サリチル酸フェニル
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サリチル酸フェニル Phenyl salicylate[1] | |
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Phenyl 2-hydroxybenzoate | |
別称 2-ヒドロキシ安息香酸フェニル、サロール、ザロール | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 118-55-8 |
PubChem | 8361 |
ChEMBL | CHEMBL1339216 |
ATC分類 | G04BX12 |
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特性 | |
化学式 | C13H10O3 |
モル質量 | 214.22 g/mol |
外観 | 無色のフレーク状結晶[2] |
匂い | かすかな快い芳香[2] |
密度 | 1.25 g/cm3 |
融点 |
44℃[3] |
沸点 |
173 °C (at 12 mmHg) |
水への溶解度 | 1 g/6670 mL |
その他の溶媒への溶解度 | アルコール、エーテル、ベンゼン、ジオキサン、アセトン、クロロホルムに可溶。 グリセリンに難溶[3]。 |
危険性 | |
半数致死量 LD50 | 3g/kg(ラット経口) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
サリチル酸フェニル(サリチルさんフェニル、英: Phenyl salicylate)はサリチル酸エステルの一種。サロール(salol)とも呼ばれ、サリチル酸とフェノールを加熱することにより得られる。 1886年に、バーゼルの化学者Marceli Nenckiによって広く知られるようになった。 かつては日焼け止めとして使われ、現在はポリマーやラッカー、接着剤、ワックス[1]、医薬品や防腐剤[2]などに使用される。凝固点が40℃台であることから、中学校の理科の授業では火山岩と深成岩の形成を学ぶ実験に使われる[4]
サロール反応
[編集]サリチル酸フェニルと、o-トルイジンの1,2,4-トリクロロベンゼン溶液を昇温しながら反応させると、対応するアミドであるo-サリチルトルイジン[5]が生じる。
医薬品
[編集]脚注
[編集]- ^ a b Merck Index, 11th Edition, 7282.
- ^ a b c 財務省貿易統計 (PDF)
- ^ a b 製品安全データシート(東京化成工業)
- ^ 学校理科授業における地学実験教材の開発(島根県立松江教育センター教職員研修スタッフ) (PDF)
- ^ Organic Syntheses, Coll. Vol. 3, p.765 (1955); Vol. 26, p.92 (1946). http://orgsynth.org/orgsyn/pdfs/CV3P0765.pdf
- ^ Walter Sneader (2005). Drug discovery: a history. John Wiley and Sons. pp. 358–. ISBN 978-0-471-89980-8 28 October 2010閲覧。
- ^ Judith Barberio (4 September 2009). Nurse's Pocket Drug Guide, 2010. McGraw Hill Professional. pp. 57–. ISBN 978-0-07-162743-6 28 October 2010閲覧。