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カルロス・ルイーズ (野球)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カルロス・ルイーズから転送)
カルロス・ルイーズ
Carlos Ruiz
フィラデルフィア・フィリーズでの現役時代
(2012年6月8日)
基本情報
国籍 パナマの旗 パナマ
出身地 チリキ県ダビッド
生年月日 (1979-01-22) 1979年1月22日(45歳)
身長
体重
5' 10" =約177.8 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 1998年 アマチュア・フリーエージェントとしてフィラデルフィア・フィリーズと契約
初出場 2006年5月6日
最終出場 2017年9月30日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム パナマの旗 パナマ代表
WBC 2006年2009年2013年

カルロス・ホアキン・ルイーズ(Carlos Joaquín Ruiz, 1979年1月22日 - )は、パナマ共和国チリキ県ダビッド出身の元プロ野球選手捕手)。右投右打。愛称はチューチ英語版[1]

日本語表記ではルイスルイズなどもある。

経歴

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プロ入りとフィリーズ時代

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1998年12月4日にフィラデルフィア・フィリーズとわずか8000ドルで契約し、19歳で入団した。それまでにフィリーズから契約を2度断られていた。当初は二塁手であったが、ほどなくして捕手への転向を言い渡された[2]

2006年開幕前の3月に開催された第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)パナマ代表に選出された[3]。シーズンでは5月6日にメジャーデビューを果たす。1年目はマイク・リーバーサルサル・ファサーノ英語版クリス・コーストと、正捕手が固定されない中で、その中で1番少ない27試合に出場した。

2007年からは正捕手として起用された。

2008年のワールドシリーズでは、全5試合にフル出場して、第3戦でサヨナラ安打を打つなど、16打数6安打(打率.375)・3打点・4四球・1盗塁と活躍して、ワールドシリーズ優勝に貢献した。

2009年開幕前の3月に開催された第2回WBCパナマ代表に選出され[4]、2大会連続2度目の選出を果たした。2009年のワールドシリーズでは、全6試合に出場し、18打数6安打(打率.333)・2打点・5四球と活躍したが、2連覇には届かなかった。

2010年は、ロイ・ハラデイが5月29日にフロリダ・マーリンズ戦で完全試合、10月6日にシンシナティ・レッズとのディビジョン・シリーズでノーヒットノーランを記録した際に捕手を務めた。自己最高の打率.302を記録した[5]

2011年は、打率283、6本塁打、40打点を記録[5]し、打率はチームでハンター・ペンスの次に良い打率だった[6]

2012年には、6月終了の時点で打率が.364と好調で、オールスターゲームにも出場した。8月4日に足底腱膜炎を発症して故障者リスト入りし、長期離脱となった[7][5]が、自身2度目の.300以上となる.325・16本塁打・68打点という成績を記録し、OPS0.935は、350打数以上の打者としてはリーグ6位[7]の高水準で、ライアン・ハワードチェイス・アトリーら主力選手が満足に稼働出来ない中、中軸打者の1人として打線を牽引した。オフの11月に母国パナマで開催された第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)予選のパナマ代表に選出され[8]、3大会連続3度目の選出を果たした。10月29日には翌年の500万ドルの契約オプションが行使されたが、11月27日に禁止薬物のアンフェタミンに陽性反応を示し、翌年の開幕から25試合の出場停止処分を課された[9]。しかし、この薬物はアデラルという物で、アメリカでは標準で入手出来る軽微な薬物であり、打力開眼とは無関係であった[7]

2013年は、前述の薬物による出場停止やハムストリング痛による離脱の影響[10]で、出場機会が減少。1年目以来7年ぶりの100試合未満となる92試合の出場に留まり、打率.268・5本塁打・37打点・OPS0.688という低水準な打撃成績に終わった[5]。オフにFAとなったが、11月18日にフィリーズと3年2600万ドルの契約に合意した[11]

2014年は頭部に死球を受け、7月を欠場した[12]ため、110試合の出場で打率.252・6本塁打・31打点・4盗塁に留まった[5]

2015年6月14日、コール・ハメルズと組んだ通算200試合目のバッテリーとして出場を果たした[13]。この年は86試合に出場したが、打率.211と2本塁打はいずれも自己最低の数値だった[5]

2016年はフィリーズでは48試合に出場し、打率.261・3本塁打・12打点・3盗塁という成績を記録[5]

ドジャース時代

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2016年8月25日にA.J.エリストミー・バーグジャンズ後日発表選手とのトレードで、ロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[14]。ドジャース加入後は14試合に出場し、打率.278・3打点を記録。守備面では6回中3回を刺し、盗塁阻止率50%を記録した。フィリーズとの合算では、62試合で打率.264・3本塁打・15打点・3盗塁、リーグ1位の盗塁阻止率42%という成績を記録した[5]

マリナーズ時代

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2016年11月7日にビダル・ヌーニョとのトレードで、シアトル・マリナーズへ移籍した[15]

2017年11月2日にFAとなった[16]

マリナーズ退団後

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2018年は所属球団なく、パナマ国内リーグでプレー。

選手としての特徴

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詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2006 PHI 27 78 69 5 18 1 1 3 30 10 0 0 2 1 5 2 1 8 3 .261 .316 .435 .751
2007 115 429 374 42 97 29 2 6 148 54 6 1 5 3 42 10 5 49 17 .259 .340 .396 .735
2008 117 373 320 47 70 14 0 4 96 31 1 2 4 1 44 6 4 38 14 .219 .320 .300 .620
2009 107 379 322 32 82 26 1 9 137 43 3 2 4 2 47 8 4 39 8 .255 .355 .425 .780
2010 121 433 371 43 112 28 1 8 166 53 0 1 0 1 55 13 6 54 8 .302 .400 .447 .847
2011 132 472 410 49 116 23 0 6 157 40 1 0 3 1 48 10 10 48 7 .283 .371 .383 .754
2012 114 421 372 56 121 32 0 16 201 68 4 0 0 4 29 6 16 50 6 .325 .394 .540 .935
2013 92 341 310 30 83 16 0 5 114 37 1 0 4 2 18 3 7 39 11 .268 .320 .368 .688
2014 110 445 381 43 96 25 1 6 141 31 4 2 1 5 46 1 12 60 11 .252 .347 .370 .717
2015 86 320 284 23 60 13 1 2 81 22 1 1 3 1 28 2 4 43 13 .211 .290 .285 .585
2016 48 193 165 18 43 6 0 3 58 12 3 1 0 0 24 1 4 28 3 .261 .368 .352 .719
LAD 14 40 36 3 10 2 0 0 12 3 0 0 0 0 3 0 1 5 1 .278 .350 .333 .683
'16計 62 233 201 21 53 8 0 3 70 15 3 1 0 0 27 1 5 33 4 .264 .365 .348 .713
2017 SEA 53 145 125 14 27 8 0 3 44 11 1 0 1 1 14 0 4 38 4 .216 .313 .352 .665
MLB:12年 1137 4069 3539 405 935 223 7 71 1385 415 25 10 27 22 403 62 78 499 106 .264 .350 .391 .742

年度別守備成績

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捕手(C)






















2006 PHI 24 147 11 3 1 .981 1 14 11 3 .214
2007 111 688 54 2 4 .997 5 83 57 26 .313
2008 110 623 58 5 2 .993 4 85 65 20 .235
2009 107 707 49 3 7 .996 1 84 61 23 .274
2010 118 814 60 6 7 .993 4 70 50 20 .286
2011 128 950 68 4 4 .996 8 100 77 23 .230
2012 106 856 73 6 8 .994 5 97 64 33 .340
2013 86 657 44 3 9 .996 4 84 63 21 .250
2014 109 852 68 5 9 .995 4 102 74 28 .275
2015 83 626 41 11 8 .984 5 57 46 11 .193
2016 47 393 34 3 3 .993 1 30 18 12 .400
LAD 9 73 10 1 3 .988 1 6 3 3 .500
2016計 56 466 44 4 6 .992 2 36 21 15 .417
2017 SEA 47 282 19 1 2 .997 5 30 23 7 .233
MLB 1085 7668 589 53 67 .994 48 842 612 230 .273
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 上記の他に三塁手として2試合、一塁手として1試合、投手として1試合に出場

記録

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背番号

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  • 51(2006年 - 2016年)
  • 52(2017年)

代表歴

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脚注

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  1. ^ M's Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月1日閲覧
  2. ^ a b Carlos Ruiz's success a testament to hard work and dedication” (英語). ESPN (2012年8月2日). 2024年8月31日閲覧。
  3. ^ 2006 Tournament Roster” (英語). ワールド・ベースボール・クラシック公式サイト. 2015年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月9日閲覧。
  4. ^ 2009 Tournament Roster” (英語). ワールド・ベースボール・クラシック公式サイト. 2015年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月9日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h MLB公式プロフィール参照。2017年12月30日閲覧。
  6. ^ Philadelphia Phillies.”. MLB.com. 2016年11月10日閲覧。
  7. ^ a b c 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2013』廣済堂出版、2013年、296頁。ISBN 978-4-331-51711-6 
  8. ^ 2012 Qualifier Roster” (英語). ワールド・ベースボール・クラシック公式サイト. 2015年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月9日閲覧。
  9. ^ Eliot Shorr-Parks (2012年11月27日). “Phillies' Carlos Ruiz suspended 25 games for amphetamine use”. NJ.com. NJ Advance Media. 2016年11月10日閲覧。
  10. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』廣済堂出版、2014年、314頁。ISBN 978-4-331-51809-0 
  11. ^ Phillies give Carlos Ruiz a three-year contract that makes very little sense” (英語). スポーツ・イラストレイテッド (2013年11月18日). 2024年8月31日閲覧。
  12. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、327頁。ISBN 978-4-331-51921-9 
  13. ^ Hamels-Ruiz battery to reach milestone with 200th game for Phillies” (英語). NBCスポーツ (2015年6月8日). 2024年8月31日閲覧。
  14. ^ Jon Weisman (2016年8月25日). “A.J. Ellis heads to Phillies in Carlos Ruiz trade” (英語). MLB.com. 2016年8月29日閲覧。
  15. ^ Greg Johns (2016年11月7日). “Ruiz looks to help Mariners take next step” (英語). MLB.com. 2016年11月10日閲覧。
  16. ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (英語) (2017年11月5日) 2017年12月30日閲覧

関連項目

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外部リンク

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