ジェフリー・ローリア
ジェフリー・ローリア(Jeffrey H. Loria, 1940年11月20日 - )は、アメリカ合衆国の美術商、作家。アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク・マンハッタン出身。
以前はMLBのモントリオール・エクスポズおよびマイアミ・マーリンズの球団オーナーを務めていた。
経歴
[編集]MLB参入前
[編集]イェール大学では美術史を専攻。卒業後は美術商としての道を歩み始める。1968年にはコロンビア大学のビジネススクールを修了している。
1989年にテキサス・レンジャーズ傘下の3Aオクラホマシティ・89ersを買収し、球団オーナーとしての第一歩を踏み出した。
モントリオール・エクスポズ
[編集]1994年にボルチモア・オリオールズの買収に乗り出したが失敗し、1999年に1800万カナダドルの投資でモントリオール・エクスポズの筆頭オーナーとなる。その後、次第に独占的な経営権を手に入れた[1]。
2002年にMLB機構にエクスポズを1億2000万ドルで売却し、更にバド・セリグから3850万ドルの無利子のローンを与えられた。合計1億5850万ドルでジョン・W・ヘンリーからフロリダ・マーリンズを買収し、新オーナーとなった[1]。
エクスポズオーナー時代は市や放送局といざこざを起こす一方で、補強のための資金を十分に費やさず、最終的に球団を売却して多額の利益を得たことから、評判は非常に悪かった[1]。
フロリダ・マーリンズ〜マイアミ・マーリンズ
[編集]マーリンズでは2003年にいきなりワールドシリーズ制覇を成し遂げた。しかし、その後も高年俸選手を続々と放出する「ファイヤーセール」を行い、チームの総年俸は常にMLB最低レベルに留まっていた。その一方で、巨額の経常利益を得ていたことから、「(低年俸球団に分配金が与えられる)収益分配制度を悪用している」という批判の声が高まり、2010年1月にはメジャーリーグ選手会とバド・セリグコミッショナーに年俸総額の引き上げを約束させられた[2]。
2012年からは球団名もマイアミ・マーリンズに改め、本拠地のマイアミ市内の新球場マーリンズ・パークに移転した。新球場建設には、総額の7割に当たる3億6000万ドルをマイアミ市が公費で負担した。ローリアは今までの出し渋り状態を改めることを宣言し、ホセ・レイエス、マーク・バーリー、ヒース・ベルなど大物FA選手を次々に補強した。
しかし、チームが最下位に低迷すると、シーズン中からハンリー・ラミレスなど大物選手が放出され始めた。2012年11月には前年に獲得したばかりのレイエス、バーリーを含む主力5選手を若手有望株とのトレードでトロント・ブルージェイズに一斉放出する「ファイヤーセール」をまたしても敢行。これが地元住民から「裏切り」と捉えられ、大きな反発が起こり、各メディアも一斉にローリアを非難した[3]。
脚注
[編集]- ^ a b c Expos fans can relate to what Loria’s doing with Marlins Montreal Gazette
- ^ Marlins pay heed, will increase payroll ESPN
- ^ Dave George: Miami Marlins betray their fans yet again www.palmbeachpost.com