コーリー・ハート
マリナーズ時代(2014年4月8日) | |
基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ケンタッキー州ボーリンググリーン |
生年月日 | 1982年3月24日(42歳) |
身長 体重 |
6' 6" =約198.1 cm 235 lb =約106.6 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 外野手(右翼手)、一塁手 |
プロ入り | 2000年 ドラフト11巡目(全体321位)でミルウォーキー・ブルワーズから指名 |
初出場 | 2004年5月25日 ロサンゼルス・ドジャース戦 |
最終出場 | 2015年6月21日 ワシントン・ナショナルズ戦 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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ジョン・コーリー・ハート(Jon Corey Hart, 1982年3月24日 - )は、アメリカ合衆国・ケンタッキー州ボーリンググリーン出身の元プロ野球選手(外野手)。右投右打。
経歴
[編集]プロ入りとブルワーズ時代
[編集]2000年6月5日に行われたMLBドラフトでミルウォーキー・ブルワーズから11巡目(全体321位)指名を受け、6月12日に契約を交わしプロ入り。この年からマイナーリーグ(ルーキー級)でプレーを始める(57試合出場)。
2002年は、A+・AA級通算で128試合 ・ 打率.283 ・ 24本塁打 ・ 99打点 ・ 出塁率.343 ・ 長打率.532 ・ 27盗塁の好成績をマーク。守備では32失策を犯したものの、7月7日に開催されたフューチャーズゲームのアメリカチームに選抜された他[1]、カリフォルニア・リーグのオールスター・チーム(一塁手)にも選出された。 2003年もAA級において130試合 ・ 打率.302 ・ 13本塁打 ・ 94打点 ・ 出塁率.340 ・ OPS .807 ・ 25盗塁と好調を維持し、9月1日にはサザン・リーグのオールスター(三塁手)に出場。前年同様32失策を記録しているが、ベースボール・アメリカ誌が選ぶマイナーリーグ・オールスター2ndチーム(三塁手)にも選出された他、同リーグのMVPに輝くなど[2]、マイナーにおいて順調な成長を遂げる。オフの11月20日にブルワーズとメジャー契約を結び、40人枠入りを果たした。
2004年2月10日にブルワーズと1年契約に合意し、3月16日にAAA級インディアナポリス・インディアンスへ異動した。5月21日にメジャーへ昇格し、5月25日のロサンゼルス・ドジャース戦においてメジャーデビュー。四回の裏、代打として登場し、対戦投手の石井一久に空振り三振に仕留められた。なお、本年から外野手にコンバートしている。
2005年はAAA級で113試合 ・ 打率.308 ・ 出塁率.377 ・ OPS.913 ・ 31盗塁を記録し、7月13日にはパシフィック・コースト・リーグのオールスターに出場[3]。8月14日、メジャー再昇格。同日、ジェイソン・スタンリッジから、キャリア初安打をレフトへの三点本塁打で飾り、同23日にはキャリア初のマルチヒットを放つ。シーズン終了後、パシフィック・コースト・リーグのベスト・ベースランナーに選ばれた[4]。
2006年はAAA級で26試合 ・ 打率.320 ・ 出塁率.391 ・ OPS.951の好成績を挙げると、5月18日以降はメジャー定着。87試合に出場し、経験を積む。その内10試合において一番打者に抜擢され、8月17日には初の先頭打者本塁打を放った。更に、9月4日から13日にかけて8試合連続安打をマーク。特に5日は初の1試合2本塁打を放ち、6打点 ・ 3得点を挙げる活躍を見せた[5]。 2007年は主に一番、ないし五番打者として起用され[6]、球団史上5人目となる20本塁打 ・ 20盗塁をクリア(過去の4人はトミー・ハーパー、ロビン・ヨーント、ジェロミー・バーニッツ、マーキス・グリッソム)。6月13日から7月6日にかけては、セシル・クーパー(1980年)以来27年ぶりとなる、22試合連続安打を放った(球団史上3番目の長さ)。この年、ハートとブランドン・フィリップス(シンシナティ・レッズ)が20本塁打 ・ 20盗塁 ・ 20試合連続安打を達成したが、これは2002年のブラディミール・ゲレーロ以来である。その他、リーグ4位の三塁打数、同7位の死球数、同7位の得点圏打率.339をマーク。シーズン終了後、全米野球記者協会によるアンソング・ヒーロー賞とグッド・ガイ賞を受賞[7]。
2008年は五番打者に定着。前年より全体的に数字を下げたが、球団史上初となる[8]、2年連続の20本塁打 ・ 20盗塁を達成。4月13日に1試合4安打を放つと、4月21日から5月4日にかけて13試合連続出塁をマーク。4月の月間成績は打率.295、出塁率.358、5月は打率.306、出塁率.342、OPS.861。7月15日にはネットでの最終投票にて"32番目の男"に選出され、キャリア初のMLBオールスターゲーム出場を果たす(結果は3打数無安打1三振)。前半戦打率.289、OPS.831に対して後半戦は打率.239、OPS.659と失速したが、8月24日から9月5日にかけて11試合連続安打を放った。シーズン通算の二塁打数はリーグ3位、マルチヒットは47回記録[9][10]。10月1日から行われたナショナルリーグ・ディビジョンシリーズでは4試合に出場したが、14打数3安打、打率.231、出塁率.333、長打率.231と冴えず、チームもフィラデルフィア・フィリーズに1勝3敗で敗れた。今後は30本塁打 ・ 30盗塁も期待されている。
2009年はオープン戦で打率.351・7本塁打という成績を残し[11]、ケン・モッカ監督に、「今シーズン、最高の成績を残すと思った」と言わしめた[11]。しかし、いざシーズンが開幕してみると、8月2日にシーフード料理に当たり、虫垂炎の手術を受けた事で復帰まで40日を要し[11]、最終的には115試合の出場で打率.260・12本塁打・48打点・11盗塁と、いずれもレギュラー定着後では自己最低の数字に終わった。その影響もあってか、シーズンオフにはニューヨーク・メッツのジョン・メイン投手とのトレードも噂されたが、結局立ち消えとなった[11]。しかし、2010年は一転して調子を取り戻し、オールスターゲームやその前夜祭であるホームランダービーにも出場した。
2012年はプリンス・フィルダーの移籍、新加入の青木宣親の活躍もあり、一塁手として先発出場する機会が増えた。
2013年は左膝の故障により全休した。同年10月31日にFAとなった。
マリナーズ時代
[編集]2013年12月11日、シアトル・マリナーズと1年契約で合意したことを報道され[12]、12月13日に球団が正式発表した[13]。
2014年は開幕ロースター入りしたが、5月20日に左ハムストリングの故障で、15日間の故障者リスト入りした[14]。7月4日に復帰した[15]が、8月2日に右膝の故障で再び15日間の故障者リスト入りし[16]、9月1日に復帰した。前年に1年間離脱するまで、2度の30本塁打以上を含む3年連続25本塁打以上放っていた為、期待されてチームに迎えられたが、故障の影響で68試合の出場に終わり、不振も重なって打率.203・6本塁打・21打点・2盗塁という不本意な成績に終わった。9月29日にDFAとなり[17]、10月6日にFAとなった。
パイレーツ時代
[編集]2014年12月19日にピッツバーグ・パイレーツと250万ドル+出来高[18]の1年契約を結んだ[19][20]。
プレースタイル
[編集]スピードとパワーを兼ね備えた、大型アスリート。2007年と2008年にブルワーズ球団史上初となる二度の20本塁打、20盗塁を達成している。右方向に長打を打てる上手さがあり、三年間(2006 - 2008)の得点圏打率.301[22]と勝負強さも併せ持っている。レンジ(守備範囲)は広く、中堅を守れるだけの守備力も十分にあり、打てないときでも勝利に貢献出来る。この点は、「ブルワーズの顔」であるプリンス・フィルダーやライアン・ブラウンよりも優れている。欠点は四球を選べないことで、「選球眼に磨きをかければ、真の強打者になれる」との声もある[23][24][25][26][27][28]。 また、元ブルワーズ監督のネッド・ヨストは、「必ず30-30を達成する」とハートの能力を高く評価している。
マイナー7年間の通算成績は、打率.299 ・ 出塁率.357 ・ OPS.855 ・ 131盗塁(成功率78パーセント)である。
人物
[編集]カントリー・ミュージシャンのガース・ブルックスが主催する、子供らのための慈善財団に貢献している人物としても知られ、「もしプロ入りしてなかったら、指導者としての道を選択していただろう」と言われる[2]。なお、1980年代のセックス・シンボルとなったカナダ人ミュージシャンと同姓同名だが、本人はエミネムのファンである[23]。既婚、妻クリスティーナとの間に三人の子供が居る。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
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2004 | MIL | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 | .000 | .000 | .000 |
2005 | 21 | 63 | 57 | 9 | 11 | 2 | 1 | 2 | 21 | 7 | 2 | 0 | 0 | 0 | 6 | 0 | 0 | 11 | 6 | .193 | .270 | .368 | .638 | |
2006 | 87 | 256 | 237 | 32 | 67 | 13 | 2 | 9 | 111 | 33 | 5 | 8 | 0 | 2 | 17 | 1 | 0 | 58 | 7 | .283 | .328 | .468 | .796 | |
2007 | 140 | 566 | 505 | 86 | 149 | 33 | 9 | 24 | 272 | 81 | 23 | 7 | 5 | 7 | 36 | 3 | 13 | 99 | 6 | .295 | .353 | .539 | .892 | |
2008 | 157 | 657 | 612 | 76 | 164 | 45 | 6 | 20 | 281 | 91 | 23 | 7 | 4 | 9 | 27 | 2 | 5 | 109 | 17 | .268 | .300 | .459 | .759 | |
2009 | 115 | 472 | 419 | 64 | 109 | 24 | 3 | 12 | 175 | 48 | 11 | 6 | 1 | 3 | 43 | 0 | 6 | 92 | 9 | .260 | .335 | .418 | .753 | |
2010 | 145 | 614 | 558 | 91 | 158 | 34 | 4 | 31 | 293 | 102 | 7 | 6 | 0 | 5 | 45 | 2 | 6 | 140 | 14 | .283 | .340 | .525 | .865 | |
2011 | 130 | 551 | 492 | 80 | 140 | 25 | 4 | 26 | 251 | 63 | 7 | 6 | 3 | 1 | 51 | 1 | 4 | 114 | 12 | .285 | .356 | .510 | .866 | |
2012 | 149 | 622 | 562 | 91 | 152 | 35 | 4 | 30 | 285 | 83 | 5 | 0 | 2 | 3 | 44 | 5 | 11 | 151 | 13 | .270 | .334 | .507 | .841 | |
2014 | SEA | 68 | 255 | 232 | 17 | 47 | 9 | 0 | 6 | 74 | 21 | 2 | 0 | 0 | 1 | 16 | 1 | 6 | 59 | 1 | .203 | .271 | .319 | .590 |
2015 | PIT | 35 | 57 | 54 | 3 | 12 | 1 | 0 | 2 | 19 | 9 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 19 | 5 | .222 | .246 | .352 | .597 |
通算:11年 | 1048 | 4114 | 3729 | 549 | 1009 | 221 | 33 | 162 | 1782 | 538 | 85 | 40 | 15 | 32 | 286 | 16 | 52 | 853 | 90 | .271 | .329 | .478 | .806 |
- 2017年度シーズン終了時
獲得タイトル・表彰・記録
[編集]- MLBオールスターゲーム選出 2回 :(2008年、2010年)
背番号
[編集]- 1 (2004年 - 2012年)
- 27 (2014年)
- 12 (2015年 - )
脚注
[編集]- ^ “2002 Futures Game Rosters” (英語). Baseball America Online. 2008年12月11日閲覧。
- ^ a b “Corey Hart: Biography and Career Highlights | Pittsburgh Pirates” (英語). brewers.com. 2008年12月11日閲覧。
- ^ “Awards/Honors:” (英語). MiLB.com. 2008年3月11日閲覧。
- ^ “2005 Career Highlights:” (英語). brewers.com. 2008年12月11日閲覧。
- ^ “2006 Career Highlights:” (英語). brewers.com. 2008年12月11日閲覧。
- ^ “2007 Batting Splits - By Batting Order” (英語). ESPN. 2008年12月12日閲覧。
- ^ “2007 Career Highlights:” (英語). brewers.com. 2008年12月12日閲覧。
- ^ 「2008 通信簿 file:226-500」『月刊スラッガー No.128 , 2008年12月号』日本スポーツ企画出版社、79頁頁。
- ^ “Corey Hart 2008 Batting Gamelogs” (英語). Baseball-Reference. 2008年12月20日閲覧。
- ^ “2008 Batting Splits” (英語). ESPN. 2008年12月20日閲覧。
- ^ a b c d 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2010』廣済堂出版、2010年、361頁頁。ISBN 978-4-331-51439-9。
- ^ Mariners add Hart, LoMo to cap Meetings MLB.com
- ^ Mariners sign free agent Corey Hart MLB.com
- ^ “Nick Franklin Recalled from AAA Tacoma”. MLB.com Mariners Press Release (May 20, 2014). May 21, 2014閲覧。
- ^ “Corey Hart activated from 15-day disabled list”. MLB.com Mariners Press Release (July 4, 2014). July 5, 2014閲覧。
- ^ Greg Johns (August 3, 2014). “Hart placed on disabled list with bruised right knee”. MLB.com. December 20, 2014閲覧。
- ^ Greg Johns (September 30, 2014). “Mariners activate Montero off suspended list”. MLB.com. December 20, 2014閲覧。
- ^ 350打席・375打席・400打席・425打席に立つたびに25万ドル、450打席・475打席・500打席・525打席・550打席に立つたびに30万ドルを獲得できる。
- ^ “Pirates sign free agent Corey Hart”. MLB.com Pirates Press Release (December 19, 2014). December 20, 2014閲覧。
- ^ “Corey Hart, Pirates agree to deal”. ESPN MLB (December 19, 2014). December 20, 2014閲覧。
- ^ “Transactions | pirates.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2015年11月4日閲覧。
- ^ “Three year (2006-2008) Batting Splits - By Situation” (英語). ESPN. 2008年12月12日閲覧。
- ^ a b 出野哲也 「2008 MLB 選手名鑑」『月刊スラッガー No.120 , 2008年4月号』日本スポーツ企画出版社、76-77頁頁。
- ^ “Corey Hart - Pecota” (英語). baseballprospectus.com. 2008年3月11日閲覧。
- ^ “Corey Hart - Scouting Report , Transactions / Injuries / Suspensions” (英語). sportsnet.ca. 2008年3月11日閲覧。
- ^ 『月刊スラッガー』 2008年3月号 29頁。
- ^ 「2008 MLB 30球団スカウティング・レポート」『ウェルカム・メジャーリーグ 2008』白夜書房〈白夜ムック 315〉、182-185頁頁。ISBN 978-4861913983。
- ^ スラッガー編集部 「2008 外野手ランキング」『月刊スラッガー No.122 , 2008年6月号』日本スポーツ企画出版社、33頁頁。