keith Emerson – キーボード
- Greg Lake – ボーカル、ベース・ギター、ギター、プロダクション
- Cozy Powell – ドラムス、パーカッション
チャート
[編集]イギリスでは最高35位、アメリカでは最高23位を記録した[7]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ この頃、イエスやエイジアが商業的に成功していたことに触発されて、多くのレコード会社が1970年代のプログレッシブ・ロック・バンドの再結成に動いており。本作も、そうした動きの中のひとつとなっている。
- ^ エマーソン・レイク・アンド・パーマーのカール・パーマーは、EL&PやELPなどの略称がエマーソン・レイク・アンド・パーマー以外に使用されることを禁止する訴訟を起こして勝訴した。よって、エマーソン・レイク・アンド・パウエルを略してELPとは呼べない。
- ^ レイクがELP結成前の1969年に在籍していたキング・クリムゾンは、彼が在籍していた当時にライブで「火星」を取り上げていたが、1970年にスタジオ録音版をセカンド・アルバムの『ポセイドンのめざめ』に収録しようとしたところ、遺族の許可がおりなかったので、タイトルを「デヴィルズ・トライアングル」にしてホルストの名前を出さずに収録した。
出典
[編集]- ^ Emerson, Lake & Powell - Emerson, Lake & Powell | Awards | AllMusic
- ^ EMERSON, LAKE & PALMER | Artist | Official Charts - 「Albums」をクリックすれば表示される
- ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.93
- ^ Macan (2006), pp. 485–490.
- ^ Macan (2006), pp. 497–499.
- ^ Macan (2006), p. 496.
- ^ Macan (2006), pp. 500–501.
引用文献
[編集]- Macan, Edward (2006). Endless Enigma: A Musical Biography of Emerson, Lake and Palmer. Chicago: Open Court. ISBN 978-0-8126-9596-0