スノードン伯爵
スノードン伯爵 Earl of Snowdon | |
---|---|
Arms:Sable on a Chevron Argent between in chief two Fleurs-de-lis and in base an Eagle displayed Or four Pallets Gules Crest:A Stag statant Gules attired collared and unguled Or between two Arms embowed in armour the hands proper each grasping a Fleur-de-lis Gold Supporters:On the dexter side a Griffin and on the sinister side an Eagle, each with wings elevated and addorsed Or
| |
創設時期 | 1961年10月6日 |
創設者 | エリザベス2世 |
貴族 | 連合王国貴族 |
初代 | 初代伯アンソニー・アームストロング=ジョーンズ |
現所有者 | 2代伯デイヴィッド・アームストロング=ジョーンズ |
相続人 | リンリー子爵チャールズ・アームストロング=ジョーンズ |
付随称号 | リンリー子爵 |
現況 | 存続 |
モットー | 神の意志のままに (A Noddo Duw A Noddir) |
スノードン伯爵(英: Earl of Snowdon)は、イギリスの伯爵、貴族、連合王国貴族爵位。マーガレット王女の配偶者アンソニー・アームストロング=ジョーンズが1961年に叙位されたことに始まる。
歴史
[編集]1960年5月、女王エリザベス2世の妹マーガレット王女は新進気鋭の写真家アンソニー・アームストロング=ジョーンズと結婚した[1][2]。この際に、爵位を持たない平民出身であったアンソニーは貴族に叙せられる運びとなった。翌年の1961年10月6日、アンソニーは連合王国貴族としてスノードン伯爵(Earl of Snowdon)及びサセックス州ナイマンズのリンリー子爵(Viscount Linley, of Nymans in the County of Sussex)を授けられた[3][4]。アンソニーの父がウェールズにルーツがあったことから、爵位名はウェールズの最高峰スノードン山より採られた[2]。その後アンソニーは王女と離婚して王室を離れたが、引き続き爵位を保持した[2]。
その後マーガレットの姪であるプリンセス・ロイヤル・アンの二度の結婚においてどちらの夫も爵位を受けなかった。また従妹のアレクサンドラ王女もエアリー伯爵家の アンガス・オギルヴィと結婚したものの、夫は次男であるため爵位を持たず、また新たな爵位も求めなかった。2018年にマーガレットの大姪、姉のエリザベス女王の孫ユージェニー・オブ・ヨークがジャック・ブルックスバンクと結婚した時にも爵位を求めず「ジャック・ブルックスバンク令夫人ユージェニー王女」となった。このため、称号の無い王族の配偶者に爵位を与えるという事例は、スノードン伯爵が最後となっている[注釈 1]。
2017年、初代伯の死去に伴い、長男デイヴィッドが爵位を継承した[4]。彼が伯爵家現当主である。
伯爵家の紋章に刻まるモットーは『神の意志のままに(A Noddo Duw A Noddir)』[4]。
現当主の保有爵位
[編集]現当主である第2代スノードン伯爵デイヴィッド・アームストロング=ジョーンズは以下の爵位を有する[4]。
- 第2代スノードン伯爵(2nd Earl of Snowdon)
(1961年10月6日の勅許状による連合王国貴族爵位) - 第2代サセックス州ナイマンズのリンリー子爵(2nd Viscount Linley, of Nymans in the County of Sussex)
(1961年10月6日の勅許状による連合王国貴族爵位)
スノードン伯爵(1961年)
[編集]代数 | 受爵者 | 画像 | 受爵期間 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | アンソニー・アームストロング=ジョーンズ | 1961年 - 2017年 | アームストロング=ジョーンズ家。 マーガレット王女の夫。イギリス女王エリザベス2世の義弟。 | |
2 | デイヴィッド・アームストロング=ジョーンズ | 2017年 - | アームストロング=ジョーンズ家。 アンソニーの長男。エリザベス2世の甥(ジョージ6世の孫)。 |
爵位の法定推定相続人は、現当主の長男であるリンリー子爵(儀礼称号)チャールズ・アームストロング=ジョーンズ。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ スノードン伯爵叙爵以降に臣民に与えられた世襲の爵位は、1960年代前半のいくつかの子爵・男爵・準男爵位の他は、元首相のハロルド・マクミランに与えられたストックトン伯爵位のみである。準男爵まで範囲を広げても、1960年代半ば以降はマーガレット・サッチャーの夫デニス・サッチャーがサッチャー準男爵に叙された事例を数えるしかない。臣民への叙爵は主に1958年の一代貴族法に伴う一代貴族への叙爵に移行している。
出典
[編集]- ^ 君塚直隆『エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主』中央公論新社、2020年2月、77頁。ISBN 978-4121025784。
- ^ a b c Weight, Richard. "Jones, Antony Charles Robert [Tony] Armstrong-, first earl of Snowdon and Baron Armstrong-Jones". Oxford Dictionary of National Biography (英語) (online ed.). Oxford University Press. (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。)
- ^ "No. 42481". The London Gazette (英語). 6 October 1961. p. 7199.
- ^ a b c d “Snowdon, Earl of (UK, 1961)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2022年4月10日閲覧。
ウィキメディア・コモンズには、スノードン伯爵に関するカテゴリがあります。