ジェームズ・マクレーン
| ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
アイルランド代表でのマクレーン(2013年9月) | ||||||
名前 | ||||||
本名 |
ジェームズ・ジョゼフ・マクレーン James Joseph McClean | |||||
ラテン文字 | James McClean[1] | |||||
基本情報 | ||||||
国籍 | アイルランド | |||||
生年月日 | 1989年4月22日(35歳) | |||||
出身地 | 北アイルランド・ロンドンデリー | |||||
身長 | 180cm | |||||
体重 | 70kg | |||||
選手情報 | ||||||
在籍チーム | レクサムFC | |||||
ポジション | MF | |||||
背番号 | 23 | |||||
利き足 | 左足 | |||||
ユース | ||||||
トロジャンズ | ||||||
インスティテュート | ||||||
クラブ1 | ||||||
年 | クラブ | 出場 | (得点) | |||
2007-2008 | インスティテュート | 1 | (0) | |||
2008-2011 | デリー・シティ | 79 | (16) | |||
2011-2013 | サンダーランド | 59 | (7) | |||
2013-2015 | ウィガン・アスレティック | 73 | (9) | |||
2015-2018 | ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン | 99 | (4) | |||
2018-2021 | ストーク・シティ | 102 | (12) | |||
2021-2023 | ウィガン・アスレティック | 79 | (12) | |||
2023- | レクサム | |||||
代表歴2 | ||||||
2008-2009 | 北アイルランド U-21 | 7 | (0) | |||
2012- | アイルランド | 100 | (11) | |||
1. 国内リーグ戦に限る。2023年8月15日現在。 2. 2023年8月15日現在。 ■テンプレート(■ノート ■解説)■サッカー選手pj |
ジェームズ・ジョゼフ・マクレーン(James Joseph McClean [mˈkleɪn], 1989年4月22日 - )は、北アイルランド・ロンドンデリー出身のサッカー選手。EFLリーグ2・レクサムFC所属。アイルランド代表。ポジションはMF。マクリーンとも表記される[2]が、マクレーンと発音される[3]。
2013年8月にウィガン・アスレティックFCへ移籍する前は、トロジャンFC、インスティテュートFC、地元のデリー・シティFC、そしてサンダーランドAFCでプレーした。代表では、故郷の北アイルランド代表としてU-21でプレーしたものの、その後はアイルランド代表でのプレー願望から北アイルランドA代表への招集は拒否し、2012年2月にFIFAからの代表変更の許可を得て、チェコ戦でアイルランドA代表として初出場を飾り、UEFA EURO 2012でもプレーした。
経歴
[編集]クラブ
[編集]インスティテュート、デリー・シティ
[編集]北アイルランドのロンドンデリークレガンで生まれ、アイルランドとの国境付近やカトリックの家だったこともあり、熱狂的なセルティックFCファンの家庭で育つ[4]。地元のトロジャンズFCでサッカーを始め[5]、それから数年後にインスティテュートFCの下部組織に加入し、2007年に同クラブのトップチームからグレントランFC戦で初出場を飾った[5]。
その後、インスティテュートのクラブ事情からデリー・シティFCへのトライアル参加を許可され[5]、スティーブン・ケニー監督に感銘を与えて、見事デリー・シティとの契約を勝ち取ると、2008年7月1日のリーグ・オブ・アイルランドカップ戦で初出場にして初得点を挙げる活躍を見せ[6]、9月のコーク・シティFC戦でリーグ戦初出場を飾った。加入初年度はパトリック・マッコートとナイアル・マッギンの存在から出場機会を制限され、リザーブチームでのプレーが主戦場だった[5]が、翌年は、マッコートの移籍に伴って定位置を確保した[5]。シーズン終了後、クラブが財政難による所属選手への給料未払いだったことでリーグを追放されており、その為、自由契約選手となったマクレーンに対し、リンカーン・シティFC[7]やイングランドの2クラブからオファーがあった[4]ものの、デリー・シティがファーストディビジョン (2部) での活動ライセンスが付与される可能性が高まったことで、2009年12月10日に再契約した[8]。そして、2010年シーズンは、ストライカーのマーク・ファレンと攻撃を牽引して30試合10得点を挙げ、移籍したマッギンの穴を埋めるプレーを見せると、翌2011年シーズンは負傷で出場が制限されていたにもかかわらず、7得点10アシストの数字を残しており、その活躍にアイルランドプロサッカー選手協会によるリーグの年間最優秀若手選手賞にノミネートされた[5]。
サンダーランド
[編集]2011年8月9日、移籍金35万ポンドでサンダーランドAFCに3年契約で移籍した[9]。デリー・シティ時代の負傷の影響もあり、少なくともクリスマスまでの間をリザーブチームで過ごすことをスティーヴ・ブルース監督に示唆された[10]マクレーンは、プレミアリザーブリーグのニューカッスル・ユナイテッドFC戦で初出場及び初得点を挙げる[11]等でアピールしたものの、ブルース監督体制下での出場はなかった。しかし、マーティン・オニール監督就任後にリザーブでのマンチェスター・ユナイテッドFC戦でのプレーを見出され[12]、オニール監督指揮1試合目となった12月11日のブラックバーン・ローヴァーズFC戦において、1点差を追いかける中で後半からデビューを飾り、逆転勝利に貢献する及第点のプレーを見せる[13]と、2012年1月2日のマンチェスター・シティFC戦で先発を任され、2日後のウィガン・アスレティックFC戦で移籍後初ゴールを決めた[14]。その後も、1月8日のFAカップでのピーターバラ・ユナイテッドFC戦 (2-0) で2得点目、21日のスウォンジー・シティAFC戦 (2-0) でステファン・セセニョンの先制点をアシスト、29日のFAカップでのミドルズブラFC戦ではフレイザー・キャンベルの同点弾をアシストと目に見える結果を残しており、そのプレーは敵将のトニー・モウブレイ監督からも称賛される等、左サイドハーフのレギュラーとして、左サイドバックのキーラン・リチャードソンと連携してチームを支え[12]、3月23日には、契約を2015年夏まで延長することに成功した[15]。同2011-12シーズン終了間近には、ジャック・コルバックを抑え、ファン投票によるクラブの年間最優秀若手選手賞を受賞した[16]。
2012年8月、フットボールリーグカップのモアカムFC戦で2012-13シーズン初得点にして2得点を挙げる。同大会ではミルトン・キーンズ・ドンズFC戦でも得点した。11月10日のエヴァートンFC戦において、戦没者追悼記念日のリメンブランス・デーにあたり、監督を始め全選手がポピーの刺繍入りユニフォームを着用するのが慣例となっているが、マクレーンが拒否したことで議論となる[17]。自身の決定に同僚や他のサッカー選手達やクラブから擁護された[18][19]ものの、ロイヤリスト等からの脅威に晒され[20]、翌週のフラムFC戦でサンダーランドのファンのブーイングを受けた[21]。サンダーランドで初出場を飾ってから丁度1年となる2012年12月11日のレディングFC戦で、同シーズンにおけるリーグ戦初得点を挙げる[22]。
ウィガン・アスレティック
[編集]2013年8月8日、推定移籍金100万ポンド (その内15万ポンドがデリー・シティへ[23]) でウィガン・アスレティックFCに3年契約で移籍[24]。3日後のウェンブリー・スタジアムで行われたマンチェスター・ユナイテッドFCとのFAコミュニティ・シールドにおいて初出場[25]、2014年1月26日のFAカップでのクリスタル・パレスFC戦で加入後初得点にして、自身としては2012年8月以来の得点を記録した[26]。なお、2013年12月18日のシェフィールド・ウェンズデイFC戦で得点していたものの、嵐による没収試合で無効となっている[27]。
ストーク・シティ
[編集]2018年7月22日、フットボールリーグ・チャンピオンシップのストーク・シティFCに移籍した[28]。移籍金は500万ポンドで、契約期間は4年間。
ウィガン復帰
[編集]2021年8月17日、ウィガン・アスレティックFCに1年契約で復帰した。
2023年3月30日には、自身が自閉症であることを公表した[29]。
代表歴
[編集]北アイルランド
[編集]ユース時代は、U-21北アイルランド代表として7試合に出場しており、2008年のミルクカップにおいて、開幕戦のアメリカ合衆国戦で得点を挙げる[30]等で優勝に貢献した。2011年7月26日、8月10日のフェロー諸島戦に向け、A代表に招集される[31]。しかし、アイルランド代表でのプレーを心に決めていたマクレーンは、ナイジェル・ワージントン監督の招集を拒否[32]し、2012年1月に後任のマイケル・オニール監督からの接触も拒否した[33]。
アイルランド
[編集]2012年2月9日にFIFAから代表変更が承認され、アイルランド代表でのプレーが可能となる[34]と、翌日に発表されたチェコ戦へ向けたメンバーに名前を連ねていなかった[35]が、クラブでの活躍で2月20日に追加招集され[36]、29日のアビバ・スタジアムでのチェコとの親善試合において、78分からエイダン・マクギーディとの交代出場でA代表デビューを飾った[37]。26日のボスニア・ヘルツェゴビナとの親善試合で初先発した[38]。
5月7日にジョバンニ・トラパットーニ監督率いるUEFA EURO 2012のメンバーに選出される[39]。そのことに関し、Twitter上でロイヤリスト等から死の脅威に晒され、アカウントを閉鎖する事態となった[40]。EURO 2012では、6月10日のクロアチアとの初戦を未出場で終えた後、次戦でも同様と見られていた[41]が、14日のスペイン戦で76分から出場を果たしている[42]。9月7日の2014 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選のカザフスタン戦で起用されず、Twitter上でトラパットーニ監督を批判し[43]、問題行動を起こしていた (後に謝罪[44]) ものの、その後も定期的に招集されていた。2014年6月11日のポルトガルとの親善試合で代表初得点を挙げた[45]。
個人成績
[編集]クラブでの成績
[編集]所属クラブ | シーズン | リーグ | カップ | リーグカップ | その他 | 合計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
所属リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | ||
インスティテュート | 2007-08 | IFAプレミアシップ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
合計 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | ||
デリー・シティ | 2008 | リーグ・オブ・アイルランド | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
2009 | 26 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 26 | 1 | ||
2010 | LOIファーストディビジョン | 30 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 10 | |
2011 | リーグ・オブ・アイルランド | 21 | 7 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 22 | 7 | |
合計 | 78 | 18 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 79 | 18 | ||
サンダーランド | 2011-12 | プレミアリーグ | 23 | 5 | 6 | 1 | 0 | 0 | - | 29 | 6 | |
2012-13 | 36 | 2 | 2 | 0 | 3 | 3 | - | 36 | 6 | |||
合計 | 59 | 7 | 8 | 1 | 3 | 3 | - | 70 | 11 | |||
ウィガン | 2013-14 | チャンピオンシップ | 37 | 3 | 5 | 1 | 0 | 0 | 6 | 0 | 48 | 4 |
2014-15 | 35 | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 36 | 6 | ||
合計 | 72 | 9 | 6 | 1 | 0 | 0 | 6 | 0 | 84 | 10 | ||
キャリア通算成績 | 210 | 34 | 14 | 2 | 4 | 3 | 6 | 0 | 234 | 39 |
代表での成績
[編集]出典:[49]
アイルランド代表 | ||
---|---|---|
年 | 出場 | 得点 |
2012 | 6 | 0 |
2013 | 12 | 0 |
2014 | 9 | 4 |
2015 | 7 | 0 |
2016 | 13 | 4 |
2017 | 10 | 2 |
2018 | 6 | 0 |
2019 | 9 | 0 |
2020 | 5 | 0 |
2021 | 10 | 1 |
Total | 87 | 11 |
代表での得点
[編集]# | 開催日 | 開催地 | 対戦国 | スコア | 結果 | 大会 |
---|---|---|---|---|---|---|
1. | 2014年6月10日 | イーストラザフォード | ポルトガル | 1-3 | 1-5 | 親善試合 |
2. | 2014年10月11日 | ダブリン | ジブラルタル | 4-0 | 7-0 | UEFA EURO 2016予選 |
3. | 2014年10月11日 | ダブリン | ジブラルタル | 6-0 | 7-0 | UEFA EURO 2016予選 |
4. | 2014年11月18日 | ダブリン | アメリカ合衆国 | 3-1 | 4-1 | 親善試合 |
5. | 2016年3月29日 | ダブリン | スロバキア | 2-1 | 2-2 | 親善試合 |
6. | 2016年10月11日 | キシナウ | モルドバ | 1-2 | 1-3 | 2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選 |
7. | 1-3 | |||||
8. | 2016年11月12日 | ウィーン | オーストリア | 1-0 | 1-0 | 2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選 |
9. | 2017年6月4日 | ダブリン | ウルグアイ | 3-1 | 3-1 | 親善試合 |
10. | 2017年10月9日 | カーディフ | ウェールズ | 1-0 | 1-0 | 2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選 |
11. | 2021年3月30日 | デブレツェン | カタール | 1-0 | 1-1 | 親善試合 |
タイトル
[編集]クラブ
[編集]- デリー・シティ
- ウィガン・アスレティック
脚注
[編集]- ^ "Premier League Clubs submit Squad Lists" Archived 2013年3月10日, at the Wayback Machine. premierleague.com
- ^ "アイルランド代表マクリーンがウィガン入り"
- ^ "James McClean: Hey Colin Murray, don't call me Northern Irish"
- ^ a b "No more waiting in the wings for Sunderland's James McClean"
- ^ a b c d e f "James McClean: The Republic of Ireland’s Wildcard"
- ^ "Derry City 4-1 Bohemians" rte.ie
- ^ "Lincoln chasing Derry's McClean"
- ^ "Derry sign up first four players"
- ^ "Derry winger James McClean completes Sunderland move"
- ^ "James McClean could rise like Meyler - Bruce"
- ^ "Guthrie scores on return to action in Wear-Tyne derby defeat"
- ^ a b "James McClean is fast making an impression"
- ^ "SAFC star James McClean living the dream"
- ^ "McClean stars for impressive Sunderland"
- ^ "Irish winger signs contract until summer 2015"
- ^ "Not the worst week: James McClean takes Sunderland award"
- ^ "James McClean's decision not to wear poppy was his own, say Sunderland"
- ^ "McClean defends poppy decision as club warns him to steer clear of Twitter"
- ^ "McClean's 'poppy-less' shirt up for grabs"
- ^ "Threats to Sunderland footballer James McClean prompt police investigation"
- ^ "James McClean booed by Sunderland fans"
- ^ "Sunderland 3–0 Reading" BBC Sport
- ^ "Derry City set for cash boost from McClean transfer to Wigan"
- ^ "James McClean: Sunderland winger joins Wigan Athletic"
- ^ "Man Utd 2–0 Wigan" BBC Sport
- ^ "FA Cup: James McClean's winner sees Wigan through after 2-1 win over Crystal Palace"
- ^ "Sheffield Wednesday 0 Wigan Athletic 1 (abandoned after 59 minutes, bad weather): match report"
- ^ “McClean Becomes A Potter” (英語). www.stokecityfc.com (2018年7月22日). 2018年7月23日閲覧。
- ^ 「自閉症と診断された」アイルランド代表の名MFが告白。『勇気ある』ファンの称賛が集まるqoly 2023年3月30日
- ^ "NI BOYS BEAT USA IN MILK CUP" Archived 2012年4月2日, at the Wayback Machine. irishfa.com
- ^ "Northern Ireland recall Rangers' David Healy for Faroe Islands game"
- ^ "James McClean switches from N Ireland to Republic"
- ^ "Sunderland's James McClean rules out Northern Ireland rethink"
- ^ "McClean gets green light for Republic"
- ^ "McClean is omitted from Republic squad"
- ^ "McClean & Green earn call-ups"
- ^ "As it happened: Rep Ireland 1-1 Czech Rep"
- ^ "McClean included in Republic line-up"
- ^ "James McCarthy asked to be withdrawn from consideration for selection for Euro 2012 after his father was diagnosed with cancer"
- ^ "James McClean closes Twitter account after sectarian abuse"
- ^ "Euro 2012: Trapattoni unlikely to use McClean against Spain"
- ^ "Republic of Ireland Euro exit confirmed by Spain"
- ^ "McClean tweet highlights simmering Irish tension"
- ^ "McClean looks a sorry state as Ireland winger has nowhere to hide after Twitter outburst"
- ^ "Hoolahan’s sparkling hour cannot offset Ireland’s stern test"
- ^ “Soccer Stats”. The Irish Times. 21 April 2015閲覧。
- ^ “J. MCCLEAN”. soccerway. 21 April 2015閲覧。
- ^ “James McClean”. soccerbase. 21 April 2015閲覧。
- ^ “James McClean”. national-football-teams. 21 April 2015閲覧。
外部リンク
[編集]- ジェームズ・マクレーン - National-Football-Teams.com
- ジェームズ・マクレーン - Soccerway.com
- ジェームズ・マクレーン - Soccerbase.comによる選手データ
- ジェームズ・マクレーン - FootballDatabase.eu
- ジェームズ・マクレーン - WorldFootball.net
- ジェームズ・マクレーン - Transfermarkt.comによる選手データ
- ジェームズ・マクレーン - FIFA主催大会成績
- ジェームズ・マクレーン - UEFA
- ジェームズ・マクレーン - TheFinalBall.com
- ジェームズ・マクレーン - BDFutbol.com