サーソー子爵
サーソー子爵 Viscount Thurso | |
---|---|
Arms:Quarterly: 1st, Azure a Ship at anchor her oars erect in saltire within the Royal Tressure Or; 2nd and 3rd, Or a Lion rampant Gules; 4th, Azure a Ship under sail Or; over all dividing the quarters a Cross engrailed quarterly Argent and Sable all within a Bordure quartered Or and Gules the last charged with three Stars of the first Crest:A Star of six points waved Argent rising from a Cloud proper Supporters:On either side a Red Deer proper
| |
創設時期 | 1952年4月10日 |
創設者 | エリザベス2世 |
貴族 | 連合王国貴族 |
初代 | 4代準男爵サー・アーチボルド・シンクレア |
現所有者 | 3代子爵ジョン・シンクレア |
相続人 | ジェームズ・シンクレア閣下 |
付随称号 | (ウルブスターの)準男爵 |
現況 | 存続 |
モットー | 善行は窮まるところを知らず (Ad Astra Virtus) 最善を愛す (J'Aime Le Meilleur) |
サーソー子爵 (サーソーししゃく、英語: Viscount Thurso) は、イギリスの子爵、貴族。連合王国貴族。元自由党党首サー・アーチボルド・シンクレアが1952年に叙されたことに始まる。
シンクレア家は前身として準男爵位を保持しており、本項ではその歴史についても触れる。
歴史
[編集]庶民院議員サー・ジョン・シンクレア(1754-1835)は統計学・農学の専門家として知られ、『英国歳入史(History of the Public Revenue of Great Britain)』や『健康長寿事典(Code of Health and Longevety)』といった著書を記した人物である[1][2]。そのジョンが1786年に(ケイスネス州ウルブスターの)準男爵(Baronet, of Ulbster in the County of Caithness)を得ており[1][2]、彼が子爵家に連なる始祖となる。
2代準男爵ジョージ(1790–1868)は大陸を流浪したのち、父同様に文筆業を生業として紀行文・随筆を残している[3]。
3代準男爵ジョン(1824-1912)は庶民院議員[4]やケイスネス副統監[5]を務めている。ジョンの死去時、その息子クラレンス・シンクレアは父に先立って死去していたため、孫アーチボルドが準男爵位を継承した。
4代準男爵アーチボルド(1890-1970)は自由党党首や幹事長を歴任した政治家であった[6]。引退後の1952年にケイスネス州ウルブスターのサーソー子爵(Viscount Thurso, of Ulbster in the County of Caithness)に叙されて子爵家を興した[6][7][8]。以降は彼の直系男子による爵位継承が続いている。
その孫の3代子爵ジョン(1953-)は1999年の貴族院法施行に伴って強制的に議席を喪失したものの、2001年に庶民院議員に立候補して世襲貴族ながら当選を果たしている[8]。その後、2015年総選挙により失職したが、翌年に第4代エーヴベリー男爵エリック・ラボックが死去したため、互選を経て再度貴族院議員となり現在に至る[9]。
一族の邸宅は、ケイスネス地方にあるサーソー城、ハートフォードシャー州チャンプニズ近郊のオーカード・コテージ。
紋章に刻まれるモットーは『善行は窮まるところを知らず(Ad Astra Virtus)』、『最善を愛す(J'Aime Le Meilleur)』[8]。
現当主の保有爵位
[編集]現当主である第3代サーソー子爵ジョン・アーチーボルド・シンクレアは、以下の爵位を有している[8]。
- 第3代ケイスネス州ウルブスターのサーソー子爵(3rd Viscount Thurso, of Ulbster in the County of Caithness)
(1952年4月10日の勅許状による連合王国貴族爵位) - (第6代ケイスネス州ウルブスターの)準男爵(6th Baronet, of Ulbster in the County of Caithness)
(1786年2月14日の勅許状によるグレートブリテン準男爵位)
一覧
[編集](ウルブスターの)準男爵 (1786年)
[編集]- 初代準男爵サー・ジョン・シンクレア (1754–1835)
- 第2代準男爵サー・ジョージ・シンクレア (1790–1868)
- 第3代準男爵サー・ジョン・ジョージ・トルマッシュ・シンクレア(1824–1912)
- クラレンス・シンクレア (1858–1895)
- 第4代準男爵サー・アーチボルド・ヘンリー・マクドナルド・シンクレア (1890–1970) (1952年にサーソー子爵叙爵)
サーソー子爵(1952年)
[編集]- 初代サーソー子爵アーチボルド・ヘンリー・マクドナルド・シンクレア(1890–1970)
- 第2代サーソー子爵ロビン・マクドナルド・シンクレア (1922–1995)
- 第3代サーソー子爵ジョン・アーチーボルド・シンクレア (1953-)
爵位の法定推定相続人は、現当主の息子であるジェイムズ・アレクサンダー・ロビン・シンクレア閣下 (1984-)。
脚注
[編集]註釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b Biographical Index of Former Fellows of the Royal Society of Edinburgh 1783–2002. The Royal Society of Edinburgh. (July 2006). ISBN 0-902-198-84-X. オリジナルの4 March 2016時点におけるアーカイブ。 28 June 2018閲覧。
- ^ a b “SINCLAIR, Sir John, 1st Bt. (1754-1835), of Ulbster and Thurso Castle, Caithness. | History of Parliament Online”. www.historyofparliamentonline.org. 2022年9月11日閲覧。
- ^ Stronach, George, revised by H. C. G. Matthew (23 September 2004) [2004]. "Sinclair, Sir George, second baronet". Oxford Dictionary of National Biography (英語) (online ed.). Oxford University Press. doi:10.1093/ref:odnb/25617。 (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。)
- ^ “Sir John Sinclair (Hansard)”. api.parliament.uk. 2022年9月11日閲覧。
- ^ "No. 22504". The London Gazette (英語). 23 April 1861. pp. 1754–1754.
- ^ a b Addison, Paul. "Sinclair, Archibald Henry Macdonald, first Viscount Thurso". Oxford Dictionary of National Biography (英語) (online ed.). Oxford University Press. doi:10.1093/ref:odnb/36108。 (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。)
- ^ "No. 39516". The London Gazette (英語). 15 April 1952. p. 2077.
- ^ a b c d “Thurso, Viscount (UK, 1952)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2022年9月11日閲覧。
- ^ “Former Lib Dem MP John Thurso to return to House of Lords” (英語). BBC News. (2016年4月19日) 2022年9月11日閲覧。