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シル・オースチン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シル・オースチン
Sil Austin
出生名 Sylvester Austin
生誕 (1929-09-17) 1929年9月17日
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 フロリダ州ダネロン
死没 (2001-09-01) 2001年9月1日(71歳没)
ジャンル ジャズ
職業 ミュージシャン
担当楽器 サクソフォーン

シル・オースチン[1]Sil Austin1929年9月17日 - 2001年9月1日[2]は、アメリカジャズサクソフォーン奏者。彼はジャズの流れというよりは、あからさまに商業的な世界で最大の成功を収めたが、コールマン・ホーキンスレスター・ヤングソニー・スティットを自身にとっての大きな影響と見なしていた。

略歴

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オースチンは、アメリカ合衆国フロリダ州ダネロンで生まれ[3]、12歳より演奏を独学で覚えた。1945年にフロリダ州セントピーターズバーグにおいて、「ダニー・ボーイ」を演奏して「テッド・マック・アマチュア・アワー」で優勝した。そのパフォーマンスが、彼にマーキュリー・レコードとのレコーディング契約をもたらし、ニューヨークへと移ってジュリアード音楽院でしばらく勉強した。

オースチンは、1949年の短期間にロイ・エルドリッジと、1951年から1952年にクーティ・ウィリアムス[3]、1952年から1954年にタイニー・ブラッドショウと演奏を行った後、成功へとつながることとなる自身が率いるツアー・グループを結成した。彼はマーキュリーから30枚以上のアルバムを録音し、「ダニー・ボーイ」(彼の代表曲)、「Slow Walk」、「My Mother's Eyes」などのポップ・チューンでトップ40・ヒットを数多く持った[2]。「Slow Walk」は最高位17位を獲得した[3]。オースチンは、1950年代のシングルのサウンドについて作家のウェイン・ジャンシクに解説した。「エキサイティングなホーン、鳴り響くホーン、ガットバケット(熱く土臭い)なホーンは、キッズが聴きたがっていたので、それらに寄せて演奏していくようになったのです。彼らはそれをロックンロールと呼びました。そしてレコードは売れていったのです」[4]

1960年代にマーキュリーを去った後、彼はシェルビー・シングルトンが所有するSSSを含む、他のいくつかのレーベルで録音した[3]。また、1970年代には日本でいくつかのレコードを作成した。

オースチンは2001年に前立腺癌によって71歳で亡くなった[2]。52歳の妻、ヴァーニス・オースチン牧師と、2人の娘、9人の孫、7人のひ孫が後に残された。

ディスコグラフィ

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アルバム

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  • Slow Walk Rock (1957年、Mercury)
  • Everything's Shakin' (1957年、Mercury)
  • 『バトル・ロイヤル!』 - Battle Royal (1959年、Mercury) ※with レッド・プライソック (テナー・サックス)、デイヴ・マーティン (ピアノ)、エヴェレット・バークスデイルケニー・バレル (ギター)、ミルト・ヒントン (ベース)、パナマ・フランシス (ドラム)[5]
  • 『静かに甘美に思いをこめて』 - Soft Plaintive and Moody (1960年、Mercury)
  • 『テナー・サックスのムード』 - Plays Pretty for the People (1961年、Mercury)
  • 『グリーン・フィールズ』 - Sil Austin with Strings and Choir Plays Folk Songs (1963年、Mercury)
  • 『テナー・サックスの旅情』 - Plays Pretties Melodies of the World (1964年、Mercury)
  • 『赤と黒のブルース』 - Sil Austin in Blues (1966年、Philips)
  • Plays Pretty for the People Again (1967年、Mercury)
  • 『魅惑のムード・テナー』 - Honey Sax (1969年、SSS)
  • Soft Soul with Strings (1970年、SSS)
  • Sil & The Silver Screen (1970年、SSS)
  • 『任侠の世界』 - Ninkyo No Sekai (1971年、Philips)
  • 『男の港唄』 - Otoko No Minatouta (1971年、Philips)
  • 『恍惚のテナー・サックス』 - Tenor Sax Ecstasy (1974年、Fontana)
  • Songs of Gold (1976年、SSS)

脚注

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  1. ^ シル・オースティン」の表記もある。
  2. ^ a b c The Dead Rock Stars Club : 2001”. Thedeadrockstarsclub.com. July 15, 2010閲覧。
  3. ^ a b c d Colin Larkin, ed (1992). The Guinness Encyclopedia of Popular Music (First ed.). Guinness Publishing. pp. 129/130. ISBN 0-85112-939-0 
  4. ^ Wayne Jancik, The Billboard Book of One-Hit Wonders, expanded first edition (Billboard Books, 1998) ISBN 0-8230-7622-9, p. 26.
  5. ^ Mercury Records Discography: 1959”. Jazzdisco.org. February 8, 2020閲覧。

外部リンク

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