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SUBARUのトランスミッションの一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

SUBARUのトランスミッションの一覧(スバルのトランスミッションのいちらん)では、SUBARU車マニュアルオートマチック、および連続可変(CVT)トランスミッションについて述べる。

SUBARUは独自のマニュアルおよびCVTトランスミッションを製造している(OEM軽自動車およびジャスティ用以外)。1970年代以降、全てのスバルの従来型オートマチックトランスミッションはスバルの仕様に適合されたジヤトコ製である[要出典]。2014年モデル年、北米仕様のスバル車における従来型オートマチックトランスミッションはリニアトロニックCVTに置き換えられた(3.6リットルエンジンを搭載したアウトバックといった例外を除く)。

オートマチック

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3速 (3AT)

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全てのスバルの3速オートマチックトランスミッションはジヤトコ製であった。

1速 2速 3速 後退 採用
2WD 初代 2.600 1.505 1.000 4.100 1975–1979 スバル・レオーネ
第一次修正 2.166 1980–1982 スバル・レオーネ
4WD 初代 2.821 1.559 2.257

(単一レンジ4WDが利用可能な油圧制御3ATであった)

4速

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スバルは古いジヤトコの設計に基づいて独自の4速オートマチックトランスミッションを作った。これはFWDおよび常時全輪駆動車で利用可能であった。

ACT-4またはVTD

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スバルはアクティブトルクスプリットおよび可変トルク配分(VTD)と呼ばれる2種類の駆動力伝達システム使用する。アクティブトルクスプリット式は前輪を直接的に、後輪を油圧クラッチを介して駆動する。制御ユニットは車速、ギア位置、車輪速など複数の要素を監視し、メモリに格納されたモデルに基づいてクラッチの適用を変動する。これによって、数パーセントから完全にロックされるまでの間で後輪へのトルクが常に、積極的に変化する。制御ユニットは一秒間に数回トルクを変動できる。より高出力エンジンを持つ車両はより積極的なモデルを使用し、これによって一般により高いリアエンゲージメントがもたらされる。後に消費者の混乱を減らすための試みとしてトルク分割の数字が示されたが、制御ユニットに固定の出発点を与える機械的またその他の装置が存在しないためこれらの数字には何の意味もなかった。このシステムはアルシオーネ 2.7VX導入後のほとんどのスバル車で使用されるより一般的に使われる機構である。VTDはクラッチに対してツイン遊星センターデフを追加し、したがって遊星ギア比から計算される固定の出発トルク分割を有する(最も一般的には45:55)。積極的なクラッチ動作はACTシステムと同様であるが、クラッチはがデフそのものとしてではなくデフの動作を抑えるために使われる。VTDは1991年にアルシオーネSVXで導入され、VDCアウトバックや米国市場モデルの2003~04年レガシィGT/2.5GTなどターボチャージャーを搭載した高性能モデルで大抵見られる。アクティブトルクスプリットおよびVTDは両世代の4速トランスミッションで見られるが、5速トランスミッションはVTDのみを使用する。

4速 (E-4AT)

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このトランスミッションはスバル・アルシオーネ 2.7VXおよびレオーネ・ツーリングワゴンで使用するために1988年に発表された。ベルハウジングおよインプットシャフトはスバル・EJ型エンジンのために変更された。第1世代は1998年頃まで使われた。第2世代は2008年まで使われた。

1速 2速 3速 4速 後退 採用
2.785 1.545 1.000 0.694 2.272
3.030 1.620 一部のバージョンのギア比

5速 (E-5AT)

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1速 2速 3速 4速 5速 後退 採用 備考
3.540 2.264 1.471 1.000 0.834 2.370
スバルはジヤトコ・5R05トランスミッションを基にしたSportShift付き5EATを2003年に発表した[要出典]

6速 (E-6AT)

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品番 1速 2速 3速 4速 5速 6速 後退 採用 備考
6EATT 3.636 2.264 1.471 1.000 0.834 0.700 3.272 B11Sコンセプトカーのみ スバルはB11SのためにパドルシフトAWDトランスミッションを作った。
A960E 3.538 2.060 1.404 0.713 0.582 3.168 2012+ スバル・BRZ アイシン精機/トヨタ製。

連続可変(CVT)

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ECVT

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スバルは、スバル・ジャスティの小排気量3気筒エンジンから合理的な加速と燃費を得るためにCVTを開発した。プッシュベルトシステムを使用しており、シフター上のボタンが押し下げられた時に後輪をエンゲージするオプション4WDユニット付きであった。また、牽引または登坂時により良いトルク配分を得るためにエンジンの回転数をほぼ2倍にする「スポーツモード」も備えている。シフト表示はP-R-N-D-Dsと読め、DsはDrive Sportを意味する。このCVTトランスミッションは総走行距離が蓄積すると信頼性がないことが判明したため、スバルは第5世代レガシィ/アウトバックまでCVT搭載車の北米への輸出を停止した。スバルは日本での販売のためだけにCVT付きの軽自動車の製造を続けた。長年にわたるトランスミッションの設計の改良に加えて、スバルは他メーカーにCVTを提供した。ジャスティのECVTは1988年11月に油圧作動4WD仕様も利用可能となり(5MT車は空気圧作動であった)、このモデルはジャスティ4WD ECVTと呼ばれた。

採用車種:

i-CVT

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1998年に発表された、ロックアップ機構付きトルクコンバータを搭載し、クリープ現象による滑らかな発進を可能にしたCVT。

プレオR2R1の一部グレードに搭載された7速マニュアルモード付きi-CVTは、スポーツシフトi-CVTSS i-CVT)と呼ばれる[1][2][3]

採用車種:

スバル・リニアトロニックCVT: TR690型およびTR580型

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リニアトロニックCVTトランスミッション。第1世代TR690型。
チェーン駆動CVTの技術説明図

2009年、スバルは5代目レガシィ/レガシィアウトバックおよびエクシーガに「リニアトロニック(Lineartronic)」と名付けた新改良CVTを搭載した。リニアトロニックは金属チェーンを使用したプーリー(滑車)型CVTであり、プーリーシステムの単純さと金属チェーンの耐久性から最も信頼性が高いと考えられている。加えて、金属チェーン・プーリーシステムは一般的に他のCVT設計よりも静かである。金属チェーンは、アウディマルチトロニックCVT(1999年発表)と同様に、ドイツ・シェフラー・グループルーク(LuK)ドイツ語版社から供給を受けている[4]。金属チェーン式は金属ベルト式よりも巻き掛け半径が小さくできるために変速機の変速比幅(レシオ・カバレッジ)をより広く設定でき、伝達効率と燃費性能をより高めることができる[5]

高容量(TR690型、第1世代)と中容量(TR580型、第2世代)の2種類があり、前者は「スポーツリニアトロニック」と呼ばれている[6]。第2世代のTR580型の方がTR690型よりも100 mm短く、15%軽い[7]

マイルドハイブリッド(e-BOXER)用のリニアトロニックは中容量型を基にプライマリープーリー後部を100 mm延長し、その延長部分上部にモーターが、下部に湿式多板の出力クラッチが納められている[8]

米国では、リニアトロニックはアウトバック、レガシィ、フォレスター(2014年)の2.5iエンジン、インプレッサおよびXV(クロストレック)のFB20エンジンで利用可能である。東南アジアでは、2010年以後のレガシィで利用可能である。スバルは本トランスミッションが「最適なレブレンジにエンジンを保ちながら燃料効率を最大化する途切れることのない力」を与える、と主張する。

リニアトロニックはエンジンとトランスミッションを接続するために特別に改良されたトルクコンバータを使用する。従来型のトルクコンバータのように滑ることができるが、非常に低速での巡行時を除く全ての条件下でロックし続ける。加速時にロックアップ状態が持続することで、クラッチの効率性と制御性を確保しつつ、従来の遊星式オートマチックトランスミッションと同様の動作を実現している。マニュアルモード(6、7、または8速)付きのモデルではパドルシフトを使って手動で変速比を制御することもできる。

変速比幅は以下の通り[9]

TR690 TR580 TR580(HV)(TH58)
6.3(2009年) 6.3(2011年) 6.3(2013年)
6.4(2012年) 7.0(2016年) 7.0(2018年)
6.9(2018年) 8.1(2019年)
  • TR690(最大許容入力トルク400 N·m
    • 2010-2012 レガシィ/アウトバック 2.5L NA
    • 2015-2019 レガシィ/アウトバック 3.6L NA
    • 2014-2020 フォレスター 2.0L ターボ
    • 2014-2020 レヴォーグ 2.0L ターボ
    • 2015-2020 WRX 2.0L ターボ
    • 2019-2020 アセント
    • 2020- レガシィ/アウトバック 2.4L ターボ
  • TR580(最大許容入力トルク250 N·m、300 N·m)
    • 2013-2020 レガシィ/アウトバック 2.5L NA
    • 2012- インプレッサ 1.6L NA、2.0L NA
    • 2013- XV 1.6L NA、2.0L NA
    • 2014- フォレスター 2.0L NA、2.5L NA、1.8L ターボ
    • 2014-2020 レヴォーグ 1.6L ターボ
    • 2020- レヴォーグ 1.8L ターボ
      • 2020年に発表された2代目レヴォーグに搭載されるリニアトロニックは中容量型であるが、約8割の部品を新製するなど改良されており、変速比幅が初代レヴォーグの3.581 - 0.570(変速比幅約6.28)から、4.066 - 0.503(変速比幅約8.08)へとワイド化し、300 N·mの最大トルクにも対応している[10]

TR690型と比較したTR580型の主な違いは以下の通りである[11]

  • 前進および後進シフト機構がパワーフローの入力側にある。
  • (プーリーより前に後進用クラッチを持つため)プーリーがパーキングまたはニュートラルでは回転していない(有害抗力英語版の低減)。
  • 車両の重量と積載量が直接的に二次プーリーの稼動に影響を与える。
  • フェイルセーフ・ギア比は、一次アップまたは一次ダウン・ソレノイドの故障に関して共通。
  • クラッチプレートが熱で膨張するまで、前進用クラッチと後進用クラッチが作動する音がする。
  • バルブボディ機構がトランスミッションの上端のカバーの下に位置する。
  • インプットクラッチと二次遊星減速ギアを持たない[7]

スバルパフォーマンストランスミッション(SPT)

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2.4 Lターボエンジンを搭載する2代目レヴォーグおよび2代目WRX S4には、スポーツ変速制御を備えた高容量TR690型(スポーツリニアトロニック)が搭載されており、スバルはこれをスバルパフォーマンストランスミッション(Subaru Performance Transmission、略称SPT)と呼称している[12][13]。北米のアセントおよびアウトバックに搭載されていた変速比幅6.9のスポーツリニアトロニックをローギヤード化し、油圧系に手が加えられている[14]。最大許容入力トルクは375 N•mである[14]走行モードIモードでは無段変速が、SモードとS♯モードでは有段制御(8段)が行われる。変速比は3.490 - 0.505、マニュアルモード時は1速3.490/2速2.030/3速1.461/4速1.115/5速0.903/6速0.755/7速0.645/8速0.571[15]

初代WRX S4および2.0リットルターボ・レヴォーグに搭載されていたスポーツリニアトロニックからの改良点は以下の通りである。

  • マニュアルモードが通常時に6段から8段に変更[12]
  • シフトアップ(2速→3速)が最大30%、シフトダウン(3速→2速)が最大50%高速化[16]
  • 制動時に素早く反応してブリッピングしながらシフトダウンを行う[16](マニュアルトランスミッション車の運転技術を再現している)
  • 変速比幅(レシオカバレッジ)が6.43から6.91に拡大された(加速性能の向上や静粛性、振動の抑制に寄与する)[17]

マニュアル

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型番の1文字目の “T” はトランスミッション、それに続く場合がある “Y” は常時AWD用、”M” は前輪駆動(FF)用、2桁の数値は軸間距離(ミリメートル単位)を示す[18]。したがって、例えばTY75型は常時AWD用で軸間距離75 mmのマニュアルトランスミッションである。

4速

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スバルは1970年から1989年までいくつかの4速トランスミッションを製造した。

T71系
品番 1速 2速 3速 4速 後退 ローレンジ 採用
T71 初代 3.307 1.944 1.344 0.942 4.100 N/A 全ての1970–1982 FWD
T71A (T71)

第一次修正

3.636 1.950 1.193 0.769 3.583 全ての1983–1989 スバル・レオーネ FWD 1600cc
T71W

(4WD)

初代 4.090 2.157 1.379 0.971 4.100 1.462 1975–1980 スバル・レオーネおよび

1978–1981 スバル・ブラット

第一次修正 3.666 1.266 0.885 1981 スバル・レオーネ 1600cc
T81W(4WD)
1速 2速 3速 4速 後退 ローレンジ 採用
初代 3.636 1.950 1.266 0.885 3.583 1.462 1981 スバル・レオーネ 1800cc
第一次修正 1.193 0.769 1982–1989 スバル・レオーネ 1800 ccおよび

1982–1993 スバル・ブラット(EA-81エンジンのみ)

5速

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品番 1速 2速 3速 4速 5速 後退 採用
T71G 3.666 2.157 1.266 0.885 0.725 4.100 1975–1982 スバル・レオーネ
3.636 3.583 1983–1989 スバル・レオーネ 1600 cc
T81G 3.371 1.950 1983–1989 スバル・レオーネ 1800 cc(EA-81エンジンのみ)

5MT EA

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1速 2速 3速 4速 5速 後退 採用
3.636 1.950 1.344 0.971 0.783 3.583 1985–1994 スバル・レオーネ

5MT(4WD)

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1速 2速 3速 4速 5速 後退 ローレンジ 採用 備考
3.545 1.947 1.366 0.972 0.780 3.416 1.59 1985–1994 スバル・レオーネおよび1985–1989 スバル・アルシオーネ 1800cc これはスバル・レオーネのために作られた唯一の5速4WDトランスミッションであった。
2.111 1.448 1.088 0.871 1.196 1988–1991 スバル・アルシオーネ2.7VX このトランスミッションはスバル初の常時4WDトランスミッションであり、アルシオーネ/XT6および3ドアRXでのみ使われた。

ジャスティ

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1速 2速 3速 4速 5速 後退 最終

減速比

採用 備考
2WD 3.071 1.695 1.137 0.823 0.675 3.461 4.437 1984–1993 従来型のスバル製トランスミッションではなくトランスアクスルを使用した。このトランスミッションは1994年に終わった。
4WD 0.771 0.631 5.200 1984–1994 1984年の導入後、ジャスティには4WD仕様もあり、したがって異なるギアボックスを使っていた。このギアボックスのギア比はわずかに変更されている。1994年、FWD用ギアボックスがなくなった。

5MT

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特筆すべきは、1995年まではターボ車にのみ油圧クラッチが採用されていたことである。また、1998年にはターボ車のクラッチがプッシュ式からプル式に変更され、ベルハウジングやフォークのマイナーチェンジが必要となった。

1速 2速 3速 4速 5速 最終減速比 採用
3.785 1.945 1.500 0.994 0.780 4.11 EJエンジンを搭載する全ての1990–2003年モデル
0.735 3.90 WRX
MY 96-99トランスミッション仕様
1速 2速 3速 4速 5速 最終減速比 採用
3.545 2.111 1.448 1.088 0.825 3.454 FWD
0.780 3.900 AWD
0.871(アウトバックAWD) 4.111(フォレスター、アウトバックAWD)

5MT 修正版

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1速 2速 3速 4速 5速 後退 最終減速比 採用
3.454 2.062 1.448 1.088 0.871 3.545(2006-07はギア比が異なる) ? 2003–2011の全ての非ターボ車
2012年以降 1.888 1.296 0.972 0.738 3.333 4.111 2012年から現在までの全ての非ターボ車

6速

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SJ型フォレスター2.5i、インプレッサWRX STi、およびレガシィspec. B

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現在米国市場仕様のスバル車で利用可能な6速マニュアルトランスミッションにはいくつかの種類が存在する。STiの6MTは長年にわたって様々な変化を経験しているが、常にドライバーズコントロールセンターデフ(DCCD)付きのフロントLSDを有している。2006年、STiの6MTはセンターデフのリミテッドスリップユニット化、一部のギアのわずかな軽量化などいくかの変更が行われた。Spec. Bの6MTはSTiのユニットとは異なるギア比(具体的には6速ギアが長い)を持ち、DCCDは持たず、フロントデフもセンターデフもリミテッドスリップユニットではない。Spec BはSTiにユニットの頑強性のほぼ保ちながら、WRX STiよりもギア比が長いため一部の人々によって非常に大事にされている。

  • 2004年初期型WRX STiモデルは雌形フロント車軸を持つトランスミッションに挿入されたスタブ車軸英語版を搭載している。2004年後期型WTX STiモデルにはスタブがなく、代わりに雄形前車軸を持つ。
  • 2004~05年モデルのWRX STi 6MTは、最終減速比が3.90であった。2006~07年は3.545となり、非STiのWRXオーナーの間でトランスミッションの交換が盛んに行われるようになった。これは、非STi WRXの多くがR160リアデフの3.545最終減速比を採用しているためである。
  • 2008年モデル以前のWRX STi 6MTバージョンでは、トロコイド型オイルポンプをトランスミッションケースの後部に取り付けた自己完結型のオイルシステムを採用した。しかし、2008年以降は、スプラッシュ/スクレーパー方式の潤滑システムを採用したため、この機能は廃止さた。しかし、2015年以降のWRX STiでも、オイルポンプを搭載した6MTバージョンは、STiグループNパーツシステムのトランスミッションとしてリストアップされており、認定トランスミッションオイルクーラーを装着することができる。スバルテクニカインターナショナルでは、2007年モデル以降のグループNレースにてオイルポンプ式6MTを引き続き採用しているため、モータースポーツ/ヘビーデューティー用途ではオイルポンプ式トランスミッションが依然として好まれていると判断される。そのため、2008年以降のWRX STi 6MTのスプラッシュ/スクレーパーオイルシステムは、モータースポーツ用に改造されるまでの展示車/生産車には複雑な潤滑システムは必要ないと判断したスバルの経費削減策の副産物であると考えられる[19]
採用/モデル 1速 2速 3速 4速 5速 6速 後退 最終

減速比

センターデフ DCCD フロント

デフ

リアデフ
2004+ スバル・WRX STiおよび2005+ スバル・レガシィspec. B 3.636 2.375または2.235 1.761または1.590 1.346または1.137 0.971または0.891 0.756または0.707 3.545 ?
インプレッサWRX STi MY01-04 TY856WH3MA 2.375 1.761 1.346 0.971 0.756 3.900 ビスカスカップリング
(DCCD system MY03 onwards)
35/65 A.P. Suretrac ビスカスLSD
MY01-04 TY856WH4MA 自動電気機械式

DCCDシステム

MY05-07 TY856WW6MA ヘリカルLSD
WRX STi MY08-14 TY856UB1KA 2.235 1.590 1.137 0.891 0.707 電子式DCCDシステム(08-16は電気機械式) 41/59 トルセンLSD
MY15-18 TY856UW6AA 1.521 0.971 0.756
MY19-現在 TY856UW6AB 1.590
SJ型フォレスター 2.5i 2014-2018 3.454 1.888 1.296 0.972 0.780 0.695 3.686 4.444[20] なし 50/50 ビスカスカップリング


BM/BR型レガシィ/アウトバック

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2009 - 2014年に販売された5代目レガシィ/アウトバック(海外のみ)では、「2.5GT」および「2.5i」(海外のみ)に6速MTが設定された。このトランスミッションは、スプリットケース式の5速ミッションを進化させたもので、WRX STIの6速ミッションとは部品を共有していない。また、従来のダイレクトメカニカルリンクを使用した設計とは異なり、ケーブルシフターを採用している。

モデル 1速 2速 3速 4速 5速 6速 後退 最終減速比
レガシィ2.5 GT 3.454 1.947 1.296 0.972 0.780 0.666 3.636 4.111
レガシィ2.5 NA 0.825 0.695
アウトバック2.5 NA 4.444[21]

2015 WRX

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2015年のWRXはFA20DIT型に、新しい6速MTを組み合わせている。このトランスミッションは、従来のWRXに搭載されていた5MTと同様に、トルクを50/50に分割するビスカス・リミテッド・スリップ・センター・デフを採用している。後退(リバース)は6速の右側にあり、STiの6MTと同様にシフトノブの下にあるロックアウトリングを持ち上げることでアクセスする。

WRX 6MTは、レガシィ/アウトバックと同様に、旧型の5MTと同様のスプリットケース式で、WRX STi 6MTとの内部的な共通性はない。

1速 2速 3速 4速 5速 6速 後退 最終減速比
3.454 1.947 1.296 0.972 0.780 0.666 3.636 4.111 (TY751VB9CA 2015-2017, TY751VB6CA 2018-2020) または4.44

2018 クロストレック

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1速 2速 3速 4速 5速 6速 後退 最終減速比
3.818 1.947 1.296 1.029 0.825 0.738 ? 4.44

出典

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  1. ^ 新・コンパクトワゴン スバル「プレオ」を新発売』(プレスリリース)富士重工業、1998年10月9日https://www.subaru.co.jp/news/archives/98_10_12/10_09_a.html2021年9月14日閲覧 
  2. ^ スバルR2を発売』(プレスリリース)富士重工業、2003年12月8日https://www.subaru.co.jp/news/archives/03_10_12/03_12_08.htm2021年9月14日閲覧 
  3. ^ スバル R1シリーズを一部改良 あわせて、R1「S」を追加設定』(プレスリリース)富士重工業、2005年11月24日https://www.subaru.co.jp/news/archives/05_10_12/05_11_24_1.pdf2022年8月14日閲覧 
  4. ^ 鈴木直也 (2019-03-10日). “スバルがCVTにこだわり続ける理由 なぜ固執する? 唯一の弱点?? ”. ベストカーWeb. 2021年5月6日閲覧。
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  6. ^ 12月23日に受注終了! スバルWRX STIを振り返る〈第三回:メカニズムをピンポイント解説!〉”. ニューモデル速報. モーターファン (2019年12月12日). 2021年5月6日閲覧。
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  17. ^ 塚田勝弘 (2021年11月25日). “2.4Lに排気量を拡大した新型スバルWRX S4は、最高出力・最大トルクが下がっても加速の鋭さは同等以上!?”. clicccar. 2021年11月25日閲覧。
  18. ^ 牧野茂雄 (2019年9月23日). “スバルのMTシフトフィールはどのように作り込まれているか。トヨタ86/スバルBRZのマニュアル・トランスミッション開発”. Motor-Fan Tech. 2021年9月4日閲覧。
  19. ^ CompetitorGroup N PARTSPARTS LIST”. Subaru Technical International. 2019年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月7日閲覧。
  20. ^ Joe Spitz. “2016 Subaru Forester Research Page”. 2021年5月6日閲覧。
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参考文献

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関連項目

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