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ケンタウルス座ガンマ星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケンタウルス座γ星[1]
Gamma Centauri
星座 ケンタウルス座
見かけの等級 (mv) 2.17[1]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  12h 41m 31.04008s[1]
赤緯 (Dec, δ) −48° 57′ 35.5375″[1]
赤方偏移 -0.000018[1]
視線速度 (Rv) -5.50km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -185.72 ミリ秒/年[1]
赤緯: 5.79 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 25.06 ± 0.28ミリ秒[1]
(誤差1.1%)
距離 130 ± 1 光年[注 1]
(39.9 ± 0.4 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) -0.8[注 2]
物理的性質
スペクトル分類 A1IV+A0IV [1]
他のカタログでの名称
CD -48 7597[1]
HD 110304[1]
HIP 61932[1], HR 4819[1]
SAO 223603[1]
LTT 4841[1]
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ケンタウルス座γ星A[2]
見かけの等級 (mv) 2.82[2]
位置
元期:J2000.0[2]
赤経 (RA, α)  12h 41m 31.034s[2]
赤緯 (Dec, δ) −48° 57′ 35.68″[2]
固有運動 (μ) 赤経: -193.6 ミリ秒/年[2]
赤緯: -11.6 ミリ秒/年[2]
物理的性質
スペクトル分類 A1IV[2]
他のカタログでの名称
CD -48 7597A[2]
Template (ノート 解説) ■Project
ケンタウルス座γ星B[3]
見かけの等級 (mv) 2.88[3]
位置
元期:J2000.0[3]
赤経 (RA, α)  12h 41m 31.015s[3]
赤緯 (Dec, δ) −48° 57′ 34.48″[3]
固有運動 (μ) 赤経: -193.6 ミリ秒/年[3]
赤緯: -11.6 ミリ秒/年[3]
物理的性質
スペクトル分類 A0IV[3]
他のカタログでの名称
CD -48 7597B[3]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.86″
離心率 (e) 0.79
公転周期 (P) 83.0年
軌道傾斜角 (i) 114°
昇交点黄経 (Ω)
前回近点通過 1931.2
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ケンタウルス座γ星(ケンタウルスざガンマせい、γ Cen)は、ケンタウルス座恒星で2等星。

特徴

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実視等級が2.82等と2.88等で[4]、ほぼ同じ明るさの白いA型準巨星からなる二重星である。互いに83年の周期で公転する実視連星でもあるが、最も離れたときでも角距離が1.6と小さく、その距離も2009年時点では年々減少傾向にあり、小口径の天体望遠鏡で分離することは不可能である。最低でも口径15センチが必要となる。

角距離 位置角
1990年 1.4" 353°
2000年 1.0" 347°
2005年 0.7" 341°
2010年 0.4" 324°

さらに、46離れたA型3.85等星のケンタウルス座τ星英語版(ケンタウルス座γ星D[4])が、固有運動などから、98%の確率で物理的な連星だとされている[5]。角距離46分は距離にすると1.7光年だが[5]、視線方向に距離がある(地球からの距離に差がある)かもしれないので実際の距離は1.7光年以上である。

なお、Cは59秒離れた14.4等星だが、連星かどうかは不明である[4]

名称

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ケンタウルス座γ星は、固有名を Muhlifain[ムリファイン]というおおいぬ座γ星の固有名ムリフェインと同じアラビア語を語源としているが別ものである。この星と、語源となっているアラビア固有の星座 al-Muhlifān [アル=ムフリファーン]とは直接関係ない。 比較的新しく、20世紀の中頃、航海暦の編集者によって命名されたものの一つである[6]

中国では、角宿星官庫樓中国語版の第7星であり、庫樓七と呼ばれる。庫樓(ころう)の中国語での発音は Kù Lóu(クーロウ)であり、γ星は西洋で Koo Low と呼ばれることがある[7]。ただし庫樓の最輝星はγ星ではなく、2.06等星のθ星である。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q SIMBAD Astronomical Database”. Results for CCDM J12415-4858AB. 2017年3月13日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i SIMBAD Astronomical Database”. Results for gam Cen A. 2017年3月13日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i SIMBAD Astronomical Database”. Results for gam Cen B. 2017年3月13日閲覧。
  4. ^ a b c The Washington Double Star Catalog”. 12415-4858. United States Naval Observatory. 2020年2月11日閲覧。
  5. ^ a b Shaya, Ed J.; Olling, Rob P. (January 2011), “Very Wide Binaries and Other Comoving Stellar Companions: A Bayesian Analysis of the Hipparcos Catalogue”, The Astrophysical Journal Supplement 192 (1): 2, arXiv:1007.0425, Bibcode2011ApJS..192....2S, doi:10.1088/0067-0049/192/1/2 
  6. ^ Kunitzsch, P., Arabische Sternnamen in Europa. Wiesbaden, Otto Harrassowitz, 1959, pp. 187-188.
  7. ^ Allen, Richard Hinckley (1889). Courier Dover Publications. ed. Star Names — Their Lore and Meaning. p. 563. ISBN 0-486-21079-0. https://archive.org/details/starnamestheirlo00alle/page/563 

関連項目

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