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クサリヘビ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クサリヘビ科
Montivipera wagneri
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
亜目 : ヘビ亜目 Serpentes
: クサリヘビ科 Viperidae
Oppel, 1811
亜科

クサリヘビ科(クサリヘビか、Viperidae)は、爬虫綱有鱗目に属する科。模式属クサリヘビ属特定動物

分布

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アフリカ大陸北アメリカ大陸南アメリカ大陸ユーラシア大陸インドネシア日本

日本に分布する種

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形態

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最大種は最大全長360cmのブッシュマスターで、最小種は20cmほどのドワーフアダー。またヒガシダイヤガラガラヘビが最も重い毒蛇の記録を持っている。体型が太く、模様が網目模様の種が多いため、一見のように見える。クサリヘビはこの斑紋に由来する。

本科の特徴としてまず挙げられるのが、三角形の大きなである。顎の筋肉が発達しえらが大きく張っており、発達した筋肉を用いて毒液を獲物に大量に注入することができる。次に挙げられる特徴が、毒牙の長さである。通常200cmぐらいの大型種では2-3cmあり、中にはガボンアダー(ガブーンヴァイパー[1])のように最大で5cmもある種もある。小型のカーペットバイパーでも約0.5cmで、コブラ科の最大種キングコブラの毒牙とほぼ同じ長さである。そのため牙が直立した状態では口を閉じることができないため、牙の根元から口の内部に折りたためるようになっている。口を大きく開くと、上顎骨が回転して牙が直立し、毒を獲物に撃ち込めるようになる。口を閉じると、毒牙は自動的に口内へ折りたたまれる。毒牙の中には管があり、毒液はこの管を通るため毒牙を相手に深く刺し込まなくても相手に毒液を確実に注入できる。

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本科の構成種は、殆どの種が出血毒という毒を持っている。これは強力な消化酵素細胞組織のたんぱく質が分解され、獲物を消化するのに役立つ。噛まれた際の症状としては患部に激痛と腫れが起こり、痛みが徐々に全身に広がっていく。そして皮下や内臓、古傷からの出血、腎機能障害、吐き気血便血尿等が起こる。二次的な被害として血管がダメージを受けることにより、急激な低血圧等も起こる。治療には血清が必要であるため、噛まれたら一刻も早く救急搬送してもらう必要がある。性質上、神経を麻痺させる神経毒に比べると死亡率は高くないものの、後遺症は出血毒のほうが重篤化することもある。組織が壊死することにより、手足の切断に至るケースも少なくない。本科でも特に強毒を持つ種は、出血毒だけでなく神経毒も持つ。

生態

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生息する環境は様々で、主に熱帯から亜熱帯に生息するが、温帯亜寒帯に生息する種もいる。ヨーロッパクサリヘビのように、北緯60度にも分布する種もいる。また砂漠に適応した種もいる。

繁殖形態は卵生、卵胎生の種が共にいる。

後述のピット器官により、主に恒温動物(ネズミ、リス等の小型哺乳類や小型鳥類)を捕食する種が多いが、ヌママムシのようにカエルやトカゲ、魚類等の変温動物を主食とする種も存在する。

分類

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全世界に生息する800-900種程の毒蛇のうち、約1/4を占める。大きく分類すると、マムシ亜科クサリヘビ亜科に分けられる。マムシ亜科は眼と鼻の間に1対の赤外線感知器官(ピット器官)を持つ。分類・和名は田原(2020)を参考[2]

コブラバイパー亜科 Azemiopinae

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ナイトアダー亜科 Causinae

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マムシ亜科 Crotalinae

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クサリヘビ亜科 Viperinae

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出典・脚注

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  1. ^ 和名ではガブーンバイパー、ガブンバイパー、ガボンバイパー、ガボーンバイパー、ガボーンヴァイパー、ガブーンクサリヘビ、ガボンクサリヘビなど様々な呼び名がある。
  2. ^ 田原義太慶『毒ヘビ全書』グラフィック社、2020年2月25日、320-327頁。ISBN 978-4-7661-3313-4 
  3. ^ 学名に沿ってアゼミオプスと書かれることもある。志村隆 他、『ニューワイド 学研の図鑑 爬虫類・両生類』、学習研究社、2004年、p87,149
  4. ^ テルキオペロ、チュウオウアメリカハブ、または種小名に沿ってアスパーハブ、アスペルハブとも呼ばれる

参考文献

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  • 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、146頁。
  • クリス・マティソン 『ヘビ大図鑑』、森光社、2000年、183-187頁。
  • 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、132-139頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館、2004年、134-138頁。

関連項目

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外部リンク

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