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ケネス・ブレースウェイト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケネス・ブレースウェイト
Kenneth Braithwaite
アメリカ合衆国の旗 第77代 アメリカ合衆国海軍長官
任期
2020年5月29日 – 2021年1月20日
大統領ドナルド・トランプ
代理官グレゴリー・J・スラヴォニック英語版(代行)
国防長官マーク・エスパー
クリストファー・ C・ミラー(代行)
前任者リチャード・V・スペンサー英語版
後任者カルロス・デル・トロ
アメリカ合衆国の旗 第31代 駐ノルウェー米国大使
任期
2018年2月8日 – 2020年5月29日
大統領ドナルド・トランプ
前任者サミュエル・D・ハインズ英語版
後任者マーク・B・ナサンソン英語版
個人情報
生誕Kenneth John Braithwaite II
1960年(63 - 64歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ミシガン州リボニア
政党共和党
子供2
教育米海軍兵学校 (BS)
ペンシルベニア大学 (MPA)
兵役経験
所属国アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
所属組織 アメリカ海軍
軍歴1984-1993(現役)
1993-2011(予備役)
最終階級下級少将英語版
戦闘湾岸戦争
イラク戦争
受賞レジオン・オブ・メリット
防衛功績章英語版
海軍戦闘行動章英語版

ケネス・ジョン・ブレースウェイト2世(Kenneth John Braithwaite II、1960年 - )は、アメリカ合衆国海軍軍人政治家外交官実業家駐ノルウェー・アメリカ合衆国大使を経て、ドナルド・トランプ政権で第77第海軍長官を務めた。最終階級は海軍少将イラク戦争への従軍歴がある。

経歴

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生い立ちと教育

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1960年12月24日生まれ、ミシガン州リボニア出身[1][2]。1984年、海軍兵学校を卒業し、船舶工学の学士号を取得[3][4]。 1995年、ペンシルバニア大学Fels Institute of Governmentにて公共経営修士号を取得する[5][6]

また、海軍大学校空軍指揮幕僚大学(Air Command and Staff College)より準修士号を取得している[7]

1993年から1996年まで、ペンシルバニア州リドレーパークの議員を務めた[8]。その後、1997年から2000年まで、ペンシルベニア州選出上院議員(当時)のアーレン・スペクター(Arlen Specter)の最高顧問となり、スペクターの州担当ディレクターを務めた[9]

軍人時代

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ブレースウェイト少将(2007年撮影)

1984年に少尉として任官した[1]。ブレイスウェイトは、当初、国会議事堂の立法事務局の特別補佐官として抜擢された。1986年4月に海軍飛行士となり、ハワイのバーバーズ・ポイント海軍航空基地から派遣されたパトロール隊17で対潜哨戒任務に就いた[6]。1988年4月、空母「アメリカ」の広報部長として広報任務に就き[6]、1990年にはフィラデルフィア海軍造船所の司令官付広報主任となった[10]。湾岸戦争開戦に伴い、地中海とインド洋にNATO派遣を行った[11]

1993年の退役後、海軍予備軍(Navy Reserve)入隊[6]。1993年から2002年まで、第6艦隊、第7艦隊、米太平洋艦隊、第2空母群司令官など、数多くの司令部でさまざまな役割を担った。

2002年、大西洋海軍戦闘カメラ(予備役)の司令官に選ばれ、2003年のイラク侵攻の際には、戦闘作戦を支援するために司令部と共に派遣された。2004年には、統合実現能力司令部の一部である統合広報支援部隊(Joint Public Affairs Support Element-Reserve)の指揮官に抜擢された。この役職では、紛争時に戦闘指揮官を支援するために前方展開される50人の合同広報遠征部隊を指揮した。2005年にはパキスタンのイスラマバードに派遣され、戦略コミュニケーション部長として、災害対応司令官と駐パキスタン米国大使に同時に報告した。[12][13]

2007年、ノーフォークの統合広報支援部隊のディレクター時代に、海軍少将に指名された[14][15]。同年6月、上院で昇進が承認された[16][17]。2011年6月に退役するまで、海軍の情報副長官(Navy's vice chief of Information)を務めた[18]

実業家時代

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1993年6月に現役を退くと、ペンシルバニア大学大学院に入学[19]。その後、アトランティック・リッチフィールド社(ARCO社)にオペレーション担当マネージャーとして採用され、労働組合員の管理を担当した。その後、ARCOのワシントンD.C.事務所に配属され、規制関連業務に携わった[20]

2008年7月1日、マサチューセッツ州知事のデヴァル・パトリック(左)と面会する情報副長官時代のブレースウェイト

ケンブリッジ・アナリティカ

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2020年1月、ブレースウェイトが2016年11月1日から1年間の契約をケンブリッジ・アナリティカと結んでいたことが同社の文書から判明し、ノルウェー大使就任前にケンブリッジ・アナリティカとビジネス関係を結んでいた可能性があると、CBSニュースが報じた[21]

また、ノルウェーの海運王Thomas Wilhelmsenに関わる利益相反疑惑が起こった[21][21]

ドナルド・トランプ政権

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ドナルド・トランプ大統領によって駐ノルウェー米国大使に指名され、2017年12月21日に米国上院によって音声投票によって承認された[22]

2019年11月24日のリチャード・V・スペンサー海軍長官の解任後、トランプ大統領はブレースウェイトを海軍長官に指名すると述べた。2020年3月2日に正式に指名され、5月21日に発声投票によって承認され、5月29日に就任した[23][24][25][26][27]

海軍長官としての8カ月間で、約240万ドルの旅費を支出した。当時、COVID-19の流行により他の上級文官は出張を減らしていたが、ブレースウェイトはペンタゴンの他の上級文官よりも多く出張していた。ジョー・バイデンの就任式の前の週、ブレースウェイトは23万2000ドルかけて、水兵も海兵隊も駐留していない小さな環礁、ウェーク島へ飛んだ。また、陸軍と海軍のフットボールの試合に出席するために2万4000ドル以上を費やした。ハワイには、8ヶ月の間に1回以上訪れている。ブレースウェイトは、大規模な出張を擁護し、「ワシントンの机の後ろから、世界中に配備された男女を指導することは不可能だと思う」("I submit it's impossible to lead men and women deployed around the world from behind a desk in Washington.")と述べた[28]

2020年5月29日、海軍長官への就任宣誓を行うブレースウェイト(左)と、聖書を持つメリッサ夫人。

栄典

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レジオン・オブ・メリットOak leaf clusterDefense Meritorious Service MedalMeritorious Service Medal、Combat “V”付Navy and Marine Corps Commendation MedalNavy Achievement MedalCombat Action Ribbon、その他の多くの勲章を有する[12][29]

私生活

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妻のMelissaとの間に娘のGraceと息子のHarrisonがいる[30]

脚注

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  1. ^ a b PN657 — Civilian”. U.S. Congress (February 9, 1984). July 7, 2018時点のオリジナルよりアーカイブOctober 25, 2017閲覧。
  2. ^ U.S. Ambassador to Norway: Who Is Kenneth Braithwaite?”. AllGov (November 10, 2017). December 19, 2018時点のオリジナルよりアーカイブDecember 19, 2018閲覧。
  3. ^ “Ken Braithwaite Joins VHA Inc. as Senior Vice President and Executive Officer for VHA's East Coast and Pennsylvania Offices”. (November 1, 2011). オリジナルのAugust 27, 2019時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190827172855/https://www.yahoo.com/news/ken-braithwaite-joins-vha-inc-153500568.html August 27, 2019閲覧。 
  4. ^ Notable Graduates Kenneth J. Braithwaite”. U.S. Naval Academy. December 19, 2018時点のオリジナルよりアーカイブDecember 19, 2018閲覧。
  5. ^ Giving by individuals to projects and programs”. Penn Arts and Sciences (June 30, 2015). December 23, 2016時点のオリジナルよりアーカイブDecember 19, 2018閲覧。
  6. ^ a b c d Biography”. U.S. Navy. October 28, 2017時点のオリジナルよりアーカイブOctober 25, 2017閲覧。
  7. ^ Kenneth J. Braithwaite”. U. S. Department of State. February 14, 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。December 18, 2018閲覧。
  8. ^ Braithwaite Kenneth J. – Kingdom of Norway – October 2017” (Certificate of Competency). U.S. State Department (October 15, 2017). November 25, 2019時点のオリジナルよりアーカイブNovember 24, 2019閲覧。
  9. ^ Terruso, Julia (November 25, 2019). “Trump's pick to lead the Navy is a Penn grad and former suburban Philadelphia councilman”. The Philadelphia Inquirer. February 10, 2021時点のオリジナルよりアーカイブFebruary 8, 2021閲覧。
  10. ^ Rear Admiral Kenneth J. Braithwaite, II Retired”. U. S. Department of the Navy (July 16, 2013). December 20, 2018時点のオリジナルよりアーカイブJanuary 2, 2019閲覧。
  11. ^ Kenneth J. Braithwaite (2020-2021)”. Naval History and Heritage Command (March 8, 2021). January 31, 2021時点のオリジナルよりアーカイブMarch 15, 2021閲覧。
  12. ^ a b Braithwaite Kenneth J. – Kingdom of Norway – October 2017”. state.gov (October 15, 2017). October 21, 2020時点のオリジナルよりアーカイブFebruary 8, 2021閲覧。
  13. ^ Carey, Kathleen E. (October 24, 2017). “Ex-Ridley Park pol picked as ambassador to Norway”. オリジナルのAugust 27, 2019時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190827172536/https://www.delcotimes.com/news/ex-ridley-park-pol-picked-as-ambassador-to-norway/article_caaadb39-e6a6-510a-9fe0-390cbe89462f.html October 25, 2017閲覧。 
  14. ^ SECDEF Announces Flag Officer Assignments” (英語). www.navy.mil. February 17, 2020閲覧。
  15. ^ SECDEF Announces Flag Officer Assignments”. U. S. Department of the Navy (February 27, 2007). February 1, 2019閲覧。
  16. ^ PN296 - 1 nominee for Navy, 110th Congress (2007-2008)”. www.congress.gov (June 28, 2007). April 23, 2019時点のオリジナルよりアーカイブFebruary 17, 2020閲覧。
  17. ^ PN296 — Capt. Kenneth J. Braithwaite — Navy”. U.S. Congress (June 28, 2007). October 26, 2017時点のオリジナルよりアーカイブOctober 25, 2017閲覧。
  18. ^ Congressional Record”. www.congress.gov. April 22, 2019時点のオリジナルよりアーカイブFebruary 17, 2020閲覧。
  19. ^ Ambassador Kenneth J. Braithwaite”. U.S. Embassy in Norway. January 2, 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。February 10, 2018閲覧。
  20. ^ U.S. Ambassador to Norway: Who Is Kenneth Braithwaite?”. AllGov. December 21, 2019時点のオリジナルよりアーカイブMay 8, 2020閲覧。
  21. ^ a b c Secretary of the Navy nominee may have had undisclosed contract with Cambridge Analytica, documents suggest”. www.cbsnews.com. January 27, 2020時点のオリジナルよりアーカイブJanuary 27, 2020閲覧。
  22. ^ PN1173 — Kenneth J. Braithwaite — Department of State”. U.S. Congress (October 23, 2017). February 12, 2019時点のオリジナルよりアーカイブOctober 25, 2017閲覧。
  23. ^ Seventeen Nominations and One Withdrawal Sent to the Senate”. whitehouse.gov. February 8, 2021時点のオリジナルよりアーカイブMarch 2, 2021閲覧。
  24. ^ PN1602 — Kenneth J. Braithwaite — Department of Defense”. U.S. Congress (May 21, 2020). April 7, 2020時点のオリジナルよりアーカイブJune 12, 2020閲覧。
  25. ^ Kenneth Braithwaite Sworn in as Secretary of the Navy”. USNI News. June 3, 2020時点のオリジナルよりアーカイブMay 30, 2020閲覧。
  26. ^ Kenney, Caitlin (May 29, 2020). “Kenneth Braithwaite is sworn in as the 77th Secretary of the Navy”. Stripes. June 6, 2020時点のオリジナルよりアーカイブMay 29, 2020閲覧。
  27. ^ New Navy Secretary sworn in at the Pentagon”. The Washington Times (May 29, 2020). June 17, 2020時点のオリジナルよりアーカイブDecember 2, 2020閲覧。
  28. ^ $2.3 million on travel in 8 months: Trump Navy secretary flew around the world, despite COVID-19” (May 10, 2021). May 10, 2021閲覧。
  29. ^ Tankersley, Shelby (June 5, 2020). “Livonia native Kenneth Braithwaite named U.S. Navy secretary”. Hometown Life. September 14, 2020時点のオリジナルよりアーカイブFebruary 8, 2021閲覧。
  30. ^ Meehan, Patrick (June 23, 2011). “Honoring Rear Admiral Kenneth J. Braithwaite, II”. U.S. Congress. October 26, 2017時点のオリジナルよりアーカイブOctober 25, 2017閲覧。

外部リンク

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外交職
先代
サミュエル・D・ハインズ英語版
アメリカ合衆国の旗 駐ノルウェー米国大使
第31代:2018年 - 2020年
次代
リチャード・ライリー
(代行)
公職
先代
ジェイムズ・E・マクファーソン英語版
(代行)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国海軍長官
第77代:2020年 - 2021年
次代
トーマス・ハーカー英語版
(代行)