コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

オガルカヤ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オガルカヤ属
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: イネ目 Poales
: イネ科 Poaceae
: オガルカヤ属 Cymbopogon
英名
Lemon grass
  • 55-70種。本文参照

オガルカヤ属 (Cymbopogon) は、イネ科のユーラシア大陸オセアニアに分布する約55種(70種[1] ともされる)が所属する。オガルカヤレモングラスコウスイガヤなどを含み、ハーブなどに利用される種もある。

概要

[編集]

葉身は線形で、花は複合花序[1]。草体からは芳香がする。染色体数はx=10, 20, 40, 60[1]

利用

[編集]

インド原産のレモングラスなどはハーブとして用いられる。シトラスのような香りをもち、葉をそのまま使用したり、乾燥パウダーの形で用いられる。主にスープカレーの風味付けとして使用される。ズブロッカに入っているバイソングラスもこの一種である。

またオガルカヤ属の種からとった油などには、抗カビ作用があることも報告されている[2] ため、殺虫剤や虫除けとしても利用される。

また薬用のハーブとして使用されることもあり、ブラジルでは不安をのぞくための民間療法として、レモングラスの茶が利用されている[3]。しかしこれはヒトに効果がないことが研究で明らかになっている[4]。またレモングラスの茶は、接触性皮膚炎 (en) の再発を起こすことすらあるとされる[5]

抗がん作用

[編集]

2006年に、イスラエルベングリオン大学 (en) の研究チームが、レモングラスにふくまれるシトラールに、がん細胞アポトーシス(プログラム細胞死)を誘導する効果があることを発見した。[6]。このため、がん治療に利用されることが期待されている。

ギャラリー

[編集]

主要な種

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c Flora of China (2006) 22: pp.624–631.
  2. ^ Shadab, Q., Hanif, M. & Chaudhary, F.M. (1992) Antifungal activity by lemongrass essential oils. Pak. J. Sci. Ind. Res. 35, 246-249.
  3. ^ Blanco MM, Costa CA, Freire AO, Santos JG, Costa M (March 2009). “Neurobehavioral effect of essential oil of Cymbopogon citratus in mice”. Phytomedicine 16 (2-3): 265–70. doi:10.1016/j.phymed.2007.04.007. PMID 17561386. 
  4. ^ Leite JR, Seabra Mde L, Maluf E, et al. (July 1986). “Pharmacology of lemongrass (Cymbopogon citratus Stapf). III. Assessment of eventual toxic, hypnotic and anxiolytic effects on humans”. J Ethnopharmacol 17 (1): 75–83. doi:10.1016/0378-8741(86)90074-7. PMID 2429120. 
  5. ^ Bleasel N, Tate B, Rademaker M (August 2002). “Allergic contact dermatitis following exposure to essential oils”. Australas. J. Dermatol. 43 (3): 211–3. doi:10.1046/j.1440-0960.2002.00598.x. PMID 12121401. 
  6. ^ Dudai N, Weinstein Y, Krup M, Rabinski T, Ofir R (May 2005). “Citral is a new inducer of caspase-3 in tumor cell lines”. Planta Med. 71 (5): 484–8. doi:10.1055/s-2005-864146. PMID 15931590.