クリス・ヤング (外野手)
ボストン・レッドソックスでの現役時代 (2017年4月22日) | |
基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | テキサス州ヒューストン |
生年月日 | 1983年9月5日(41歳) |
身長 体重 |
6' 2" =約188 cm 190 lb =約86.2 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 外野手 |
プロ入り | 2001年 MLBドラフト16巡目 |
初出場 | 2006年8月18日 サンディエゴ・パドレス戦 |
最終出場 | 2018年7月3日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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クリストファー・ブランドン・ヤング(Christopher Brandon Young , 1983年9月5日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身の元プロ野球選手(外野手)。右投右打。愛称はCY[1]。
経歴
[編集]プロ入りとホワイトソックス傘下時代
[編集]2001年6月5日、MLBドラフト16巡目(全体493位)でシカゴ・ホワイトソックスから指名を受け、8月19日に契約成立。この年はプレーしなかった。
2002年から傘下のルーキー級アリゾナリーグ・ホワイトソックスでプロとしてのキャリアをスタートさせる。55試合に出場の上、ベースボール・アメリカ誌の有望株リストでは、アリゾナリーグの13位にランクされた[2]。オフには野球選手として失敗した時のために学位を取るため、ヒューストン・バプティスト大学に在学[3]。
2003年はアパラチアンリーグのルーキー級ブリストル・ホワイトソックスで69安打(4位)・21盗塁(2位)等をマークし、アパラチアンリーグのオールスターに出場[2]。オフには前年同様にヒューストン・バプティスト大学に在学した[3]。
2004年はA級カナポリス・インティミデイターズで24本塁打(6位)・66四球(2位)・出塁率.365(7位)・31盗塁(2位)など好成績を挙げ、ホワイトソックスの有望株リストで9位にランクされ、ベスト・アスリートにも選ばれた[2]。
2005年はAA級バーミングハム・バロンズで126試合 ・ 打率.277 ・ 26本塁打 ・ 77打点 ・ 出塁率.377 ・ OPS.922 ・ 32盗塁と言うハイレベルな数字を叩き出し、7月10日にはオールスター・フューチャーズゲームに出場。ベースボール・アメリカ誌のマイナーリーグ・オールスター代表チームにも選出され[4]、ホワイトソックスのマイナーリーグ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。また、有望株リストでは6位にランクされ、ベスト・アスリートとファステスト・ベースランナーに挙げられている[2]。
ダイヤモンドバックス時代
[編集]2005年12月20日にハビアー・バスケスとのトレードで、オーランド・ヘルナンデスと共にアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍した。
2006年は、AAA級にステップアップ。AAA級ツーソン・サイドワインダーズ100試合 ・ 打率.276 ・ 21本塁打 ・ 77打点 ・ 出塁率.363 ・ OPS.895 ・ 17盗塁と順調に成長を続けた。8月18日に、メジャー初昇格を果たす。同日、サンディエゴ・パドレス戦で「8番・中堅手」としてスタメン起用されメジャー・デビュー。8回表にウッディ・ウィリアムズ投手からキャリア初安打となるセンター前ヒットを放った(3打数1安打1得点)。更に、23日にはジェイソン・シュミット投手からメジャー初本塁打となる2点本塁打を、9月2日のワシントン・ナショナルズ戦では3安打5打点を叩き出すなど[5][6]、30試合に出場して経験を積んだ。シーズン終了後、ベースボール・アメリカ誌のマイナーリーグ・オールスター2ndチームに選出された[4]他、ダイヤモンドバックスの有望株リストで2位にランクされ、ベスト・ディフェンシブ・アウトフィルダーに選ばれる[7]。
2007年は開幕から中堅手のポジションを確保し、打率は.237と低いものの、先頭打者本塁打9本(両リーグ最多、MLB歴代5位タイ)、6月5日と同19日はサヨナラ本塁打を放つなど計32本塁打(リーグ10位)、68打点。後半戦からは一番打者に抜擢され、前半戦9盗塁に対して後半戦は18盗塁と、走塁にも積極性が出て来た。新人選手が30本塁打、20盗塁をクリアしたのはノマー・ガルシアパーラ(30本塁打、22盗塁、1997年)に続いてMLB史上二人目。30本塁打、25盗塁は史上初。85得点、29二塁打、32本塁打、64長打、長打率.467、27盗塁は球団新人記録[8]。地区優勝の原動力として活躍し、 シカゴ・カブスとのプレーオフでも2発放つなど、ボブ・メルビン監督を「攻撃の幅が広がった」と喜ばせた[9]。ナショナルリーグ・ルーキー・オブ・ザ・イヤー投票では10ポイントを獲得、4位に食い込むなど、飛躍のシーズンとなった。
2008年は4月8日に2013年までの5年2800万ドルの契約を締結。2014年は1100万ドルのオプションとされた。開幕当初は一番打者として起用されていたが、5月31日の時点で打率.238、出塁率.327。6月以降は打順を下げられることが多くなった。前年比本塁打と盗塁はダウンしたが、二塁打と三塁打はアップして、それぞれリーグ7位と6位。前半戦打率.228、出塁率.296、OPS.697に対して後半戦は打率.278、出塁率.343、OPS.851と尻上がりに調子を上げた。8月16日と9月21日には3安打4打点[10][11]。本人は、「今季の成長過程にはおおむね満足している」とシーズンを振り返った[12]。
2009年は打撃不振に陥り、打率は.212にとどまった。また、20本塁打にも届かず、打点も前年の85から半減以下となる42に留まるなど、レギュラー定着以降で最低の打撃成績に終わった。
2010年は156試合の出場で打率.257、27本塁打、91打点、28盗塁を記録した。
2011年は打率こそ下がったが、四球が2年連続で自己最多を更新し、前年に続いて20本塁打20盗塁をクリアした。
2012年は4月に肩を痛めた影響で101試合の出場に留まった。
アスレチックス時代
[編集]2012年10月20日にマイアミ・マーリンズも絡んだ三角トレードによってオークランド・アスレチックスへと移籍した。これにより、4シーズンぶりにボブ・メルビン監督の下でプレーすることになった[13]。
2013年11月1日にFAとなった。
メッツ時代
[編集]2013年11月22日にニューヨーク・メッツと1年総額750万ドルで契約を結び[14]、11月26日に正式発表した[15]。
2014年は開幕から88試合に出場したが、打率.205、8本塁打、28打点、7盗塁と結果を残せず、8月9日にDFAとなった[16]。
ヤンキース時代
[編集]2014年8月27日、ニューヨーク・ヤンキースと契約を結んだ。移籍後は23試合に出場し、打率.282、3本塁打、10打点、OPS0.876・1盗塁という一定の成績を残した。ニューヨークの2チームで計111試合に出場し、8年連続となる2桁本塁打を記録、通算150本塁打を達成した。
2015年はブレット・ガードナー、ジャコビー・エルズベリー、カルロス・ベルトランと、外野の3ポジションのレギュラーが決まっていた為、リザーブ外野手としてプレーしたが、自身4シーズンぶりとなる140試合以上(140ちょうど)に出場した。打撃面では、打率が5年ぶりに.250を超えたほか、9年連続2桁本塁打となる14本塁打を記録した。外野守備では、76試合で右翼手を、55試合で左翼手を、15試合で中堅手を守った。11月2日にFAとなった[17]。
レッドソックス時代
[編集]2015年12月2日にボストン・レッドソックスと2年契約を結んだ[18]。
2016年はリザーブ外野手として起用されたが、ルーキーイヤー以来10年ぶりの100未満となる76試合の出場だった。打撃面では好調を維持し、打率.276・出塁率.352・OPS0.850は、いずれも自己最高の数値だった。
2017年はディビジョンシリーズのロースターには当初は外れていたが、怪我で離脱したエドゥアルド・ヌニェスに代わって登録された[19]。オフの11月2日にFAとなった[20]。
エンゼルス時代
[編集]2018年2月19日にロサンゼルス・エンゼルスと1年200万ドルの契約を結んだ[21]。この年は56試合に出場して打率.168、6本塁打、13打点、2盗塁を記録した。オフの10月29日にFAとなった[22]。この年を最後にプレーしていない[3]。
現役引退後
[編集]2019年夏に学位を取るために復学することを決意した[3]。2人の娘にいかに教育が重要かを示す目的でもあった[3]。
2021年よりMLBネットワークのアナリストに就任した[23]。
2022年にアリゾナ州立大学で経営学の学位を取得し、大学を卒業した[3]。
プレースタイル
[編集]ベースボール・アメリカ誌の有望株リストでは、2006年版23位・2007年版12位にランクされている[24]、最高水準のスピードとパワーを兼備する核弾頭。調子が上がると固め打ちをするタイプで、中軸を打たせる構想もあるが、本人はリードオフの座にこだわりがある。また、中堅の守備でも俊足を飛ばし、広大な守備範囲を誇る。抜群の身体能力を有するが故に、少々それに頼りすぎる嫌いがあるものの、「基本的な技術を習得すればスター選手にも成り得る」と目されている[25][26][27][28]。スピードとパワーを両立するアスリートで、2007年に新人選手としては史上初となる30本塁打、25盗塁を達成した。
マイナー5年間の通算成績は、打率.267・出塁率.358・OPS.859・108盗塁(成功率76%)。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
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2006 | ARI | 30 | 78 | 70 | 10 | 17 | 4 | 0 | 2 | 27 | 10 | 2 | 1 | 0 | 1 | 6 | 0 | 1 | 12 | 0 | .243 | .308 | .386 | .693 |
2007 | 148 | 624 | 569 | 85 | 135 | 29 | 3 | 32 | 266 | 68 | 27 | 6 | 1 | 5 | 43 | 1 | 6 | 141 | 5 | .237 | .295 | .467 | .763 | |
2008 | 160 | 699 | 625 | 85 | 155 | 42 | 7 | 22 | 277 | 85 | 14 | 5 | 6 | 5 | 62 | 2 | 1 | 165 | 10 | .248 | .315 | .443 | .758 | |
2009 | 134 | 501 | 433 | 54 | 92 | 28 | 4 | 15 | 173 | 42 | 11 | 4 | 3 | 2 | 59 | 2 | 4 | 133 | 3 | .212 | .311 | .400 | .711 | |
2010 | 156 | 664 | 584 | 94 | 150 | 33 | 0 | 27 | 264 | 91 | 28 | 7 | 1 | 3 | 74 | 0 | 2 | 145 | 10 | .257 | .341 | .452 | .793 | |
2011 | 156 | 659 | 567 | 89 | 134 | 38 | 3 | 20 | 238 | 71 | 22 | 9 | 1 | 7 | 80 | 4 | 4 | 139 | 3 | .236 | .331 | .420 | .751 | |
2012 | 101 | 363 | 325 | 36 | 75 | 24 | 0 | 14 | 141 | 41 | 8 | 3 | 0 | 0 | 36 | 0 | 2 | 79 | 4 | .231 | .311 | .434 | .745 | |
2013 | OAK | 107 | 375 | 335 | 46 | 67 | 18 | 3 | 12 | 127 | 40 | 10 | 3 | 0 | 2 | 36 | 3 | 2 | 93 | 7 | .200 | .280 | .379 | .659 |
2014 | NYM | 88 | 287 | 254 | 31 | 52 | 12 | 0 | 8 | 88 | 28 | 7 | 3 | 1 | 3 | 25 | 2 | 4 | 54 | 3 | .205 | .283 | .346 | .630 |
NYY | 23 | 79 | 71 | 9 | 20 | 8 | 0 | 3 | 37 | 10 | 1 | 0 | 0 | 0 | 7 | 0 | 1 | 16 | 0 | .282 | .354 | .521 | .876 | |
'14計 | 111 | 366 | 325 | 40 | 72 | 20 | 0 | 11 | 125 | 38 | 8 | 3 | 1 | 3 | 32 | 2 | 5 | 70 | 3 | .222 | .299 | .385 | .683 | |
2015 | 140 | 356 | 318 | 53 | 80 | 20 | 1 | 14 | 144 | 42 | 3 | 1 | 3 | 2 | 30 | 2 | 3 | 73 | 6 | .252 | .320 | .453 | .773 | |
2016 | BOS | 76 | 227 | 203 | 29 | 56 | 18 | 0 | 9 | 101 | 24 | 4 | 2 | 0 | 0 | 21 | 0 | 3 | 50 | 4 | .276 | .352 | .498 | .850 |
2017 | 90 | 276 | 243 | 30 | 57 | 12 | 2 | 7 | 94 | 25 | 3 | 2 | 0 | 1 | 30 | 0 | 2 | 55 | 4 | .235 | .322 | .387 | .709 | |
2018 | LAA | 56 | 128 | 113 | 17 | 19 | 2 | 1 | 6 | 41 | 13 | 2 | 0 | 1 | 1 | 11 | 0 | 2 | 37 | 1 | .168 | .252 | .363 | .615 |
MLB:13年 | 1465 | 5316 | 4710 | 668 | 1109 | 288 | 24 | 191 | 2018 | 590 | 142 | 46 | 17 | 32 | 520 | 16 | 37 | 1192 | 60 | .235 | .314 | .428 | .743 |
記録
[編集]- MiLB
- オールスター・フューチャーズゲーム選出:1回(2005年)
- MLB
- MLBオールスターゲーム選出:1回(2010年)
背番号
[編集]- 24(2006年 - 2012年、2014年途中 - 2015年、2018年)
- 25(2013年)
- 1(2014年 - 同年途中)
- 30(2016年 - 2017年)
脚注
[編集]- ^ Red Sox Players Weekend nicknames explained MLB.com (2017年8月24日) 2017年9月6日閲覧
- ^ a b c d “Highlights:2001 - 2006 . Awards/Honors:” (英語). MiLB.com. 2008年4月8日閲覧。
- ^ a b c d e f Steve Gilbert (January 22, 2022). “Former D-backs OF graduates from ASU” (英語). MLB.com. January 25, 2022閲覧。
- ^ a b “Chris Young Awards” (英語). The Baseball Cube. 2008年12月17日閲覧。
- ^ “2006 Career Highlights:” (英語). dbacks.com. 2008年12月17日閲覧。
- ^ “Chris Young 2006 Batting Gamelogs” (英語). Baseball-Reference. 2008年12月17日閲覧。
- ^ Will Lingo (February 13, 2007). “Top 10 Prospects: Arizona Diamondbacks” (英語). BaseballAmerica.com. 2008年4月9日閲覧。
- ^ “2007 Career Highlights:” (英語). dbacks.com. 2008年12月17日閲覧。
- ^ 『月刊スラッガー 2007年12月号』 34頁。
- ^ “Chris Young 2008 Batting Gamelogs” (英語). Baseball-Reference. 2008年12月17日閲覧。
- ^ “2008 Batting Splits” (英語). ESPN. 2008年12月17日閲覧。
- ^ 「2008 通信簿 file:226-500」『月刊スラッガー No.128 , 2008年12月号』日本スポーツ企画出版社、80頁頁。
- ^ Zach Links (2012年10月20日). “D'Backs Acquire Heath Bell In Three-Team Deal”. MLB Trade Rumors. 2015年12月3日閲覧。
- ^ Anthony DiComo (2013年11月22日). “Mets sign ex-A's outfielder Young to one-year deal”. MLB.com 2015年12月3日閲覧。
- ^ “Mets sign outfielder Chris Young”. Mets Press Release. MLB.com. (2013年11月26日) 2015年12月3日閲覧。
- ^ “den Dekker promoted, C. Young designated”. Mets Press Release. MLB.com. (2014年8月9日) 2015年12月3日閲覧。
- ^ “Transactions | yankees.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2015年11月3日閲覧。
- ^ Ian Browne (2015年12月2日). “Young excited to join Red Sox, signs 2-year deal” (英語). MLB.com. 2015年12月3日閲覧。
- ^ Nunez aggravates knee, out for ALDS, ALCS MLB.com (2017年10月6日) 2017年10月7日閲覧
- ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (2017年11月5日) 2017年12月30日閲覧
- ^ Maria Guardado (2018年2月19日). “J-Up helps facilitate reunion with CY” (英語). MLB.com 2018年2月26日閲覧。
- ^ MLB公式プロフィール参照。2019年2月20日閲覧。
- ^ “MLB All-Star outfielder Chris Young joins MLB Network as an on-air analyst”. MLB.com (2021年5月26日). 2021年6月30日閲覧。
- ^ “All-Time Top 100 Prospects” (英語). Baseball America (2007年2月28日). 2008年4月9日閲覧。
- ^ “Chris_B. Young - Pecota” (英語). BaseballProspectus.com. 2008年4月9日閲覧。
- ^ “Chris Young - Scouting Report” (英語). sportsnet.ca. 2008年4月9日閲覧。
- ^ 『月刊スラッガー』2008年4月号、日本スポーツ企画出版社、82-83頁。
- ^ 『ウェルカム・メジャーリーグ 2008』白夜書房〈白夜ムック 315〉、202-205頁。ISBN 978-4861913983。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Chris Young stats MiLB.com
- Chris Young (@CY24_7) - X(旧Twitter)