ジェラベク双曲線
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幾何学において、ジェラベク双曲線(じぇらべくそうきょくせん、英:Jerabek hyperbola)は、チェコの数学者ヴァーツラフ・ジェラベクにちなんで名付けられた、三角形の頂点、外心、垂心などを通る双曲線である[1]。オイラー線の等角共役点の軌跡としても定義される。
双曲線上の点
[編集]ジェラベク双曲線は、三角形の頂点、外心、垂心の他、以下の点などを通る[2]。番号は三角形の中心、「Encyclopedia of Triangle Centers」を参照。
- 類似重心X(6)、重心X(2)の等角共役
- コスニタ点X(54)、九点円の中心X(5)の等角共役
- ド・ロンシャン点X(20)の等角共役X(64)
- ジェルゴンヌ三角形の垂心X(65)、シフラー点X(21)の等角共役
- プラソロフ点X(68)、垂足三角形の垂足三角形と元の三角形の配景の中心X(24)の等角共役
- 反中点三角形の類似重心X(69)、接線三角形と垂足三角形の相似の中心X(25)の等角共役
双曲線の中心
[編集]「Encyclopedia of Triangle Centers」では、ジェラベク双曲線の中心(Jerabek center[3])はX(125)として登録されており、三線座標によって以下の式で与えられる[4]。
性質
[編集]- 九点円上にある。一般に、三角形の頂点と垂心を通る直角双曲線の中心は九点円上にある(ポンスレ束)[5]。
- キーペルト放物線の焦点X(110)を重心を中心に-1/2倍拡大した点である[4]。
- 重心、タリ―点、X(110)と共線である。
式
[編集]ジェラベク双曲線は、三線座標(x:y:z)を用いて、以下の式で表される[2]。
第四交点
[編集]ジェラベク双曲線と外接円の第四交点は「Encyclopedia of Triangle Centers」でX(74)として登録されており、三線座標は以下の式で与えられる[6]。
性質
[編集]- オイラー無限遠点の等角共役点である。
- X(74)と垂心の中点はX(125)である。
- X(74)はノイベルグ三次曲線上にある[7]。
- 外接円に関する、X(110)の対蹠点である。
- ド・ロンシャン点とプラソロフ点と共線である。
関連項目
[編集]出典
[編集]- ^ PARIS PAMFILOS. “SECOND NOTE ON JERABEK’S HYPERBOLA”. INTERNATIONAL JOURNAL OF GEOMETRY. 2024年5月8日閲覧。
- ^ a b Weisstein, Eric W. "Jerabek Hyperbola". mathworld.wolfram.com (英語).
- ^ Weisstein, Eric W. "Jerabek Center". mathworld.wolfram.com (英語).
- ^ a b “ENCYCLOPEDIA OF TRIANGLE CENTERS X(125) = CENTER OF JERABEK HYPERBOLA”. faculty.evansville.edu. 2024年5月4日閲覧。
- ^ 齋藤 輝. “等角共役とシムソン線の幾何学”. 角川ドワンゴ学園 N/S 高等学校研究部. 2024年5月5日閲覧。
- ^ “ENCYCLOPEDIA OF TRIANGLE CENTERS X(74) = ISOGONAL CONJUGATE OF EULER INFINITY POINT”. faculty.evansville.edu. 2024年5月4日閲覧。
- ^ Weisstein, Eric W. "Neuberg Cubic". mathworld.wolfram.com (英語).