コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

サッカーアラブ首長国連邦代表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サッカーUAE代表から転送)
サッカーアラブ首長国連邦代表
国または地域 アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦
協会 アラブ首長国連邦サッカー協会
FIFAコード UAE
愛称 Al Abyad
監督 ポルトガルの旗 パウロ・ベント
最多出場選手 アドナン・アル・タリヤニ(161試合)
最多得点選手 アリー・マブフート(80得点)
ホームカラー
アウェイカラー
初の国際試合
 アラブ首長国連邦 1–0 カタール 
(サウジアラビア; 1972年3月17日)
最大差勝利試合
 ブルネイ 0–12 アラブ首長国連邦 
(ブルネイバンダルスリブガワン; 2001年4月14日)
最大差敗戦試合
 アラブ首長国連邦 0–8 ブラジル 
(アラブ首長国連邦アブダビ; 2005年11月12日)
FIFAワールドカップ
出場回数 1回(初出場は1990
最高成績 グループリーグ敗退 (1990)
AFCアジアカップ
出場回数 11回
最高成績 準優勝 (1996)
FIFAコンフェデレーションズカップ
出場回数 1回
最高成績 グループリーグ敗退 (1997)

サッカーアラブ首長国連邦代表(サッカーアラブしゅちょうこくれんぽうだいひょう)は、アラブ首長国連邦サッカー協会(UAEFA)によって構成される、アラブ首長国連邦サッカーナショナルチームである。愛称の「Al Abyad」はアラビア語で白の意。

概要

[編集]

FIFAワールドカップには1990年大会で初出場を果たしたが、3戦全敗でグループリーグ敗退に終わった。

AFCアジアカップでは、1992年大会で4位、1996年大会で準優勝の成績を収めた。その後は低迷が続いたが、2015年大会では5大会ぶりに決勝トーナメントに進出。準々決勝で日本[1]、3位決定戦でイラクを破り[2]3位に入賞した。自国開催となった2019年大会でもベスト4入りを果たしている[3]ガルフカップでは2007年大会2013年大会で優勝している。著名な選手にはアリー・マブフートや、オマル・アブドゥッラフマーンなどが存在する。

歴史

[編集]

初めての国際試合は1972年3月17日に行われたカタール戦(プリンス・ファイサル・ビン・ファハド・スタジアム)で、1-0で勝利した。

AFCアジアカップでは、クウェートで開催された1980年大会で初出場を果たした。グループBに入り、開催国であり前回大会の優勝国でもあるクウェート、準優勝の韓国マレーシア、カタールと同組になり結果は1分3敗のグループ4位(全体9位)であった。1984年シンガポール大会1988年カタール大会も予選突破したが、いずれもグループステージ敗退となっている。アジアカップでの初勝利は1984年12月7日のインド戦であった。

1988年、ブラジル代表監督の経験を持つマリオ・ザガロが監督に就任。1990年イタリアW杯アジア予選を混戦ながら勝ち抜き、本大会初出場を決めた。本大会では西ドイツユーゴスラビアコロンビアと共にグループDに入ったが、それぞれ1-5、1-4、0-2と2得点11失点という内容で3戦全敗を喫した[4]

AFCアジアカップ19921996はそれぞれ4位、準優勝の成績を収めた。それに伴ってサウジアラビアで開催されたFIFAコンフェデレーションズカップ1997にアジア代表として出場した。

しかし、AFCアジアカップ2000レバノン開催)でまさかの予選敗退となると、ガルフカップ2002(サウジアラビア開催)で最下位、アジアカップ2004年大会2007年大会2011年大会では3大会連続のグループステージ敗退となるなど低迷が続いた。なお、ガルフカップ2007では初優勝を遂げている。

ロンドン五輪世代

[編集]

2012年、U-23UAE代表ロンドン五輪出場に導いたマフディ・アリがA代表監督に就任。U-23監督時代に共にプレーした選手主体のチームを作り上げ、ガルフカップ2013で2度目の優勝を果たした。AFCアジアカップ2015では2勝1敗で決勝トーナメントに進出。準々決勝で前回大会優勝の日本PK戦で下すと、準決勝で開催国オーストラリアに敗れたものの、3位決定戦でイラクに3-2で勝利し過去最高の3位となった。

28年ぶりの出場を狙った2018年ロシアW杯・アジア予選では最終予選に進出した。グループBの初戦で再び日本に勝利する好スタートを切った[5]が、4勝1分5敗の勝点13、グループ4位となりプレーオフにも進めなかった。最終予選敗退が決まりマフディ・アリは退任した[6]

W杯ロシア大会以降

[編集]

2017年10月、元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニが監督に就任[7]。1996年大会以来の自国開催となったAFCアジアカップ2019では、グループリーグを首位で突破し[8]、準々決勝では前回王者のオーストラリアを破って[9]、2大会連続でベスト4に進出。準決勝では、カタールと対戦となり、UAEサポーターによるカタールへのブーイングが起こる[10]中、0-4と大敗。この大会をもってザッケローニは退任した[11]

2022年カタールW杯・アジア最終予選ではグループ3位の成績でアジア予選5位を争う4次予選に出場。中立地カタールで行われたオーストラリアとの一発勝負は後半終了間際に勝ち越しを許し、1-2で敗戦。大陸間プレーオフに進めず、32年ぶりの出場の夢は途絶えることになった[12]

カタールで催されたAFCアジアカップ2023では、決勝トーナメント1回戦で初出場のタジキスタンFIFAランキング106位、UAE : 64位)にPK戦で敗れる下剋上を起こされ、ベスト16で大会を去った[13][14]

成績

[編集]

FIFAワールドカップ

[編集]
開催年 成績
西ドイツの旗 1974 不参加
アルゼンチンの旗 1978 棄権
スペインの旗 1982 予選敗退
メキシコの旗 1986
イタリアの旗 1990 グループリーグ敗退 3 0 0 3 2 11
アメリカ合衆国の旗 1994 予選敗退
フランスの旗 1998
日本の旗大韓民国の旗 2002
ドイツの旗 2006
南アフリカ共和国の旗 2010
ブラジルの旗 2014
ロシアの旗 2018
カタールの旗 2022
合計 出場1回 3 0 0 3 2 11

AFCアジアカップ

[編集]
赤枠は自国開催
開催年 成績 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
イランの旗 1976 不参加
クウェートの旗 1980 グループリーグ敗退 4 0 1 3 3 9
シンガポールの旗 1984 4 2 0 2 3 8
カタールの旗 1988 4 1 0 3 2 4
日本の旗 1992 4位 3 1 2 0 2 1
アラブ首長国連邦の旗 1996 準優勝 6 4 2 0 8 3
レバノンの旗 2000 予選敗退
中華人民共和国の旗 2004 グループリーグ敗退 3 0 1 2 1 5
インドネシアの旗 マレーシアの旗 タイ王国の旗 ベトナムの旗 2007 3 1 0 2 3 6
カタールの旗 2011 3 0 1 2 0 4
オーストラリアの旗 2015 3位 6 3 1 2 10 8
アラブ首長国連邦の旗 2019 ベスト4 6 3 2 1 8 8
カタールの旗 2023 ベスト16 4 1 2 1 6 5
合計 出場11回 46 16 12 18 46 62

ガルフカップ

[編集]
開催年 成績
サウジアラビアの旗 1972 3位
クウェートの旗 1974 4位
カタールの旗 1976 3位
イラクの旗 1979 6位
アラブ首長国連邦の旗 1982 3位
オマーンの旗 1984 4位
バーレーンの旗 1986 準優勝
サウジアラビアの旗 1988 準優勝
クウェートの旗 1990 5位
カタールの旗 1992 4位
アラブ首長国連邦の旗 1994 準優勝
オマーンの旗 1996 4位
バーレーンの旗 1998 3位
サウジアラビアの旗 2002 6位
クウェートの旗 2003 5位
カタールの旗 2004 グループリーグ敗退
アラブ首長国連邦の旗 2007 優勝
オマーンの旗 2009 グループリーグ敗退
イエメンの旗 2010 準決勝敗退
バーレーンの旗 2013 優勝
サウジアラビアの旗 2014 3位
クウェートの旗 2017 準優勝
カタールの旗 2019 グループリーグ敗退
イラクの旗 2023 グループリーグ敗退

FIFAコンフェデレーションズカップ

[編集]
出場した大会のみ
開催年 結果 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
サウジアラビアの旗 1997 グループリーグ敗退 3 1 0 2 2 8
合計 出場1回 3 1 0 2 2 8

オリンピック

[編集]

歴代監督

[編集]


歴代選手

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ UAEにPK戦で惜敗、4強入り逃す ~AFCアジアカップ準々決勝~”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2023年12月24日閲覧。
  2. ^ アジアカップ2015 日程・結果”. サッカーキング (2015年1月13日). 2023年12月24日閲覧。
  3. ^ サッカー=カタールとUAEがアジア杯4強、韓国と豪州は敗退」『Reuters』2019年1月26日。2023年12月24日閲覧。
  4. ^ UAE's 1990 World Cup journey now a documentary”. Gulf News (30 November 2016). 28 April 2019時点のオリジナルよりアーカイブ11 February 2019閲覧。
  5. ^ 日本、UAEに逆転負け サッカーW杯最終予選”. 日本経済新聞 (2016年9月2日). 2024年1月25日閲覧。
  6. ^ Mahdi Ali resigns as UAE's World Cup ends with a defeat”. The National (28 March 2018). 22 March 2019時点のオリジナルよりアーカイブ22 March 2019閲覧。
  7. ^ サッカー=ザッケローニ氏、UAE代表監督に就任」『Reuters』2017年10月18日。2024年8月9日閲覧。
  8. ^ AFC アジアカップ UAE 2019”. 日程・結果 | AFC アジアカップ UAE 2019 |SAMURAI BLUE|JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2024年8月9日閲覧。
  9. ^ 豪主将ミリガン、準決勝進出のUAEを称賛「ホームの後押しで、UAEは全く違うチームになった」 | Goal.com 日本”. www.goal.com (2019年1月27日). 2024年8月9日閲覧。
  10. ^ カタールと断交のUAE、ファンが国歌斉唱でブーイング…靴やペットボトルを投げ込む蛮行も | Goal.com 日本”. www.goal.com (2019年1月29日). 2024年8月9日閲覧。
  11. ^ UAEザック監督退任へ「敗戦の責任は私にある」 - スポニチ Sponichi Annex サッカー”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年8月9日閲覧。
  12. ^ 豪がUAE下し大陸間POへ、フルスティッチ決勝点 W杯予選”. www.afpbb.com. 2024年8月9日閲覧。
  13. ^ ゲキサカ編集部 (2024年1月29日). “アジア杯決勝トーナメント開戦、オーストラリア大勝、初出場タジキスタンの快進撃は続く”. ゲキサカ. 2024年10月23日閲覧。
  14. ^ タジキスタンがPK戦を制してベスト8に進出! UAEは後半ATに追いつくも無念の惜敗【アジア杯】 | サッカーダイジェストWeb”. www.soccerdigestweb.com. 2024年10月23日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]