カラヴァッジオ (競走馬)
カラヴァッジオ | |||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
マグナー夫人の勝負服 | |||||||||||||||||||||
欧字表記 | Caravaggio[1] | ||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド | ||||||||||||||||||||
性別 | 牡[1] | ||||||||||||||||||||
毛色 | 芦毛[1] | ||||||||||||||||||||
生誕 | 2014年2月23日[2] | ||||||||||||||||||||
父 | Scat Daddy [1] | ||||||||||||||||||||
母 | Mekko Hokte[1] | ||||||||||||||||||||
母の父 | Holy Bull[1] | ||||||||||||||||||||
生国 | アメリカ合衆国 | ||||||||||||||||||||
生産者 |
Windmill Manor Farms, Inc. & Petaluma Bloodstock[2] | ||||||||||||||||||||
馬主 |
Mrs John Magnier, Michael Tabor & Derrick Smith[2][3] | ||||||||||||||||||||
調教師 | エイダン・オブライエン( アイルランド) | ||||||||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||||||||
生涯成績 | 10戦7勝[1] | ||||||||||||||||||||
獲得賞金 |
(愛)€408,750 (英)£412,230[4] | ||||||||||||||||||||
|
カラヴァッジオ(Caravaggio、2014年2月23日 - )は、アメリカ合衆国生産、アイルランド調教の競走馬・種牡馬[1]。主な勝ち鞍は2016年のフェニックスステークス、2017年のコモンウェルスカップ。
戦績
[編集]2014年2月23日にアメリカ合衆国で誕生。クールモア・グループの所有馬となり、アイルランドのエイダン・オブライエン厩舎から2歳4月にデビューすると、無傷の3連勝で挑んだフェニックスステークスを4馬身差の圧勝で制し、デビュー4連勝でのG1初勝利を飾った。オブライエン師は「最終追い切りでは時速45マイル(約72.4km/h)を計測しました。今までのバリードイルで一番速い馬です。今後も7ハロンを超えるレースを使うつもりはありません」とスプリンターとしての性能の高さを讃えた[5]。その後は2歳シーズンの締めくくりとしてミドルパークステークスへの出走が予定されていたが、軽微な故障により出走を回避し、翌年に備えることになった[6]。
休養を経て、3歳初戦のラッカンステークスを4馬身3/4差で楽勝すると、続くコモンウェルスカップでもゴドルフィンの素質馬ハリーエンジェルを下してG1・2勝目を挙げ、前年のコヴェントリーステークスに続いて2年連続でロイヤルアスコット開催で勝利を挙げるとともに、デビューからの連勝を6に伸ばした。レース後、オブライエン師は同年秋にオーストラリアで新設される世界最高賞金のスプリント戦ジ・エベレストへの参戦を示唆した[7]。しかし、次走のジュライカップでは4着に沈んで初の敗戦を喫すると、モーリス・ド・ゲスト賞も6着と勢いは影を潜め、豪州遠征は中止された。秋は前哨戦のフライングファイブステークスを勝利した後、英チャンピオンズスプリントステークスに出走したが3着に終わり、同レースを最後に現役を引退した[2]。
競走成績
[編集]以下の内容は、Racing Post[2]の情報に基づく。
出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 着順 | 騎手 | 着差 | 1着(2着)馬 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016. 4.18 | ダンドーク | 未勝利 | AW5f | 1着 | J.ヘファーナン | 1馬身3/4 | (Lundy) | |
5.21 | カラ | マーブルヒルステークス | L | 芝5f | 1着 | R.ムーア | 2馬身1/4 | (Mister Trader) |
6.14 | アスコット | コヴェントリーステークス | G2 | 芝6f | 1着 | R.ムーア | 2馬身1/4 | (Mehmas) |
8. 7 | カラ | フェニックスステークス | G1 | 芝6f | 1着 | J.ヘファーナン | 4馬身 | (Courage Under Fire) |
2017. 5.21 | ナース | ラッカンステークス | G3 | 芝6f | 1着 | R.ムーア | 4馬身3/4 | Psychedelic Funk |
6.23 | アスコット | コモンウェルスカップ | G1 | 芝6f | 1着 | R.ムーア | 3/4馬身 | (Harry Angel) |
7.15 | ニューマーケット | ジュライカップ | G1 | 芝6f | 4着 | R.ムーア | 1馬身3/4 | Harry Angel |
8. 6 | ドーヴィル | モーリス・ド・ゲスト賞 | G1 | 芝6.5f | 6着 | R.ムーア | 4馬身1/2 | Brando |
9.10 | カラ | フライングファイブステークス | G2 | 芝5f | 1着 | R.ムーア | 1馬身 | (Alphabet) |
10.21 | アスコット | 英チャンピオンズスプリントステークス | G1 | 芝6f | 3着 | R.ムーア | 2馬身 | Librisa Breeze |
種牡馬時代
[編集]2018年からアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬入りした。初年度の種付け料は3万5000ユーロに設定された[8]。2015年に急逝した名種牡馬スキャットダディの後継として期待を集め、初年度から217頭の牝馬と交配した[9]。初年度産駒は2021年にデビューを迎える。
シャトル種牡馬としてクールモア・オーストラリアでも供用されている。同牧場のトム・マグナー(Tom Magnier)場長は、早熟性と卓越したスピード、オーストラリアで飽和傾向にあるデインヒルの血を含まない血統をセールスポイントとして挙げている[10]。
2021年からアメリカ合衆国のアッシュフォードスタッドで繋養されることになった。
2022年10月14日に日本軽種馬協会から2023年より日本で種牡馬として導入することが発表された[11]。
主な産駒
[編集]グレード制重賞優勝馬
[編集]太字はGI・JpnI競走を示す
- 2019年産
- テナブリズム / Tenebrism(2021年チェヴァリーパークステークス、2022年ジャンプラ賞)
- ホワイトビーム / Whitebeam(2023年、2024年ダイアナステークス)
- マルジョーム / Maljoom(2022年メールミュルヘンスレネン)
- アグリ(2023年阪急杯)[12]
- 2021年産
- ポルタフォルトゥナ / Porta Fortuna(2023年チェヴァリーパークステークス、2024年コロネーションステークス、ファルマスステークス、メイトロンステークス)
血統表
[編集]カラヴァッジオの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ストームキャット系 |
[§ 2] | ||
父 Scat Daddy 2004 黒鹿毛 |
父の父 *ヨハネスブルグJohannesburg 1999 鹿毛 |
*ヘネシー | Storm Cat | |
Island Kitty | ||||
Myth | *オジジアン | |||
Yarn | ||||
父の母 Love Style1999 栗毛 |
Mr Prospector | Raise A Native | ||
Gold Digger | ||||
Likeable Style | Nijinsky | |||
Personable Lady | ||||
母 Mekko Hokte 2000 芦毛 |
Holy Bull 1991 芦毛 |
Great Above | Minnesota Mac | |
Ta Wee | ||||
Sharon Brown | Al Hattab | |||
Agathea's Dawn | ||||
母の母 Aerosilver1992 芦毛 |
Relaunch | In Reality | ||
Foggy Note | ||||
Silver in Flight | Silver Series | |||
Winter Wren | ||||
母系(F-No.) | 9号族(FN:9-e) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Mr.Prospector3×5=15.63%、The Axe5×5=6.25%、Intentionally5×5=6.25% | [§ 4] | ||
出典 |
|
- フサイチペガサス産駒の半姉マイジェン(My Jen)は米G2ギャラントブルームハンデキャップの勝ち馬[8]。また産駒に2022年ファルコンステークス優勝馬のプルパレイがいる。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h Caravaggio(USA)|JBISサーチ(JBIS-Search)
- ^ a b c d e Caravaggio | Race Record & Form. Racing Post. 2019年7月2日閲覧
- ^ Horse Profile for Caravaggio. Equibase. 2019年7月2日閲覧
- ^ Form and Entries for Horse Caravaggio (USA). irishracing. 2019年7月2日閲覧
- ^ “Aidan O’Brien says 45mph Caravaggio is ‘fastest we’ve ever had’”. The Guardian (2016年8月7日). 2019年7月2日閲覧。
- ^ Andrew Pelis (2016年9月19日). “Caravaggio Absent As 16 Stand Their Ground In The Middle Park Stakes”. Course Specialist. 2019年7月2日閲覧。
- ^ “Caravaggio win for Aidan O'Brien and Ryan Moore”. BBC (2017年6月23日). 2019年7月2日閲覧。
- ^ a b “Caravaggio Leads Trio Retiring to Coolmore Ireland”. Thoroughbred Daily News (2017年10月30日). 2019年7月2日閲覧。
- ^ Martin Stevens (2018年9月22日). “Coolmore pair Caravaggio and Churchill the busiest new boys of 2018”. Racing Post. 2019年7月22日閲覧。
- ^ Lydia Symonds (2018年3月29日). “Caravaggio the latest big name confirmed to shuttle to Australia”. Racing Post. 2019年7月2日閲覧。
- ^ 新種牡馬カラヴァッジオの導入【日本軽種馬協会】日本中央競馬会、2022年10月14日閲覧
- ^ “アグリ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年2月26日閲覧。
外部リンク
[編集]- Caravaggio - クールモアスタッドによる紹介
- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post