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ザ・キングオブドラゴンズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザ・キングオブドラゴンズ
ジャンル ベルトスクロールアクション
対応機種 アーケード(AC)
スーパーファミコン(SFC)
開発元 カプコン
発売元 カプコン
音楽 下村陽子
里村由紀[1]
西垣俊[2]
人数 1 - 3人(同時プレイ)
メディア 業務用基板
(5.31メガバイト
発売日 AC
日本の旗 1991年8月5日
アメリカ合衆国の旗 1991年9月10日
SFC
日本の旗 1994年3月4日
アメリカ合衆国の旗 1994年4月
デバイス 8方向レバー
2ボタン
システム基板 CPS-1
CPU MC68000(@10MHz)
サウンド Z80(@3.58MHz)
YM2151(@3.58MHz)
OKI6295(@1.000MHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
384×224ピクセル
60.00Hz
パレット4096色
テンプレートを表示

ザ・キングオブドラゴンズ』(THE KING OF DRAGONS)は、1991年8月5日に稼働開始したカプコンアーケードベルトスクロールアクションゲーム

「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において、年間ヒットゲーム19位を獲得した[3]本作は、後に家庭用ゲーム機に移植された(#移植版)。

ゲームシステム

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剣と魔法のファンタジー世界を舞台にしたゲーム。ストーリーは世界を狂わせたレッド・ドラゴン・ギルディスを倒して財宝を手に入れるため5人の勇者が立ち上がるというもの。

5人のプレイヤーキャラクターから任意のキャラクターを選んでゲーム開始となり、全16ステージを攻略する。

操作は8方向レバーと2ボタンで行う。ボタンで攻撃、ジャンプ、魔法が使える。

魔法は体力を少し消費するが、少しの間だけ無敵になる。

ステージ構成

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  • STAGE1:特に記述なし(家庭用では Orc Village) BOSS:ORK KING(キング・オーク)
  • STAGE2:Treasure in an old castle BOSS:MINOTAUR(ミノタウルス)
  • STAGE3:Battle on a mountain peak BOSS:WYVERN(ワイバーン)
  • STAGE4:Cave of hydra BOSS:HYDRA(ヒドラ)
  • STAGE5:To the norde isle BOSS:なし
  • STAGE6:The giant in the shrine BOSS:CYCROPS(サイクロプス)
  • STAGE7:Trent woods BOSS:GIANT SPIDER(ジャイアント・スパイダー)
  • STAGE8:To the castle BOSS:DRAGON RIDER(ドラゴン・ライダー)
  • STAGE9:In the castle BOSS:BLACK KNIGHT(ブラック・ナイト)
  • STAGE10:Underpass BOSS:WRAITH(レイス)
  • STAGE11:Battle in the fort BOSS:GREAT DRAGONIAN(グレイト・ドラゴニアン)
  • STAGE12:Castle Garenos BOSS:ROYAL KNIGHTS(ロイヤル・ナイト。BLACK KNIGHTと同性能。2人同時に出てくる)
  • STAGE13:Dark Wizard BOSS:DARK WIZARD(魔人フーゴー)
  • STAGE14:A cave in the woods BOSS:WYVERN(アイスワイバーン。3面ボスとほぼ同じだが、冷凍弾を吐き、またリザードマンが常に追加される)
  • STAGE15:Underground lavyrinth BOSS:CYCROPS(サイクロプス。2匹登場)
  • STAGE16:Golden limestone cave BOSS:RED DRAGON GILDISS(レッド・ドラゴン・ギルディス)

キャラクター

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得点が経験値の役割を兼ねており、得点を稼いでレベルが上がると、HPが8回復し、防御力が1上がる(受けるダメージが1減る。ダメージは1未満にはならない)また、HPの上限値が8上がることもある。最大の24レベル時にはかならず96になる。

ファイタークレリックドワーフは、進行方向と逆向きのレバーを入力することで盾でガードが可能。ただし、レバー入力が早すぎるとガードできない。ウィザードエルフはガード不可。

ファイター 名前:デレク
近接戦闘タイプ。守備力は5人中4位と低い。マジッククリスタルの威力が最も低い。レベルアップはクレリックに次いで速い。
クレリック 名前:アルド
近接戦闘タイプ。守備力が5人の中で最も高い。攻撃力はファイターとほぼ同じ(やや低め)。一番足が遅くジャンプの滞空時間も短い。レベルアップが早いのも特徴。
ウィザード 名前:レジェ
通常攻撃の魔法は、武器レベルにより性能が違う。レベル1〜4は敵との距離が近いほど威力が高く、近接時での攻撃力は5人の中で最高。レベル5〜7は多段ヒットの攻撃。レベル8は敵との距離に関係なくリーチ、攻撃力ともに最高。序盤の武器はリーチが短めの上、HPは最低。守備力は5人中3位。マジッククリスタルの威力が最も高い。
エルフ 名前:ラベル
リーチは5人の中で最高だが、攻撃力と守備力が最も低い。レベルアップが最も遅く、最強の24レベルに達するには391万5000点の経験値が必要[4]
ドワーフ 名前:バルガス
近接戦闘タイプ。背が低いため、他のキャラクターではジャンプしてこないと攻撃できないスライムを普通に攻撃できる。また、矢と投槍に当たらない。武器の威力はファイターとほぼ同じ(やや高め)だが、リーチが短い上に振りが遅いため、ソロプレイでは不利を強いられることが多い。守備力は5人中2位。レベルアップはやや遅い。

キャラクターは1面から14面までのステージクリア後に出現する武器・防具を取ることで、攻撃力・守備力が上がる。

それぞれにLvが存在し初期装備はLv1で最高Lv8まで存在する。

2面ごとに組になっており、偶数面では直前の奇数面で出なかった方が出る。

移植版

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No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考 Ref.
1 ザ・キングオブドラゴンズ 日本 199403041994年3月4日
アメリカ合衆国 1994041994年4月
ヨーロッパ 1994081994年8月
スーパーファミコン プリズム企画 カプコン ロムカセット 日本 SHVC-EI
アメリカ合衆国 SNS-EI-USA
ヨーロッパ SNSP-EI-NOE
2 カプコン クラシックス コレクション 日本 200609072006年9月7日
アメリカ合衆国 200610242006年10月24日
ヨーロッパ 200611102006年11月10日
PlayStation Portable カプコン UMD 日本 ULJM-05104
アメリカ合衆国 ULUS-10134
ヨーロッパ ULES-00377
アーケード版の移植
3 Capcom Classics Collection Vol.2 アメリカ合衆国 200611242006年11月24日
ヨーロッパ 200704132007年4月13日
PlayStation 2
Xbox
DVD-ROM PS2アメリカ合衆国 SLUS-21473
ヨーロッパ SLES-54561
4 カプコン ベルトアクション コレクション INT 201809182018年9月18日
日本 201809202018年9月20日
Nintendo Switch
PlayStation 4
Windows
Xbox One
ダウンロード
(Switch版のみパッケージ版もあり)
- [5][6][7]
5 カプコンアーケード2ndスタジアム 日本 202207222022年7月22日
Nintendo Switch
PlayStation 4
Windows
Xbox One
ダウンロード アーケード版の移植
単品購入可
[8]

開発

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本作はTSR社のテーブルトークRPGDungeons&Dragons』の業務用アクションゲームとして作られていたが、版権に関する許可が出なかったため、現在の商品名でリリースした[9]

開発当初、ウィザードは女性キャラクターとして作られていたが、「海外向けに太ももを出した女性キャラはまずい」という指示があり、急遽現在の形に変更された[10]

グラフィックの監修は全て企画の貞本友思が行った。キャラクターデザインはMIZUHOが担当し、インストカードにも使用された[10]

スタッフ

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  • CHIN
  • TOMOSHI(貞本友思)
  • TOLAYA
  • GYO
  • SHIMOPI(下村陽子
  • HK(木佐貫久司)
  • YAMA
  • MIKIMAN(城戸美樹)
  • MIYAO(みやおまさこ)
  • IWAI(岩井千佳)
  • SSS
  • MIZUHO(陰山みずほ)
  • HAYASHI(はやしたかし)
  • MANBOU(新谷さゆり)
  • GUYCH
  • DANY
  • BLBON
  • OGACHY
  • HIRABE
  • WAKIO(山脇和男)

評価

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評価
レビュー結果
媒体結果
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー30/40点(SFC)[11]
ファミ通25/40点(SFC)[12]
Official Nintendo Magazine64%(SFC)[11]
Zero9/10点(AC)[13]
ファミリーコンピュータMagazine21.6/30点(SFC)[14]
Total!60%(SFC)[11]
Game Players57%(SFC)[11]
Aktueller Software Markt4/12点(SFC)[11]
受賞
媒体受賞
第5回ゲーメスト大賞ベストアクション賞2位[3]
ベスト演出賞9位[3]
ベストグラフィック賞8位[3]
年間ヒットゲーム19位[3]
アーケード版
ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において、ベストアクション賞2位、ベスト演出賞9位、ベストグラフィック賞8位、年間ヒットゲーム19位を獲得した[3]
スーパーファミコン版
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、7・6・7・5の合計25点(満40点)[12]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り21.6点(満30点)となっている[14]。また、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では、3人同時プレイから2人同時プレイになった事を指摘した上で「雰囲気は業務用を忠実に再現している」と肯定的に評価した[14]
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.9 3.6 3.4 3.7 3.7 3.3 21.6

脚注

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  1. ^ 「鳴っているか分からないぐらいでいい―― 名曲を生み出してきた下村陽子がアニメ「ハイスコアガール」で目指した意外な曲作り」”. ねとらぼエンタ (2018年9月14日). 2022年12月13日閲覧。
  2. ^ 「鳴っているか分からないぐらいでいい―― 名曲を生み出してきた下村陽子がアニメ「ハイスコアガール」で目指した意外な曲作り」”. ねとらぼエンタ (2018年9月14日). 2022年12月13日閲覧。
  3. ^ a b c d e f 「ゲーメスト大賞11年史」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、16 - 17頁、ISBN 9784881994290 
  4. ^ 普通にクリアすると200万点にもならない。
  5. ^ 『カプコン ベルトアクション コレクション』9月20日配信決定、初移植の『パワードギア』、『バトルサーキット』のほか『天地を喰らうII』など収録”. ファミ通.com. KADOKAWA (2022年7月22日). 2020年5月30日閲覧。
  6. ^ ベルトスクロールアクション7作品が収録された『カプコン ベルトアクション コレクション』が発売決定”. 電撃オンライン. KADOKAWA (2018年9月14日). 2020年5月30日閲覧。
  7. ^ maru (2018年9月20日). “「カプコン ベルトアクション コレクション」のDL版が配信開始。コレクターズ・ボックスやイーカプコン限定版の詳細情報が公開”. 4Gamer.net. Aetas. 2020年5月30日閲覧。
  8. ^ 緑里孝行 (2022年7月22日). “名作アーケードコレクションの第2弾「カプコンアーケード 2ndスタジアム」本日発売! バラエティ豊かな全32タイトルがラインナップ”. GAME Watch. インプレス. 2022年7月26日閲覧。
  9. ^ 【裏話】キングオブドラゴンズ開発秘話と笑ってしまうバグについて/岡本吉起 ゲームch
  10. ^ a b 『カプコン ベルトアクション コレクション LIMITED BOOK』イーカプコン、2018年12月6日、46-47頁。 
  11. ^ a b c d e The King of Dragons for SNES(1994)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年5月30日閲覧。
  12. ^ a b ザ・キング・オブ・ドラゴンズ まとめ [スーパーファミコン]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2017年10月29日閲覧。
  13. ^ The King of Dragons for Arcade(1991)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年5月30日閲覧。
  14. ^ a b c 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、215頁、ASIN B00J16900U 

関連項目

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下記2作は本作で成らなかった『Dungeons&Dragons』の版権を得て制作された作品。

外部リンク

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