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キツリフネ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キツリフネ
Impatiens noli-tangere
Impatiens noli-tangere
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: フウロソウ目 Geraniales
: ツリフネソウ科 Balsaminaceae
: ツリフネソウ属 Impatiens
: キツリフネ I. noli-tangere
学名
Impatiens noli-tangere L.[1]
和名
キツリフネ(黄釣船)
英名
Touch-me-not Balsam
Yellow Balsam
変種品種

キツリフネ(黄釣船、学名: Impatiens noli-tangere[2])は、ツリフネソウ科ツリフネソウ属一年草である。

リンネの『植物の種』(1753年) で記載された植物の一つである[3]

分布

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ユーラシア北米大陸に広く分布する。基準標本ヨーロッパカナダのもの[4]

日本では北海道本州四国九州の低山から山地にかけて分布し、水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生する。ツリフネソウの分布域と類似するため、ともに群生していることも多い。

特徴

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草丈は40-80 cmほどに生長する[5]。葉は鋸歯(縁がギザギザになる)で、楕円形から広披針形、ツリフネソウより楕円形に近い傾向がある。

花期は夏から秋(山地では 8月頃から、低地では9-10月)。葉の下から細長い花序が伸び、その先に3-4 cmほどの横長で黄色い花が釣り下がるように咲く。花弁状のと唇形の花びらをもち、が長く筒状になっている。そのツリフネソウに似るが黄色い花が名前の由来になっている。

なお、その黄色い花と、後ろに伸びる距の先が巻かずに垂れること、また他のツリフネソウ属と同様に花が葉の下に咲くところが、ツリフネソウとの明確な相違点である。

大きく奥行きのある花がたくさん咲くので、主にクマバチなど大型のハナバチや、ツリアブ類などが好んで集まり、花に潜り込んで蜜を集める様子が観察される。

果実が熟すと、ホウセンカなどと同様に弾けて種子が飛び散るように拡がる。種小名noli-tangere は「触るな」の意味で、果実に触るとはじけることに由来している[4]

種の保全状況評価

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日本の各都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[6]環境省としての、レッドリストの指定はない[7]

品種

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  • ウスキツリフネImpatiens noli-tangere L. f. pallida Hermann.) - 白に微かな黄色を帯びる花のもの[4]

関連画像

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脚注

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  1. ^ GRIN/NPGS Taxonomy information Impatiens noli-tangere L.” (英語). アメリカ合衆国農務省(USDA). 2011年10月15日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2011年10月19日閲覧。
  3. ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 938. https://www.biodiversitylibrary.org/page/358959 
  4. ^ a b c 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、336頁。ISBN 4-635-09019-1 
  5. ^ 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月、360頁。ISBN 9784635090421 
  6. ^ 日本のレッドデータ検索システム(ツリフネソウ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年10月15日閲覧。
  7. ^ 植物絶滅危惧種情報検索”. 生物多様性情報システム (2007年8月3日). 2011年10月15日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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