サボテンダー (ウルトラ怪獣)
サボテンダー | |
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ウルトラシリーズのキャラクター | |
初登場 | 『ウルトラマンA』第12話 |
作者 | 鈴木儀雄(デザイン) |
サボテンダーは、特撮テレビ番組『ウルトラマンA』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の怪獣(超獣)。別名はさぼてん超獣[注釈 1]。
『ウルトラマンA』に登場するサボテンダー
[編集]サボテンダー SABOTENDAR[1][2] | |
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別名 | さぼてん超獣 |
身長 | 60 m[出典 1] |
体重 | 5万 t[出典 1] |
出身地 | 異次元[出典 2] 東京[3] |
『ウルトラマンA』第12話「サボテン地獄の赤い花」に登場。
異次元人ヤプールが送り込んだ地球侵略用超獣の第11号で、超獣製造機によって合成されたハリネズミとサボテンの合体生物[5]。胸の棘をミサイルとして発射し[3][6][注釈 2]、背の棘から放つショック波[2]、体を丸めた状態で飛び回りながら突撃するサボテンボール[7]、相手を捕らえる長い舌、口から霧状の溶解液[4][6][注釈 3]を吐くなどの攻撃手段を持つ。
最初に出現した際にはウルトラマンAに止めを刺される直前、小さなサボテンに変身して逃れ、サボテン売りの露店に紛れ込む。頭頂部の花で虫を捕食していたところをサボテン売り親父の息子・三郎少年が発見し、彼によって「サブロテン」と命名されて学校で見せびらかされるが、夜間に飼育小屋のニワトリや巡回の用務員を捕食したうえ、三郎の父が食べていた焼き鳥までも盗み食べながら、徐々にエネルギーを蓄えていく。しかし、用務員を捕食した際に棘が抜け落ちており、それが後にハリネズミのものであると判明したことから、北斗に正体を看破されるきっかけとなる。
ドライブ中の若いカップルを捕食したところでTACによって捕獲されるが、北斗の「宇宙昆虫がレーザーを浴びて巨大化した前例[注釈 4]がある」という意見により、地上で破壊すれば超獣として復活する危険があるとの判断から、宇宙へ運んだうえでスペースミサイルによる破壊が試みられる。しかし、そのエネルギーすら吸収して復活する。
棘や舌でAを苦しめるが、ダブルビームで舌を焼き切られたうえ、サボテンボールも敵わず投げ飛ばされ、最後はサーキュラーギロチンで身体を切断されて倒される。
- デザインは鈴木儀雄が担当した[9][10]。サボテンというモチーフがトゲや角などの突起を多用する鈴木の作風にマッチしており、鈴木自身も巨大ヤプールに並んで気に入っている1体としている[9][11]。
- 着ぐるみはマザリュースに改造された(首から下半身はリペイントされた)[12]。
『ウルトラマンタロウ』に登場するサボテンダー
[編集]改造サボテンダー RE-SABOTENDAR[13][14] | |
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別名 | |
身長 | 60 m[出典 4] |
体重 | 5万 t[出典 4] |
出身地 | 異次元[出典 5] |
『ウルトラマンタロウ』第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。
ウルトラマンAに倒されたサボテンダーが改造・強化された超獣で、巨大ヤプール(改造)が操る怪獣軍団の1体。初代より少し太目な体型で、体色が黄緑色となり、鳴き声も異なっている。また、初代に見られた無数の棘は生やしていない。ヤプールからは単に「サボテンダー」と呼ばれる。
青年・海野八郎によって危機に陥ったベムスター(改造)の援護を巨大ヤプール(改造)に命じられ、青い光球に乗って出現するが、ベムスター(改造)を勢い任せに突き飛ばすと海野を殺害しようと進撃し、そこに現れたウルトラマンタロウに阻まれる。その後、出現したベロクロン二世(改造)はZATの攻撃に為す術がなく、ベムスター(改造)は海野に両目をナイフで攻撃されて苦しんでいたため、自分はタロウと肉弾戦を繰り広げ、一時はタロウを投げ飛ばすなど奮戦するが、最後はストリウム光線を浴びせられ、爆発せずに絶命する。
- 関連書籍では、名称を改造サボテンダー[出典 6]やサボテンダー(改造)[出典 7]と記載している。
- 着ぐるみはアトラクション用の流用[25][26]。
- オープニングに名前のテロップ表記がない。
- ビデオ『ウルトラ怪獣伝説』では、ゼットンの命令でベムスター(改造)、ベロクロン二世(改造)、巨大ヤプール(改造)とともにタロウと戦うが、タロウのストリウム光線を受けて倒される。映像は『タロウ』の流用。
その他
[編集]- 漫画『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』の第9話・第10話では、ナックル星人と手を組んだヤプールによって他の超獣と共に送り込まれる。
- 『てれびくん』に掲載された『ウルティメイトフォースゼロ アナザースペースアドベンチャー』では、ヤプールによって他の超獣と共にアナザースペースへ送りこまれてウルティメイトフォースゼロに襲いかかる。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体として初代サボテンダーが登場する[27]。
- 『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』のNEO-GL1弾に技カードとして登場。スキルは「全身針まみれ」。
- ニンテンドー3DSおよびPlayStation Portableソフト『ロストヒーローズ』では、改造サボテンダーが巨大ヤプールの配下として改造ベムスターや改造ベロクロン二世と共に登場する。
- 絵本「ウルトラかいじゅう絵本シリーズ」では、『さるかに合戦』をモチーフとした「カネゴンとかきのたね」に、カネゴン、モチロン、エレキング、ナメゴン、メフィラス星人と共に登場する[28][29]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 白書 1982, p. 176, 「ウルトラマンA 怪獣リスト」
- ^ a b c d e 画報 上巻 2002, p. 130
- ^ a b c ウルトラ怪獣大全集 1984, p. 50, 「ウルトラマンA 全怪獣」
- ^ a b c d e f g 大辞典 2001, p. 151
- ^ a b c 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, p. 71
- ^ a b c UPM vol.10 2020, p. 21, 「異次元人、超獣、宇宙人、地底人」
- ^ カードクロニクル 2019, p. 29.
- ^ 怪獣大図鑑 2012, p. 61.
- ^ a b 「70's円谷怪獣リスペクト検証 栄光の怪獣王国、狂乱のデザイン史 [第7回] 超獣を永遠に超獣たらしめる、鈴木儀雄の超感覚デザイン」『宇宙船』vol.159(WINTER 2018.冬)、ホビージャパン、2017年12月29日、78-81頁、ISBN 978-4-7986-1602-5。
- ^ 豪怪奔放 2021, p. 37, 「第1章 ウルトラマン 1971-1974 ウルトラマンA」
- ^ 豪怪奔放 2021, pp. 116–118, 「第1章 ウルトラマン 1971-1974 検証:栄光の怪獣王国、狂乱のデザイン史―ウルトラマン第二期 編― 05 超獣を超獣たらしめ、そして凌駕する、鈴木儀雄の自由闊達な超感覚デザイン DESIGNER 鈴木儀雄」
- ^ 『大人のウルトラマン大図鑑 第二期ウルトラマンシリーズ編』マガジンハウス〈MAGAZINE HOUSE MOOK 大人のウルトラシリーズ〉、2014年1月25日、92-93頁。ISBN 978-4-8387-8882-8。
- ^ a b c d 白書 1982, p. 181, 「ウルトラマンタロウ 怪獣リスト」
- ^ a b c d 画報 上巻 2002, p. 164
- ^ a b c ウルトラ怪獣大全集 1984, p. 64, 「ウルトラマンタロウ 全怪獣」
- ^ a b c d 円谷プロ全怪獣図鑑 2013, p. 110
- ^ a b オール・ザットタロウ 2016, pp. 66、117.
- ^ a b クロニクル 2023, p. 88, 「ウルトラマンタロウ登場怪獣ファイル」
- ^ a b オール・ザットタロウ 2016, p. 66, 「ウルトラマンタロウTVシリーズストーリーガイド」
- ^ a b UPM vol.11 2020, p. 23, 「宇宙怪獣、宇宙人、怪獣、怪人」
- ^ 白書 1982, pp. 178、181.
- ^ 『全怪獣怪人』 上巻、勁文社、1990年、283頁。ISBN 4-7669-0962-3。
- ^ 宇宙船SPECIAL 1998, p. 141.
- ^ 宇宙船SPECIAL 1998, p. 110.
- ^ a b 『円谷ヒーロー ウルトラ怪獣全史』講談社〈講談社MOOK〉、2014年3月25日、69頁。ISBN 978-4-06-389805-7。
- ^ オール・ザットタロウ 2016, p. 117, 「登場怪獣資料写真」.
- ^ ウルトラ銀河伝説超全集 2009, p. 79, 「百体怪獣ベリュドラ完全攻略」.
- ^ “「ウルトラかいじゅう絵本シリーズ」刊行開始 怪獣たちが世界の名作や昔話に登場”. アニメ!アニメ! (イード). (2014年3月5日) 2022年6月26日閲覧。
- ^ “ウルトラかいじゅう絵本シリーズ”. あいうえお館. 2022年6月26日閲覧。
出典(リンク)
[編集]参考文献
[編集]- 『不滅のヒーローウルトラマン白書』(初版)朝日ソノラマ〈ファンタスティック・コレクション・スペシャル〉、1982年12月31日。雑誌コード:67897-80。
- てれびくんデラックス愛蔵版(小学館)
- 『ウルトラ怪獣大全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1984年9月10日。ISBN 4-09-101411-9。
- 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE超全集』小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2009年12月23日。ISBN 978-4-09-105129-5。
- 『宇宙船SPECIAL ’70年代特撮ヒーロー全集』監修 金田益実、朝日ソノラマ、1998年5月30日。ISBN 4-257-03533-1。
- 『ウルトラマン大辞典』監修 円谷プロダクション、中経出版、2001年12月21日。ISBN 4-8061-1556-8。
- 竹書房/ブレインナビ 編『ウルトラマン画報 光の戦士三十五年の歩み』 上巻、竹書房、2002年10月4日。ISBN 978-4-8124-0888-9。
- 『大人のウルトラ怪獣大図鑑』マガジンハウス、2012年9月26日。ISBN 978-4-8387-8770-8。
- 大石真司、江口水基・島崎淳・間宮尚彦『円谷プロ全怪獣図鑑』円谷プロダクション監修、小学館、2013年3月11日。ISBN 978-4-09-682074-2。
- 『オール・ザット ウルトラマンタロウ』ネコ・パブリッシング〈NEKO MOOK〉、2016年7月14日。ISBN 978-4-7770-1925-0。
- 『昭和特撮 カードクロニクル』辰巳出版、2019年8月20日。ISBN 978-4-7778-2359-8。
- 講談社シリーズMOOK ウルトラ特撮 PERFECT MOOK(講談社)
- vol.10《ウルトラマンA》、2020年11月25日。ISBN 978-4-06-520932-5。
- vol.11《ウルトラマンタロウ》、2020年12月10日。ISBN 978-4-06-520933-2。
- 『円谷怪獣デザイン大鑑 1971-1980 豪怪奔放』ホビージャパン、2021年12月24日。ISBN 978-4-7986-2664-2。
- 『ウルトラマンタロウ・クロニクル』双葉社、2023年12月6日。ISBN 978-4-575-45954-8。