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エリオ・ジェルマーノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エリオ・ジェルマーノ
Elio Germano
Elio Germano
2020年
生年月日 (1980-09-25) 1980年9月25日(44歳)
出生地 イタリアの旗 イタリアローマ
身長 173 cm[1]
職業 俳優
ジャンル 映画・テレビ・舞台
活動期間 1993年 -
受賞
カンヌ国際映画祭
男優賞
2010年我らの生活
ヴェネツィア国際映画祭
パシネッティ賞 最優秀男優賞
2014年『レオパルディ』
ベルリン国際映画祭
銀熊賞(男優賞)
2020年英語版私は隠れてしまいたかった
シューティング・スター賞
2008年
その他の賞
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞
主演男優賞
2007年『マイ・ブラザー
2011年『我らの生活』
ナストロ・ダルジェント賞
主演男優賞
2010年『我らの生活』
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エリオ・ジェルマーノElio Germano1980年9月25日 - )は、イタリア俳優

略歴

[編集]
2008年

1980年にローマで生まれ、モリーゼ州で育つ[1]。10代前半に子役としてデビュー。13歳でカステッラーノとピポロの『うざいんだよ、パパ』(Ci hai rotto papa)に出演。ローマに引っ越してきて、大人に対していたずらばかりする小学生グループの仲間になるアンドレアを演じる。このとき、ジェルマーノら主人公たちの歌った主題歌が大流行する。15歳のときにチョコレートBuenoのCMに出演。

高校時代に演劇学校に1年間通い、舞台デビューするが、1999年にカルロ・バンツィーナ『部屋のなかの空』(Il Cielo in una stanza)に出演するため舞台をやめ、映画俳優に転身。同作では父親とケンカばかりしている青年が1960年代にタイムスリップして、若かりし頃の父親と知り合う。現在の父親役をリッキー・トニャッツィが演じ、若いころの父親役をジェルマーノが演じた。

ジェルマーノの活動は映画だけにとどまらない。2001年にはTVドラマ『ザナルディ通り33番地』の主人公のひとりとして出演。同番地の大学生用マンションに暮らす6人の男女が繰り広げる青春物語で、人気バンドLuna Popがテーマ曲を提供し、同バンドのフロントマンであるチェーザレ・クレモニーニが出演したことでも話題となった。

2007年、人気俳優リッカルド・スカマルチョと共演した『マイ・ブラザー』でダヴィッド・ディ・ドナテッロ最優秀男優賞にノミネート。スカマルチョ演じる共産主義者の兄と、ジェルマーノ演じるネオ・ファシストの弟の青春映画は、大きな反響を呼ぶ。

2010年、同じダニエレ・ルケッティ監督による『我らの生活』で、妻を亡くし、二人の息子を育てつつ、人生を立て直そうとするローマ郊外の工事現場監督を演じ、第63回カンヌ国際映画祭男優賞を獲得。イタリア人が同賞を獲得するのは、1987年のマルチェロ・マストロヤンニ以来だった。

その後も、2001年にジェノヴァで開かれたG8の反対運動を描いた『ディアズイタリア語版』(2012年)や、18世紀の国民的詩人ジャコモ・レオパルディを演じた『レオパルディイタリア語版』(2014年)など、注目作に出演し、2020年にはジョルジョ・ディリッティイタリア語版監督の『私は隠れてしまいたかった』で、素朴派の画家アントニオ・リガブーエイタリア語版を演じ、第70回ベルリン国際映画祭英語版銀熊賞(男優賞)を獲得。三大国際映画祭のうちの二つで男優賞を獲得する。

さらに2020年には、第70回ベルリン国際映画祭で最優秀脚本賞に選ばれたディンノチェンツォ兄弟の『悪の寓話』や、『いつだってやめられる』三部作で成功を収めたシドニー・シビリアNetflixオリジナル映画『ローズ島共和国~小さな島の大波乱』など、若手監督たちの作品への出演も続いている。

あまり知られていないが、音楽活動も継続的に行っており、ヒップホップグループBestierare(日本語に訳すると「珍獣たち」の意)でMCを務めている。また私生活では一般人女性と結婚し、二児をもうけている。

主な出演作品

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公開年 邦題
原題
役名 備考
2004 Che ne sarà di noi マヌエル 第49回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞助演男優賞ノミネート
第60回ナストロ・ダルジェント賞イタリア語版助演男優賞ノミネート
2005 DO YOU LIKE HITCHCOOK? ドゥー・ユー・ライク・ヒッチコック?
Ti piace Hitchcock?
ジュリオ テレビ映画
マリー 〜もうひとりのマリア〜
Mary
マッテオ 日本劇場未公開
野良犬たちの掟
Romanzo criminale
ねずみ 日本劇場未公開
メリッサ・P 〜青い蕾〜
Melissa P.
アルナルド 日本劇場未公開
2006 ナポレオンの愛人
N (Io e Napoleone)
マルティノ・パプッチ 第47回イタリア・ゴールデングローブ賞ブレイクスルー男優賞イタリア語版受賞
日本劇場未公開
2007 マイ・ブラザー
Mio fratello è figlio unico
アッチョ・ベナシ 第52回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演男優賞受賞
第20回ヨーロッパ映画賞英語版主演男優賞ノミネート
第47回イタリア・ゴールデングローブ賞ブレイクスルー男優賞受賞
第63回ナストロ・ダルジェント賞イタリア語版主演男優賞ノミネート
EUフィルムデーズ2009で上映
Nessuna qualità agli eroi ルカ 第48回イタリア・ゴールデングローブ賞主演男優賞イタリア語版受賞ノミネート
第62回ナストロ・ダルジェント賞主演男優賞ノミネート
2008 見わたすかぎり人生
Tutta la vita davanti
ルキオ2 イタリア映画祭2009で上映[2]
2009 NINE
Nine
プエルパオロ
2010 我らの生活
La nostra vita
クラウディオ・デ・ローザ 第63回カンヌ国際映画祭男優賞受賞
第56回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演男優賞受賞
第23回ヨーロッパ映画賞英語版主演男優賞ノミネート
第51回イタリア・ゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネート
第65回ナストロ・ダルジェント賞イタリア語版主演男優賞受賞
イタリア映画祭2011での上映タイトルは『ぼくたちの生活[3]
2012 異人たちの棲む館
Magnifica presenza
ピエトロ 第57回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演男優賞ノミネート
第52回イタリア・ゴールデングローブ賞主演男優賞受賞
第67回ナストロ・ダルジェント賞イタリア語版主演男優賞ノミネート
イタリア映画祭2013での上映タイトルは『素晴らしき存在[4]
家の主たち
Padroni di casa
エリア イタリア映画祭2013で上映[4]
2013 無用のエルネスト
L'ultima ruota del carro
エルネスト イタリア映画祭2014で上映[5]
2014 レオパルディ
Il giovane favoloso
ジャコモ・レオパルディ イタリア映画祭2015で上映[6]
2015 アナザー
La dame dans l'auto avec des lunettes et un fusil
ステファノ/ジョルジュ カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016で上映[7]
暗黒街
Suburra
セバスティアーノ(セバ)
2017 ナポリの隣人
La tenerezza
ファビオ イタリア映画祭2018での上映タイトルは『世情[8]
2018 ルチアの恩寵
Troppa grazia
アルトゥーロ イタリア映画祭2019で上映[9]
2020 私は隠れてしまいたかった
Volevo nascondermi
アントニオ・リガブーエイタリア語版 第70回ベルリン国際映画祭英語版銀熊賞 (男優賞) 受賞
イタリア映画祭2021で上映[10]
悪の寓話
Favolacce
ブルーノ・プラシド イタリア映画祭2021で上映[10]
ローズ島共和国 〜小さな島の大波乱〜
L'incredibile storia dell'Isola delle Rose
ジョルジオ・ローザ Netflixで2020年12月9日から配信[11][12]
2021 アメリカ・ラティーナ
America Latina
マッシモ イタリア映画祭2022で上映[13]
2022 蟻の王
Il signore delle formiche
エンニオ・スクリバーニ
2023 Palazzina Laf ジャンカルロ・バジーレ 第69回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞助演男優賞受賞
2024 信頼
Confidenza
ピエトロ・ヴェッラ イタリア映画祭2024で上映[14]

出典

[編集]
  1. ^ a b Elio Germano - Biography” (英語). IMDb. 2013年5月30日閲覧。
  2. ^ 作品情報”. イタリア映画祭2009. 朝日新聞社. 2018年6月22日閲覧。
  3. ^ 作品情報”. イタリア映画祭2011. 朝日新聞社. 2018年6月22日閲覧。
  4. ^ a b 作品情報”. イタリア映画祭2013. 朝日新聞社. 2018年6月22日閲覧。
  5. ^ 作品情報”. イタリア映画祭2014. 朝日新聞社. 2018年6月22日閲覧。
  6. ^ 作品情報”. イタリア映画祭2015. 朝日新聞社. 2018年6月22日閲覧。
  7. ^ 上映作品”. カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016. 新宿シネマカリテ. 2016年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月22日閲覧。
  8. ^ 作品情報”. イタリア映画祭2018. 朝日新聞社. 2018年6月22日閲覧。
  9. ^ 作品情報”. イタリア映画祭2019. 朝日新聞社. 2020年8月28日閲覧。
  10. ^ a b 作品情報”. イタリア映画祭2021. 朝日新聞社. 2021年4月23日閲覧。
  11. ^ ローズ島共和国 小さな島の大波乱 - 映画.com
  12. ^ ローズ島共和国 ~小さな島の大波乱~ - Netflix
  13. ^ イタリア映画祭2022”. 朝日新聞デジタル. 2023年5月9日閲覧。
  14. ^ イタリア映画祭2024”. 朝日新聞デジタル. 2024年5月5日閲覧。

外部リンク

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