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コルカタ級駆逐艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コルカタ級駆逐艦

1番艦「コルカタ」(D63)
艦級概観
艦種 駆逐艦 (ミサイル駆逐艦)
建造期間 2003年 - 2016年
就役期間 2014年- 現在
前級 15型 (デリー級)
次級 15B型 (ヴィシャーカパトナム級)
性能諸元
排水量 満載:7,292トン
全長 164 m
全幅 17.7 m
吃水 5.4 m
機関 COGAG方式
DT-59ガスタービンエンジン (16,000 shp) 4基
スクリュープロペラ 2軸
速力 最大32ノット
航続距離 8,000海里(18ノット時)
乗員 250名
兵装 76mm単装速射砲 1基
AK-630 30mmCIWS 4基
バラク8 SAM用VLS 32セル
ブラモスSSMVLS 16セル
RBU-6000対潜ロケット砲 2基
533mm連装魚雷発射管 2基
搭載機 シーキングヘリコプター 2機
レーダー EL/M-2248 MF-STAR 多機能
EL/M-2238 STAR 対空対水上捜索用
RAWL-02 長距離対空捜索用
ソナー HUMSA-NG
Nagin アクティブ曳航式

コルカタ級駆逐艦英語: Kolkata-class destroyer)は、インド海軍駆逐艦ミサイル駆逐艦)の艦級。インド海軍での計画番号は15A型[1][2]

設計

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本級の設計はインド海軍設計局によって行われ、15型駆逐艦(デリー級)をもとに、西側の装備を導入するとともにステルス性を強化して発展させたものとなっている。15型の船体設計は、ソビエト連邦から輸入して運用していた61ME型(ラージプート級)の影響が指摘されており、これは本級でも踏襲されていると見られている[2]。一方、上記の経緯より、本級では主船体や上部構造物外壁には全体に傾斜が付されており、レーダー反射断面積(RCS)の低減に配慮されている[3]。これらには、タルワー級フリゲートで得られた知見も反映されている[1]

主機関は15型(デリー級)の構成が踏襲されて、ウクライナ製のDT-59ガスタービンエンジン4基によるCOGAG方式となっており、減速機なども含めたシステムとしてM36Eと称される[2][3]

装備

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主センサーとしては、当初は15型(デリー級)と同系列のフレガート-M2EMが検討されていたが、最終的には、新開発のEL/M-2248 MF-STARが採用された。これは4面固定式のアクティブ・フェーズドアレイ(AESA)アンテナを用いており、艦橋構造物後方の塔状構造物に集中配置されている。目標探知から艦対空ミサイルおよび艦砲による攻撃に至るまでを一括して担当する多機能レーダーである[3]。またこれを補完して、長距離捜索用にはRAWL-02が、また低空警戒用としてEL/M-2238 STARも搭載されている[1][2]

艦対空ミサイルも、当初は15型(デリー級)と同系列の9M317MEシュチーリ-1が検討されていたが、レーダーと歩調をあわせて、インドとイスラエルが共同開発を進めているバラク8が採用されることになった。VLSは、艦橋構造物直前の甲板室と後部煙突直後に16セルずつが搭載されている。また艦対地・艦対艦ミサイルも垂直発射化されており、ロシアと共同開発した超音速のブラモス巡航ミサイルを、艦橋構造物直前の甲板室に16セル搭載している[4]。このように、ミサイル発射機をすべて垂直発射化することで、ステルス性強化に益している[3]

同型艦

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1998年8月に3隻が発注され、ネームシップは2003年に起工された。初度装備品が多く、またウクライナ製主機関の不具合も重なったものの[5]、2014年より就役を開始している[4]。2011年には、本級を更に発展させた15B型(ヴィシャーカパトナム級駆逐艦)の建造が認可され、以後の建造はそちらに移行している[2]

# 艦名 起工 進水 就役
D 63 コルカタ
INS Kolkata
2003年
12月27日
2006年
3月30日
2014年
8月16日
D 64 コチ
INS Kochi
2005年
10月25日
2009年
9月18日
2015年
9月30日
D 65 チェンナイ
INS Chennai
2006年
2月21日
2010年
4月1日
2016年
11月21日

出典

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  1. ^ a b c Stephen Saunders, ed (2009). Jane's Fighting Ships 2009-2010. Janes Information Group. pp. 330-332. ISBN 978-0710628886 
  2. ^ a b c d e Eric Wertheim (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. pp. 275-276. ISBN 978-1591149545 
  3. ^ a b c d 多田智彦「コルカタ級DDG (世界の新型水上戦闘艦ラインナップ)」『世界の艦船』第782号、海人社、2013年8月、100-101頁、NAID 40019721131 
  4. ^ a b 「写真特集 世界の新鋭水上戦闘艦」『世界の艦船』第832号、海人社、2016年3月、21-46頁、NAID 40020720284 
  5. ^ 香田洋二「現代水上戦闘艦の新傾向を読む (特集 世界の水上戦闘艦 その最新動向)」『世界の艦船』第832号、海人社、2016年3月、70-77頁、NAID 40020720323 

外部リンク

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