カウキャッチャー (放送)
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カウキャッチャー (cowcatcher) とは、放送広告の一種で、放送番組の開始直前に流されるCMをいう[1]。
特徴
[編集]カウキャッチャーはテレビやラジオのCMのうち、番組開始直前に放送されるもののことである。例えば開始時刻が00分と告知されている番組の場合、00分 - 01分にCMが放送され、01分に番組本編が開始するケースなどである。逆に、番組終了直後に流されるCMはヒッチハイク (HH) と呼ばれる[2]。
カウキャッチャーやヒッチハイクは競合するスポンサーを調整するために設定されることが多い[1]。番組と番組の間(ステーションブレイク)に放送されるスポットCMと異なり、カウキャッチャーには番組本体の視聴率や聴取率が適用され、それを元にCM放送料が決められる。
放送日時が固定しているのでスポットCMとは区別され、提供クレジット表示も伴わないのでタイムCMとも区別される[1]。ただし、これらカウキャッチャーやヒッチハイクにおいて、番組提供スポンサーのCMを流すことがある[2]。
カウキャッチャーの語源はアメリカ合衆国の機関車やインターアーバンなどの鉄道車両に取り付けられた野牛除け=カウキャッチャー(Cow Catcher)のことである[1]。
なお、番組開始から終了までの間に放送される提供クレジットのないCMはパーティシペーション(パーティシペーティング・アナウンスメント、PT)と呼ばれ、区別される。
日本での使用例
[編集]文化放送で1952年より放送されたラジオドラマ『ラジオ浪曲 銭形平次捕物控』で用いられたのが最初の例とされる[2]。
番組本編内に中間CMを置かない全国ネット番組において、CMの放送タイミングがネット局によってカウキャッチャー枠かヒッチハイク枠かが変わる例がある[注 1]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 一例として、JRN系列の『ドライバーズ・リクエスト』における化学薬品メーカーのCM(2021年5月 - 9月)については、地方局ではカウキャッチャーで流れたが、制作局のTBSラジオではヒッチハイクで流れた。
出典
[編集]- ^ a b c d 井徳正吾、松井陽通『マーケティングコミュニケーション』すばる舎、2013年3月27日、107頁。ISBN 978-4799102336。
- ^ a b c 川勝久「排障器型と便乗型と」『CMの世界 目と耳への挑戦』ダイヤモンド社、33-34頁。ASIN B000JAFB78。doi:10.11501/2503972。