カリフォルニア・ピザ
カリフォルニア・ピザ(英:California-style pizza、California pizza)は、ニューヨークとイタリアの薄焼き生地に、カリフォルニア料理のトッピングを組み合わせたピザ料理である。その発祥は一般に、カリフォルニア州バークレーのエド・ラドゥーとシェパニースのものとされている。ラドゥーと出会ったウルフギャング・パックは、このスタイルのピザを全米に広め[1]、多くのカリフォルニア料理店で提供されている。カリフォルニア・ピザ・キッチン、ラウンドテーブル・ピザ、エクストリーム・ピザ、サミーズ・ウッドファイアード・ピザなどのレストランチェーン店が、カリフォルニア・ピザの4大フランチャイズである。
歴史
[編集]カリフォルニア・ピザは、1980年、当時サンフランシスコのプレゴでピザシェフをしていた「ピザ王子」と呼ばれるエド・ラドゥーと[2]、カリフォルニア州バークレーにあるシェパニーズ・カフェでアリス・ウォーターズの下で働くピザシェフによってほぼ同時に発明された[3]。
プレゴはイタリア風の薄焼きピザを専門としていたが、シェフはラドゥーに、生ハム、ゴートチーズ、トリュフなどを薪窯で焼く実験をして、その結果をゲストに送るように勧めた[4][5]。あるテーブルでは、マスタード、リコッタ、パテ、赤唐辛子を使ったメニューにないものを出したら、その相手がシェフのウルフギャング・パックであった。ウルフギャング・パックは、1980年から1981年にかけて、後に彼を有名にするレストラン・スパーゴをウエスト・ハリウッドに開店する準備をしていた。当初はピッツェリアとされていたが、スパーゴはシェパニース・カフェをモデルにしていた[3][6]。パックはラドゥーのピザに感動し、ラドゥーをピザシェフ長として雇うことにした。パックの指導の下、ラドゥーはホタテ、卵、ズッキーニの花などの食材を使った250以上のピザのコンセプトを開発した[5]。
パックとラドゥーが作ったピザの中では、ピザ生地を焼いてからスモークサーモン、生クリーム、ケッパー、ディルをのせた「ジューイッシュ・ピザ」が有名である[7]。また、オリーブ・オイル、ベビー・ベジタブル、チリ・オイル、香味生地を使ったピザもある[4]。
1985年、ラドゥーは、2人の弁護士・リチャード・ローゼンフィールドとラリー・フラックスが立ち上げようとしていたカリフォルニア・ピザ・キッチンを支援し、大切に保存していたレシピをスパーゴから持ってきた[5]。
脚注
[編集]- ^ Larry Olmsted (2006年4月7日). “Celebrity chefs transform Las Vegas dining scene”. USA Today 2007年10月3日閲覧。
- ^ Amy Spector (1999年3月15日). “Ed LaDou: The 'prince' of pizza finds a new loyal following”. Nation's Restaurant News 2007年10月3日閲覧。
- ^ a b Robert Lauriston (2007年9月26日). “Pizza Smackdown:SoCal chain goes head to head with hometown favorite”. San Francisco Weekly. オリジナルの2007年12月25日時点におけるアーカイブ。 2007年10月2日閲覧。
- ^ a b Marc S. Botts (October 2007). “Guru of Gourmet:Pizza innovator still has tricks up his sleeve”. オリジナルのMay 2, 2008時点におけるアーカイブ。 2007年10月3日閲覧。
- ^ a b c Steeve Coomes (2003年8月29日). “Who's Who: Ed LaDou”. Pizza Marketplace. オリジナルの2007年10月11日時点におけるアーカイブ。 2007年10月3日閲覧。
- ^ Michael Bauer (2001年2月7日). “101 Reasons We're America's Culinary Mecca”. San Francisco Chronicle 2007年10月3日閲覧。.
- ^ Peter Reinhart (2010-10-27). American Pie: My Search for the Perfect Pizza. Ten Speed Press. ISBN 9781607740902 2007年10月3日閲覧。