オッケルイペ
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オッケルイペは、アイヌに伝わる妖怪。名前は「放屁する化け物」を意味し、その名の通り屁の妖怪である。
人が家の中で1人でいるときなど、炉の中で「ポァ」と屁をする。さらに部屋のあちこちで次々に「ポァ」と屁をし、臭いで我慢できないほどになる。人間の方も屁をしてやると、オッケルイペは恐れ入って退散するという。屁が出ないときは、口で音の真似をするだけでも良いという。
樺太アイヌの説話にはオッケルイペがよく登場するといい、それによればあるとき、オッケルイペは人間の若者に姿を変えて船に乗せてもらったが、川の上で屁をして、その勢いで船を破壊してしまった。後に同じ乗り手の船に乗せてもらったが、乗り手が隙を見てオッケルイペを殴り倒すと、その正体は黒いキツネだったという。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 草野巧『幻想動物事典』新紀元社、1997年。ISBN 4-883-17283-X。
- 水木しげる『図説 日本妖怪大全』講談社〈講談社+α文庫〉、1984年。ISBN 4-062-56049-6。
- 村上健司 編『妖怪事典』毎日新聞社、2000年。ISBN 4-620-31428-5。