シオデ
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シオデ(牛尾菜[1][2]、学名: Smilax riparia A.DC.[3])はユリ科[4]またはサルトリイバラ科[3]の植物。山菜の1種であり、人気が高い[4]。地方によってはシデコ、ソデコ、ヒデコ、ショデとも呼ぶ[4][5]。近縁種に一回り小さいタチシオデ(立牛尾菜[2])があるが[4][5]、山菜採りには区別されていないことも多い[5]。
概要
[編集]日本全国(タチシオデは北海道除く日本全国)に分布する多年草[5]。海抜1000メートルまでの山地にみられる[5]。葉の根元から出る巻きひげで木に巻き付く。
成長すると蔓状に伸びるが、食用には若芽のうちに太くて長い部分を採る[4][6]。採取時期は初夏[4]。「和製アスパラガス」[6]、「野生のアスパラガス」[5]、「山アスパラガス」[2]とも称される。アスパラガス同様にマヨネーズ和えで食される[2][5][6]他、茹でてからおひたし、ゴマ和え、天ぷら、油炒めなどで食される[2][5]。
長野県で採れたシオデの新芽は皇室献上品にもされている[2]。
夏期には小さな緑色の花を咲かせる[4](雌雄異株)。果実は約1センチの液果で、秋に黒色に熟する。
民謡
[編集]シデコを採る際の仕事歌が民謡となっている地方がある。
- ヒデコ節
- 秋田県では、シオデがショデ、ヒデと訛り、秋田弁独特の「コ」が付いて「ヒデコ」と呼ばれる[6]。
- 元々は『草刈りひでこ』と呼ばれていた[7]。
- しょんでこ節、しょうんでこい節
- 山形県村山地方の民謡[8]。
出典
[編集]- ^ 細川博昭『江戸の植物図譜 ~花から知る江戸時代人の四季~』秀和システム、2021年、130頁。ISBN 978-4798063362。
- ^ a b c d e f 川原勝征『野草を食べる』南方新社、2005年、84-85頁。ISBN 978-4861240485。
- ^ a b “シオデ”. 日光植物園. 東京大学. 2023年6月1日閲覧。
- ^ a b c d e f g 菅原光二「里山や水辺の山菜」『釣り人のための山菜50きのこ50』つり人社、1998年、37頁。ISBN 978-4885364082。
- ^ a b c d e f g h 水野仲彦「シオデ タチシオデ」『食べられる山野草』保育社、1995年、72頁。ISBN 978-4586508723。
- ^ a b c d 読売新聞秋田支局『民謡の里』無名舎、1979年、114頁。
- ^ 新秋田風土記刊行会編『新秋田風土記 秋田民謡の旅』創土社、1984年、412頁。 NCID BN12250088。
- ^ 浅野建二『日本民謡大事典』雄山閣出版、1983年、427頁。
関連項目
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