ガラスの鼓動
『ガラスの鼓動』 | ||||
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斉藤由貴 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | ポップス | |||
時間 | ||||
レーベル | キャニオン・レコード | |||
プロデュース | 長岡和弘 | |||
チャート最高順位 | ||||
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斉藤由貴 アルバム 年表 | ||||
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『ガラスの鼓動』収録のシングル | ||||
『ガラスの鼓動』(ガラスのこどう)は、斉藤由貴通算2枚目のスタジオ・アルバム。1986年3月21日発売。発売元はキャニオン・レコード(現:ポニーキャニオン)。規格品番は、LP:C28A0479、CT:28P6515、CD:D32A0168。
背景
[編集]1986年盤
[編集]前オリジナル作品『AXIA[1]』より約10か月ぶりの作品。その間に企画アルバム『The Special Series 斉藤由貴[2]』が発売されたが、本アルバム収録曲でもある「初戀[3]」とそのB面「海の絵葉書」、「情熱[4]」は『The Special Series 斉藤由貴』にも収録されている。
LP帯のコピー:そっと、胸に手をあてて聴いてごらん?
収録曲のうち、「千の風音」はイントロダクション的なインストゥルメンタルであるが、歌詞カードにNHK朝の連続テレビ小説『はね駒』(1986年4月〜1986年10月放送)の撮影控え室で書き上げたという詩が添えられている。「ガラスの鼓動」というタイトルの曲は収録されていないが、「月野原」の歌詞中にこのフレーズが登場する。なお「月野原」は斉藤の作詞による楽曲で、本アルバム以降、自身作詞の楽曲が少しずつ収録されていくこととなる。
女性シンガーソングライターの谷山浩子から初めて楽曲提供を受けた「土曜日のタマネギ」が、12インチ・シングルとしてのちにリアレンジでシングルカットされた[5]。本アルバム以降、谷山は斉藤由貴の音楽活動において重要作家のひとりとなった。当時は斉藤由貴と同じくキャニオン・レコードに所属していたが、谷山浩子はヤマハミュージックコミュニケーションズへ移籍している[6]。
2003年9月18日発売のCD-BOX『斉藤由貴 CD-BOX 1』にリマスタリング音源で収められた。同ボックス・セットは限定生産のため、現在は入手困難となっている。2009年には歌手デビュー25周年企画の一環として、特別なCDプレーヤーを購入することなく高音質再生が可能であるとされるHiQualityCD(HQCD)仕様で発売された。歌詞ブックレット巻末には制作プロデューサーである長岡和弘のコメントが添えられた。
2008年盤
[編集]2008年7月に、ポニーキャニオンの復刻シリーズ "Myこれ!チョイス" の一環として、本作が復刻された。正式名称は「Myこれ!チョイス 01 ガラスの鼓動 + シングルコレクション」。藤井淳による解説付き。元の収録曲全10曲に加え、オリジナル盤に未収録のシングルA面8曲がボーナス・トラックとして収録された。歌詞カードはブック型ではなく縦長折りたたみ形式で、スタッフ・クレジットは省略されている。
収録曲
[編集]LP/CT
[編集]全編曲: 武部聡志(特記以外)。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
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1. | 「千の風音」 | 斉藤由貴 | 武部聡志 | |
2. | 「月野原」(編曲:武部聡志・崎谷健次郎) | 斉藤由貴 | 崎谷健次郎 | |
3. | 「土曜日のタマネギ」 | 谷山浩子 | 亀井登志夫 | |
4. | 「初戀」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
5. | 「情熱」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
合計時間: |
全編曲: 武部聡志(特記以外)。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
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1. | 「コスモス通信」 | 松本隆 | 来生たかお | |
2. | 「パジャマのシンデレラ」 | 田口俊 | 亀井登志夫 | |
3. | 「お引越し・忘れもの」 | 斉藤由貴 | 亀井登志夫 | |
4. | 「海の絵葉書」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
5. | 「今だけの真実」(編曲:谷山浩子) | 谷山浩子 | 谷山浩子 | |
合計時間: |
CD
[編集]全編曲: 武部聡志(特記以外)。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「千の風音」 | 斉藤由貴 | 武部聡志 | |
2. | 「月野原」(編曲:武部聡志・崎谷健次郎) | 斉藤由貴 | 崎谷健次郎 | |
3. | 「土曜日のタマネギ」 | 谷山浩子 | 亀井登志夫 | |
4. | 「初戀」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
5. | 「情熱」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
6. | 「コスモス通信」 | 松本隆 | 来生たかお | |
7. | 「パジャマのシンデレラ」 | 田口俊 | 亀井登志夫 | |
8. | 「お引越し・忘れもの」 | 斉藤由貴 | 亀井登志夫 | |
9. | 「海の絵葉書」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
10. | 「今だけの真実」(編曲:谷山浩子) | 谷山浩子 | 谷山浩子 | |
合計時間: |
全編曲: 武部聡志(特記以外)。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
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11. | 「卒業」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
12. | 「白い炎」 | 森雪之丞 | 玉置浩二 | |
13. | 「悲しみよこんにちは」 | 森雪之丞 | 玉置浩二 | |
14. | 「青空のかけら[注 1]」 | 松本隆 | 亀井登志夫 | |
15. | 「MAY」 | 谷山浩子 | MAYUMI | |
16. | 「砂の城」 | 森雪之丞 | 岡本朗 | |
17. | 「「さよなら」」 | 斉藤由貴 | 原由子 | |
18. | 「夢の中へ」(編曲:崎谷健次郎) | 井上陽水 | 井上陽水 |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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11. | 「ささやきの妖精」 | 松本隆 | 筒美京平 | 武部聡志 |
曲解説
[編集]- 千の風音
- 歌唱は無く、演奏のみの曲。
- 月野原
- 斉藤自身が作詞を手掛けた曲。
- 土曜日のタマネギ
- 同年5月に、12インチ・シングル表題曲としてバージョンを変更しシングルカットされた。
- 初戀
- 3枚目のシングル表題曲。
- 情熱
- 4枚目のシングル表題曲。
- コスモス通信
- パジャマのシンデレラ
- お引越し・忘れもの
- 同時発売のシングル「悲しみよこんにちは」のB面曲としてリカットされた。
- 海の絵葉書
- シングル「初戀」のB面曲。
- 今だけの真実
- 後に同タイトルのエッセイ本が発売された。
関連作品
[編集]#CD・CD(2009年盤)のトラック・ナンバー参照
- The Special Series 斉藤由貴 - M-4・5・9
- YUKI'S BRAND - M-1・2・8・10
- Yuki's MUSEUM - M-3・4・5
- MYこれ!クション 斉藤由貴BEST - M-3 (12inch Version)・4・5
- 斉藤由貴 SINGLESコンプリート - M-3 (12inch Version)・4・5・9
- 斉藤由貴 ヴィンテージ・ベスト - M-3(Retake)
- re-package 3in1 - M-5(12inch Version)
- POETIC Live 1986 - M-2(Live)・4(Live)・5(Live)・6(Live)・7(Live)・8(Live)・9(Live)・10(Live)
関連項目
[編集]発売履歴
[編集]- 1986年03月21日 - LP、規格品番:C28A0479
- 1986年03月21日 - CD、規格品番:D32A0168
- 1986年03月21日 - CT、規格品番:28P6515
- 1989年03月21日 - GOLD CD、規格品番:D35A0477
- 2003年09月18日 - CD-BOX、規格品番:PCCA-1924
- 2008年07月16日 - CD、規格品番:PCCS-00001
- 2009年03月25日 - HQCD(紙ジャケット仕様)、規格品番:PCCA-50133
脚注
[編集]- ^ アルバム『AXIA』は1985年6月21日発売。規格品番はLPレコード:C28A0416、CDアルバム(初版):D32A0096。
- ^ アルバム『The Special Series 斉藤由貴』は1985年12月21日発売。規格品番はD32A0154。
- ^ シングル「初戀」(B面:海の絵葉書)は1985年8月21日発売。規格品番はシングルレコード:7A0508、CDシングル:S10A0033。
- ^ シングル「情熱」(B面:ささやきの妖精)は1985年11月15日発売。規格品番はシングルレコード:7A0539、CDシングル:S10A0034。
- ^ 12インチシングル「土曜日のタマネギ」(B面:AXIA 〜かなしいことり〜)は1986年5月21日発売。規格品番はシングルレコード:C12A0491。漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』50巻に収められている「クイズDEお金もち」において、イントロクイズで当曲名を答える場面が登場する。当時、原作者の秋本治(またはスタッフ)がファンであったようで、この頃の同漫画には斉藤由貴の名前が度々登場する。
- ^ 似た環境に中島みゆきがいる。中島みゆきもキャニオン・レコードからヤマハミュージックコミュニケーションズへ移籍済み。また当時、同じく同レコード会社所属の女性歌手(工藤静香)へ詞を中心に提供をしていた点も重なる。
注釈
[編集]出典
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外部リンク
[編集]- ポニーキャニオン公式ページ 斉藤由貴『ガラスの鼓動 + シングルコレクション』より。 - ウェイバックマシン(2010年1月3日アーカイブ分)
- ポニーキャニオン公式ページ 斉藤由貴『ガラスの鼓動(紙ジャケット+HQCD)』より。 - ウェイバックマシン(2010年1月3日アーカイブ分)