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サンショウウオ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サンショウウオ科
カスミサンショウウオ
カスミサンショウウオ Hynobius nebulosus
地質時代
暁新世 - 現代
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 有尾目 Caudata/Urodela
亜目 : サンショウウオ亜目
Cryptobranchoidea
: サンショウウオ科 Hynobiidae
学名
Hynobiidae Cope, 1859[1][2]
タイプ属
Hynobius Tschudi, 1838
和名
サンショウウオ科[2][3][4][5]
下位分類群

サンショウウオ科(サンショウウオか、Hynobiidae)は、両生綱有尾目に分類される科。

分布

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アフガニスタンイランカザフスタン大韓民国中華人民共和国朝鮮民主主義人民共和国トルクメニスタン(絶滅?)、日本ロシア台湾

5種を除いた全種が東アジア(中華人民共和国、日本、台湾、朝鮮半島)に分布する[5]。化石種を含めてもユーラシア(日本や台湾を含む地域として)固有科[5]

形態

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最大種はロンドンサンショウウオで全長15.5 - 26.5センチメートル[5]。尾は長い[3]。目蓋がある[3]。一方で水棲種の一部で瞼は発達しない[5]。前肢の指は4本で、後肢の趾は4 - 5本[3][5]

涙骨がある[5]。肺は小型[3]。ハコネサンショウウオ属には肺がなく、セイホウサンショウウオ属では退化的[5]

分類

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ドイツにある暁新世、ハンガリーにある中新世、ルーマニアにある鮮新世の地層から化石種が発見されている[5]

現生の有尾目では唯一鼻骨の間に骨(間鼻骨)があるムカシサンショウウオのみで、ムカシサンショウウオ亜科Protohynobiinaeを構成する説もあった[5]。一方でムカシサンショウウオは確実な発見例が模式標本となった個体のみで、後に発見されたムカシサンショウウオとされる個体(間鼻骨はない)のミトコンドリアDNAの分子系統解析からニセサンショウウオ属に含める説もある[5]。2012年にはハコネサンショウウオ属のみでOnychodactylinae亜科を構成する説が提唱されている[6]

以下の分類は付記のないかぎりAmphibian Species of the World(2018)に従う[1]

生態

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陸棲もしくは水棲で、幼生は確認されている限りは水棲[5]

繁殖様式は卵生。確認されている限りは体外受精[3][5]

人間との関係

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食用や薬用とされることもある[5]

開発による生息地の破壊、土砂の流出やごみによる水質汚濁や水質汚染、漁業による混獲などにより生息数が減少している種もいる[4]

画像

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出典

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  1. ^ a b Hynobiidae. Frost, Darrel R. 2018. Amphibian Species of the World: an Online Reference. Version 6.0 (Date of access). Electronic Database accessible at http://research.amnh.org/herpetology/amphibia/index.html. American Museum of Natural History, New York, USA. (Accessed: 31/03/2018)
  2. ^ a b c d 日本爬虫両棲類学会 (2017) 日本産爬虫両生類標準和名リスト(2017年12月9日版). http://herpetology.jp/wamei/ (2018年3月31日閲覧)
  3. ^ a b c d e f Tim R. Halliday, Paul Verrell 「サンショウウオ,イモリの9科」松井孝爾訳『動物大百科 12 両生・爬虫類』深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編、平凡社1986年、36-37頁。
  4. ^ a b c d e f g h i j k 松井正文 「ゴルガンサンショウウオ」など『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社2000年、229-231頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 西川完途 「東アジアの有尾類 第3回 サンショウウオ科(その1) ムカシサンショウウオ、タカネサンショウウオなど」『クリーパー』第55号、クリーパー社、2011年、42-47頁。
  6. ^ Alain Dubois, and Jean Raffaelli, "A new ergotaxonomy of the order Urodela Dumeril, 1805 (Amphibia, Batrachia)," Alytes, Volume 28, Number 3-4, Paris, France, 2012, Pages 77-161.
  7. ^ 西川完途「東アジアの有尾類 第4回 サンショウウオ科(その2)-サンショウウオ属-」『クリーパー』第56号、クリーパー社、2011年、40-47頁。
  8. ^ a b Masafumi Matsui, Kanto Nishikawa, Atsushi Tominaga, "Taxonomic relationships of Hynobius stejnegeri and H. yatsui, with description of the Amber-Colored Salamander from Kyushu, Japan (Amphibia: Caudata)," Zoological Science, Volume 34, Issue 6, The Zoological Society of Japan, Tokyo, 2017, Pages 538-545.
  9. ^ 西川完途 「東アジアの有尾類 第7回 サンショウウオ科(その4) リュウサンショウウオ属」『クリーパー』第59号、クリーパー社、2011年、97-101頁。
  10. ^ 西川完途 「東アジアの有尾類 第9回 サンショウウオ科(その6) フトサンショウウオ」『クリーパー』第61号、クリーパー社、2012年、73-77頁。
  11. ^ 西川完途 「東アジアの有尾類 第11回 サンショウウオ科(その7) ニセサンショウウオ属」『クリーパー』第64号、クリーパー社、2012年、94-96頁。
  12. ^ 西川完途 「東アジアの有尾類 第13回 サンショウウオ科(その9) キタサンショウウオ」『クリーパー』第66号、クリーパー社、2013年、81-85頁。
  13. ^ 西川完途 「東アジアの有尾類 第8回 サンショウウオ科(その5)ハコネサンショウウオ属ハコネサンショウウオモドキ」『クリーパー』第60号、クリーパー社、2012年、60-64頁。
  14. ^ a b c d Nikolya A. Poyarkov, Jr., Jing Che, Mi-sook Min, Makaki Kuro-o, Fang Yan, Cheng Li, Koji Iizuka & David R. Vieites, "Review of the systematics, morphology and distribution of Asian Clawed Salamanders, genus Onychodactylus (Amphibia, Caudata: Hynobiidae), with the description of four new species." Zootaxa, 3465, Auckland New Zealand, Magnolia press, 2012, Pages 1-106.

関連項目

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