コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

カメヤマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カメヤマ株式会社
Kameyama Co.,Ltd
カメヤマ本社
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 カメヤマ
カメヤマローソク
本社所在地 日本の旗 日本
531-0076
大阪府大阪市北区大淀中2丁目9番11号
設立 1946年昭和21年)
(亀山蝋燭株式会社)
業種 その他製品
法人番号 1120001032418 ウィキデータを編集
事業内容 ローソク及び線香の製造・販売
各種燭台の輸入販売
代表者 代表取締役会長CEO 谷川花子
資本金 7,000万円
従業員数 約320名[1]
所有者 谷川家
主要子会社 孔官堂
日本キャンドル協会
関係する人物 谷川兵三郎(創業者)
外部リンク https://www.kameyama.co.jp/
テンプレートを表示

カメヤマ株式会社Kameyama Co.,Ltd)は、大阪府大阪市北区大淀中に本社を置く、蝋燭線香などの冠婚葬祭器具を中心に扱うメーカー亀山ローソクカメヤマローソクの名で知られる。

概要

[編集]

スパイラルキャンドルキャンドルサービスキャンドルリレー故人の好物シリーズを生み出した国内ローソク最大手メーカー(国内シェア約5割、2021年現在)であるとともに、世界でも有数のキャンドルメーカーでもある。

2021年現在、年間約6,000トン、約3,500種類のローソク・キャンドルを製造・販売しているほか、子会社製の線香や、生活雑貨文具ジェルジュムLEDキャンドルなどを直営店キャンドルハウスで販売している。

社是

「惜しいくらいはハネましょう」 - 品質を最重視しており、合格点に達していない製品は出荷しない

コーポレート・メッセージ

「ずっと、一緒に、生きていく。」

沿革

[編集]
創業

1927年(昭和2年)に、元宮大工谷川兵三郎(ひょうさぶろう)が、「引退後も神に仕える仕事がしたい」と三重県亀山市にて蝋燭の製造をおこなう「谷川蝋燭製造所」を創業。

スパイラルキャンドルの発明

1937(昭和12)年に家内手工業から機械を導入するとともに次男の谷川正士が入社、1938(昭和13年)に西洋の美術ローソクを参考にスパイラルキャンドルを日本で最初に発明し、諸外国に輸出。スウェーデンのキャンドルコンテストで入賞を果たした。

しかし、太平洋戦争による輸出停止や1941(昭和16)年に芯ガスから失火して工場を全焼するなど、苦難を極めた。戦後、1946年(昭和46年)に当社を法人組織に改組し、亀山蝋燭株式会社とし、品質にこだわりを持つ谷川正士が2代目社長に就任。

戦後の全国展開

1953年(昭和28年)、占領軍より20万本の競争入札の応需に成功。それを機に全国展開を開始。1963年(昭和38年)年に、日本石油と「カメヤマ100番」を共同開発。品質向上に努めた。

キャンドルの普及

創業50周年を機に1977年(昭和52年)に亀山ローソク株式会社に社名変更。翌1978年(昭和53)年、谷川正士が死去し、谷川誠士が3代目社長に就任。

1983年(昭和58年)にはカメヤマローソク株式会社へと社名を変更。キャンドルの普及のため、1985年(昭和60年)に東京・銀座にキャンドルショップ「C&LE」を開店。

1993年(平成5年)に関連会社を合併したのを機に、社名を現在のカメヤマ株式会社に改め、1995年(平成7年)にはキャンドルを中心とした生活雑貨を扱うキャンドルハウス事業部を発足、2000年(平成12年)には、東京南青山に、キャンドルハウス事業本部を開設。

大阪移転とM&A

2001年(平成13年)に、大阪へ本社を移転させ、創業地亀山に「亀山本社工場」を設立。2003年(平成15)年にはパラフィン原料から液化天然ガス原料の新ローソク「灯しび」を開発。2019年(令和元年)5月には、線香業界大手の孔官堂など3社を完全子会社化し、製造、販売を譲受している。

受賞歴

[編集]

ウェディングにおけるカメヤマ

[編集]
キャンドルサービス

1959年(昭和34年)、欧米の結婚式を参考に当時の営業課長がキャンドルサービスを考案、自身の結婚式で実践した。その後、一般に普及させた。

パーティースタイル

2002年(平成14年)には、パーティースタイルウエディングを提案した。

キャンドルリレー

1990年代初頭にカジュアルなスタイルの結婚披露宴で登場した。ただし現在のキャンドルリレーとスタイルは異なり、最初の入場時とお色直しの再入場時に入口から新郎新婦の席まで列を作り、リレー形式によって灯すほか様々なスタイルがあった。その時点でキャンドルリレーがまだ定着しなかったのは、キャンドルの灯火をリレーをする意味合いが薄く、一方で点火するキャンドルがスパイラルやテーパーなど流蝋を伴うリスクがあったことが要因と推測される[独自研究?]。カメヤマは5年の歳月をかけて2002年に独自の「キャンドルリレー」を提唱し、手に持って安全な透過型のリレー専用のキャンドルを開発した。

2007年からは、自在にカラーリングが可能なリキッドキャンドルを用いたスタイルを発表した。

主要な製品

[編集]

神社仏閣葬儀供養用(神仏用)とウェディング・祝事・アロマ用に大別される。

神仏用
  • 「徳用豆ダルマ」 - 家庭仏壇用。最多売上商品
  • 「クリ・オ」 - 2004年発売。植物油原料の新ローソク
  • 「灯しび」 - 2004年発売。液化天然ガスを原料として二酸化炭素排出量の少ない新ローソク
  • 「花げしき」 - 1992年発売。ビャクダンの香りをベースにフローラルな花の香りを加えた線香。のちに「ラベンダーの香り」「カモミールの香り」「菩提樹の香り」「橙の香り」を発売。有煙タイプと煙少香タイプがある。
  • 「花げしき 備長炭」 - 2001年発売。紀州備長炭を使用し、従来の煙少香タイプよりも香りと煙をさらに抑えた線香となっている。2006年には「花げしき 備長炭消臭線香」のローズ・バイオレット・ジャスミン・緑茶の4種類の香りの線香を発売。

故人の好物シリーズ

[編集]

ビールお寿司など生前故人が好きだった物をキャンドル化。50万個を売り上げるヒット商品となったほか、2015年にはグッドデザイン賞にも選ばれた[4]。また、好物線香も開発した。

さらには、異業他社とコラボレーションして「故人の好物シリーズ」を展開。日々親しまれている食品そっくりのパッケージによる、ろうそく・線香などを企画・販売している。

コラボレーションの例

[編集]

※は三重県及び東海地方愛知県岐阜県)に本社を置く企業とのコラボ商品。

食品・菓子
酒類
その他

支店等

[編集]

神仏事業部、キャンドルハウス事業部共に、全国7大都市(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)に支店やショールームを設けている。

また、キャンドルハウスとして、東京・南青山に直営店を運営。キャンドルのほか、文具、インテリア雑貨を販売している。2007年(平成19年)4月からは、東名阪自動車道亀山パーキングエリア内にある亀山ハイウェイオアシス館にも開設している。

子会社等

[編集]

広報活動

[編集]

1969年よりテレビCMの放送を開始。以降、基本的に彼岸やお盆の時期のテレビ・ラジオでのスポットCMを中心に放送[要説明]。1987年には当時の谷川誠士社長自ら出演したテレビCM「お線香 イエローサブマリン編」が放送され、話題となった。

1990年代には、色とりどりの袈裟を着たお坊さん5人がCMソングを歌うテレビCMが制作・放送された。一例として、

  • 「お線香花げしき バイク編/ダンス編」(1993年)第33回ACC・CMフェスティバルテレビCM部門優秀賞受賞作
  • 「お線香花げしきラベンダー ラベンダー編」(1997年名古屋市大須商店街で撮影。2000年には振付が変更され、鳥山あかねが1カットだけ出演したバージョンが制作・放送された。)
  • 「お線香花げしきカモミール カモミール編」(1998年
  • 「ローソク カメヤマローソクここに在り編」(1998年。のちにお坊さんが出演しない「観光バス編」(2001年)や、女性3人がローソクを掲げて歌う「紺のパッケージ編」(2005年)が制作・放映された。)

2016年夏には、2007年の「花げしき備長炭消臭線香 炭琴編」以来約9年ぶりとなる「香りのお線香 たびだち」のテレビCM(BGMはアントニン・ドヴォルザーク作曲の「ユーモレスク」を使用)が制作・放送された。

提供番組

[編集]

現在、提供番組はなし。

過去

参考文献

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ [1]
  2. ^ グッドデザイン賞>受賞対象一覧>2015>好物キャンドル
  3. ^ 「亀山市 市文化の保存に寄付金 ろうそくの「カメヤマ」 紺綬褒章受賞で伝達式 三重」【伊勢新聞】2018年8月4日付
  4. ^ 「故人の好きなものをローソクに。カメヤマ株式会社「好物キャンドル」が本物そっくり!」【和楽】2020年1月15日付

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]