ジェラール・クロワゼ
ジェラール・クロワゼ(ジェラルド・クロワゼット、Gerard Croiset 1909年3月10日 - 1980年7月20日)は、オランダの自称・超能力者。本名ヘーラルト・ブクビンダー(Gerard Boekbinder)。
行方不明者などを超能力で捜しだすと言われ、精神感応能力者(サイコメトラー、psychometrist)と呼ばれる分野の超能力者の先駆者となった。
しかし、彼の超能力捜査は失敗が多数あり、例えばボーモント姉弟失踪事件の捜査は完全に失敗している[1][2][3]。その他、自分の成果であるように捏造している事もわかっており、彼を超能力者と呼ぶ事を疑問視する声も多い。
日本での活動
[編集]日本ではジェラルド・クロワゼットと、英語読みで紹介されていた。
1976年5月3日、NETのテレビ番組『水曜スペシャル』の招待で来日。5月4日17時に行方不明の7歳児童を超能力で捜査しそれに従って、放送当日となる5月5日の朝に撮影スタッフが山倉ダム(千葉県市原市)を訪れ、午前7時頃に水死体を発見。番組中で超能力捜査を生放送する予定を急遽変更し、発見時の録画映像の一部始終を放送した(視聴率は30.5%)。なお、児童が山倉ダムで水死した可能性は発見前から捜査関係者から予想され、行方不明直後に水死していたと仮定すれば5日頃に腐敗したガスによる浮力で湖底から浮上してくると推測されており、同日9時半から警察等が総勢290名で捜索する予定であった。そのため、番組スタッフが訪れなくともその日のうちに発見される可能性が高かった。NETのスタッフは事前に事件現場と捜査本部を訪れ下調べを行っており、警察の捜索方針を知ることは可能であった。この番組では市原市児童行方不明事件以外にも2件の超能力捜査を行ったが、いずれも事件解決にはつながらなかった[4]。
同年12月に再来日をしたが、このときの超能力捜査はすべて失敗している。
出典
[編集]- ^ “Beaumont children: Marking the 50th anniversary of Adelaide's enduring unsolved mystery”. ABCNEWS (2016年1月26日). 2024年2月18日閲覧。
- ^ “Dutch Seer Arrives”. The Sydney Morning Herald (1966年11月9日). 2024年2月18日閲覧。
- ^ “Clairvoyant Gerard Croiset failed to crack the Beaumont case but gave rise to the ‘psychic detective’”. Daily Telegraph (2016年1月26日). 2024年2月18日閲覧。
- ^ 本城達也. “20世紀最高のサイコメトラー「ジェラルド・クロワゼット」”. 超常現象の謎解き. 2022年5月22日閲覧。