スバル・アセント
スバル・アセント | |
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フロント | |
リア | |
概要 | |
製造国 | アメリカ合衆国 |
販売期間 | 2018年 - |
ボディ | |
乗車定員 | 7/8名 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 | 全輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
FA24型 2.4L 水平対向4気筒 直噴 DOHC ターボ |
最高出力 | 260 hp @ 5,600 rpm |
最大トルク | 277 lb-ft @ 2,000-4,800 rpm |
変速機 | CVT(スポーツリニアトロニック、8速マニュアルモード付) |
前 |
前: ストラット式独立懸架 後: ダブルウィッシュボーン式独立懸架 |
後 |
前: ストラット式独立懸架 後: ダブルウィッシュボーン式独立懸架 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,890 mm |
全長 | 4,999 mm |
全幅 | 1,930 mm |
全高 | 1,819 mm |
車両重量 | 4,430-4,603 lb |
系譜 | |
先代 | スバル・トライベッカ |
アセント(ASCENT)は、SUBARUが北米で製造・販売している中型SUVである。
解説
[編集]北米のファミリーユーザーを主要ターゲットとして開発されており、北米市場専用車として登場した[注釈 1]。スバルで最大のSUVであったトライベッカ(販売不振により2014年に生産を終了)の後継車種として2018年から販売が開始された。スバルの市販車の中では最大サイズであり、トヨタのランドクルーザーに匹敵するが、販売されている米国では中型に分類される。スバルグローバルプラットフォームを採用し、新開発の2.4L水平対向4気筒直噴ターボエンジンを採用する。このエンジンはトルク重視の設計で、馬力自体は、レヴォーグなどに搭載されている排気量の小さい2.0Lターボに劣る。全車 X-MODE、アイサイト Ver.3が標準装備される(詳細は後述)。
日本では販売されていないが、一部業者によって並行輸入が行われている。また、チリ等を始めとする一部の国ではエヴォルティス (EVOLTIS) の名で販売されている[4][注釈 2]。
沿革
[編集]- 2017年4月 - ニューヨーク国際自動車ショーにてコンセプトモデルが発表される[6]
- 2018年
- 2019年
- 5月16日 - 2020年式への年次改良が発表される[10]。新機能として、降車時に荷物の置き忘れを警告するリアシートリマインダーを全車標準装備[11]。
- 12月 - 米国道路安全保険協会(以下、IIHSと略す)による2019年安全性評価において、「トップセイフティピックプラス(TSP+)」を受賞[12]
- 2020年
- 2月 - IIHSによる2020年安全性評価において、「トップセイフティピック(TSP)」を受賞[13]
- 6月 - 2021年式へ年次改良。安全支援性能強化[14]。詳細は後述。
- 米国コンシューマー・レポート誌、信頼度調査において大幅なスコア低下を報じる[15][16]。
- 2021年
- 2022年
- 8月11日 - マイナーチェンジされた[19]。
装備
[編集]一部の限定仕様車を除きスバル車の最高価格帯に位置するが、7/8人乗りである以外は他のスバル車とほぼ同水準である。ただしSUVに分類されるだけに、ヒルディセントコントロール、X-MODE[注釈 3]は全車標準装備となっている。また、プッシュスタート車にはスバル車の特色である暗証コード式キーレスエントリー[注釈 4]も備わる[20]。
スバル初採用装備
[編集]- 運転席クッション長調整機能付きフロントシート
- 駆動ユニット一体型パワーリヤゲート
- 2列目2名掛けキャプテンシート(7人乗り仕様)
- サラウンドビューモニター(2023年モデル)[21]
安全支援装備
[編集]2019–2020年式
[編集]アイサイト Ver.3(現地では単にEyeSightと呼称)を全車標準装備する。上級グレードには操舵連動ヘッドランプ(LED)、対向車検知ハイビームアシストを装備する。
- プリクラッシュブレーキ(PCBS)[22]
- 全車速追従機能付きクルーズコントロール(以下、ACC)[23]
- 巡行速度は 20~90 mph (約 30~145 km/h)の範囲内で設定可能。車間距離は4段階で選択可能
- レーンキープアシスト(LKAS)[24]
- AT誤発進抑制制御[25]
- 車線逸脱警報・ふらつき警報機能[26]
- 先行車発進お知らせ[27]
- 定速クルーズコントロール[28][注釈 5]
- 電動パーキングブレーキ連動。自動停止後は最大2分間まで[30]
2021年式
[編集]2020年6月に発表された年次改良では、日本国内におけるアイサイト・ツーリングアシストに相当する機能向上が図られた。具体的には、ACCがアドバンスドACCに、車線維持機能が車線中央維持機能にアップデートされ、高速道路上であれば先行車追従自動操舵を行うことが可能となった[注釈 6]。その他、廉価グレードでは備わらなかった操舵連動LEDヘッドランプ、後席シートベルト装着監視が全車標準装備となった他、リアビークルディテクション、リアクロストラフィックアラートが基本グレードを除き標準装備として追加された。
2023年式
[編集]先立って発表されたアウトバック2023年モデルと同様に、広角単眼カメラが追加された[21]。
車名の由来
[編集]英語で「上昇、向上」を意味する「ascent」から。
販売実績
[編集]2020年米国内販売実績では全スバル車の11%を占める。
フォレスター | アウトバック | クロストレック | アセント | インプレッサ | レガシィ | WRX/STI | SUBARU BRZ | 総計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
176,996 | 153,294 | 119,716 | 67,623 | 43,628 | 27,240 | 21,178 | 2,267 | 611,942 |
-1.8% | -15.4% | -8.7% | -17.5% | -34.3% | -22.3% | -3.0% | -2.9% | -12.6% |
2018年 | 2019年 | 2020年 |
---|---|---|
36,211 | 81,958 | 67,623 |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 後に、SUBARUブランドを使用許可された現地カーディーラーを通じて南米、イスラエル[1]等の諸外国でも販売開始[2]。アジア方面ではフィリピンでの販売が予定されている[3]。
- ^ 北米において2018年に'EVOLTIS'が商標登録されていることから、スバルの新型EV向けではないかという憶測も報じられたが[5]、実際は'SOLTERRA'(ソルテラ)と命名された。
- ^ 悪路走行時に各車輪の制御特性を変更し、空転を抑制することを目的とした機能
- ^ 車内外を問わずキーが無い状態でも、あらかじめ登録したパターンで運転席ドアノブを操作することでドアロックを開錠できる機能。海外での呼称は'PIN Code Access'。プッシュスタートは基本グレードでは選択不可、一部グレードではオプション。
- ^ 追従機能付クルーズコントロール(ACC)との排他的機能。ACC動作時と異なりアイサイトのシステムダウン時でも使用可能。衝突警報は通知しないが、システムが正常動作している場合は最終的に自動ブレーキ制御が働き、被害軽減を試みる[29]。
- ^ 説明書でもLane Centering Function is not an automatic driving system.[31]と強調されてはいるが、条件付きながら自動運転レベル2相当の制御を実現している。
出典
[編集]- ^ subaru.co.il(ヘブライ語)
- ^ “El Subaru Ascent llega a Latinoamérica como Evoltis” (sp) (2020年9月28日). 2021年12月7日閲覧。
- ^ “Subaru’s True 7-Seater Has Arrived”. Motor Image Enterprises Pte Ltd, (2021年5月10日). 2021年12月7日閲覧。
- ^ “Evoltis Subaru Chile” (スペイン語). https://www.subaru.cl. 2021年2月17日閲覧。
- ^ “スバルxトヨタの電動SUV、車名は「エヴォルティス」か…2021年10月デビューの噂” (2020年4月17日). 2021年12月7日閲覧。
- ^ “SUBARU ASCENT SUV CONCEPT MAKES WORLD DEBUT AT THE 2017 NEW YORK INTERNATIONAL AUTO SHOW” (英語). 米国スバル (2017年4月12日). 2020年4月8日閲覧。
- ^ “SUBARU ASCENT PRODUCTION BEGINS AT SUBARU OF INDIANA AUTOMOTIVE” (英語). Subaru of America (2018年5月8日). 2021年12月10日閲覧。
- ^ “SUBARU 新型3列SUV「ASCENT(アセント)」の米国生産を開始”. 株式会社SUBARU (2018年5月8日). 2020年4月9日閲覧。
- ^ “SUBARU OF AMERICA, INC. SELLS FIRST ALL-NEW 3-ROW ASCENT® SUV” (英語). Subaru of America (2018年6月15日). 2021年12月10日閲覧。
- ^ “SUBARU OF AMERICA® ANNOUNCES PRICING ON 2020 ASCENT 3-ROW SUV” (英語). Subaru Of America (2019年5月16日). 2021年12月7日閲覧。
- ^ 2020 Ascent Owner's Manual p.65
- ^ “SUBARU 米国仕様車7車種がIIHSの2019年安全評価で「トップセイフティピックプラス(TSP+)」を獲得”. 株式会社SUBARU (2018年12月20日). 2020年4月9日閲覧。
- ^ “SUBARUの2020年モデルがIIHS安全性評価で9つの賞を獲得”. 株式会社SUBARU (2020年2月20日). 2020年4月9日閲覧。
- ^ “SUBARU ANNOUNCES PRICING ON 2021 ASCENT 3-ROW SUV” (英語). Subaru of America. 2021年12月7日閲覧。
- ^ 16 Cars Lose Consumer Reports' Recommendation Due to Reliability Issues at the Wayback Machine (archived 2020-11-20)
- ^ “10 Least Reliable Cars” (英語) (2021年11月18日). 2021年12月6日閲覧。
- ^ “SUBARUの2021年モデルがIIHS安全性評価で9つの賞を獲得”. 株式会社SUBARU (2021年3月11日). 2021年12月6日閲覧。
- ^ “SUBARU ANNOUNCES PRICING ON 2022 ASCENT 3-ROW SUV INCLUDING NEW ONYX EDITION TRIM LEVEL” (英語). Subaru of America (2021年6月14日). 2021年12月7日閲覧。
- ^ “スバルのミドルSUV『アセント』、表情一新…2023年型は今冬米国発売へ”. レスポンス(Response.jp). 2022年8月14日閲覧。
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.125-
- ^ a b "SUBARU DEBUTS REFRESHED 2023 ASCENT 3-ROW SUV FEATURING NEW STYLING, ENHANCED SAFETY FEATURES, AND UPDATED MULTIMEDIA" (Press release). スバル・オブ・アメリカ. 14 June 2022. 2022年6月15日閲覧。
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.25-
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.40-
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.70-
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.81-
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.88-
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.95-
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.99-
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.107
- ^ 2019 Ascent EyeSight Owner's Manual p.35
- ^ 2021 Ascent EyeSight Owner's Manual p.70
- ^ a b “SUBARU OF AMERICA, INC. ANNOUNCES DECEMBER AND 2020 YEAR-END SALES RESULTS”. Subaru of America. 2021年12月7日閲覧。
- ^ “SUBARU OF AMERICA, INC. ANNOUNCES DECEMBER 2019 SALES; SETS ELEVENTH CONSECUTIVE ANNUAL SALES RECORD”. Subaru of America. 2021年12月7日閲覧。