シャーバンダル
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シャーバンダル(ペルシア語: شهبندر , shahbandar )とは地中海、ペルシア湾、インド洋に存在した職業である。ペルシア語で「港の王」を意味し、日本では港務長官や港湾長官とも訳され、シャーバンダールという表記もある。
概要
[編集]地元の統治者や住民と、外国商人との仲介を行う職業で、シャーバンダル以前にはマルズバーン、ハルマなどの名称で呼ばれた。富裕商人から代表者として選ばれ、サファヴィー朝の港市であるバンダレ・アッバースでは、シャーバンダルは税関や商行為の監視を行った。
マラッカ王国のシャーバンダルには外国人の商人が就任し、外国商人の代表として貿易を管理した。倉庫の割り当て、価格の決定、争いの調停などを行い、ムフタスィブの意味にも用いられた。出身地別に4人のシャーバンダルが任命され、インドのグジャラート、インドの他地域およびペグーやスマトラ、東南アジア、中国および琉球の出身者がおり、それぞれの担当地域の商人の仲介を行った[1]。マラッカは15世紀後半から1511年のポルトガル占領までは、東南アジア最大の都市として繁栄した。
出典・脚注
[編集]- ^ 弘末「東南アジアの港市国家と後背地」
参考文献
[編集]- イブン・バットゥータ 『大旅行記』全8巻 家島彦一訳注、平凡社〈東洋文庫〉、1996年-2002年。
- 弘末雅士「東南アジアの港市国家と後背地」(佐藤次高・岸本美緒編 『市場の地域史』 山川出版社、1999年。)