セイバンゴイ
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セイバンゴイ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Spinibarbus hollandi Oshima, 1919 | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
セイバンゴイ |
セイバンゴイ(生蛮鯉[1]、中:何氏棘鲃、学名:Spinibarbus hollandi)は、コイ目コイ科に分類される淡水魚。
分布
[編集]台湾固有種。本来は台湾の東部、南部にのみ分布していたが、移植により全域で見られるようになった[2]。
形態
[編集]体形は細長く、多少側偏し、大きな円鱗に覆われている。側線は完全。吻は突出し、口角には2対の口ひげがある。体色は青みがかった灰色で、腹面は銀白色。各鰭はオレンジ色を帯び、背鰭、尻鰭、尾鰭の外縁は黒く縁取られる。背鰭の棘状軟条はよく発達する。繁殖期には追星が現れる[2]。
生態
[編集]流れの速い礫底の河川を好む[2]が、水質に対する適応力が高く、河川につながる用水路などにも進入する[3]。水中を活発に遊泳し、よく水面からジャンプする。水生昆虫、小魚、甲殻類、藻類などを食べる[2]。
近縁種
[編集]ナンシセイバンゴイ(Spinibarbus caldwelli)
[編集]和名は[4]による。中国南部(長江水系以南)に分布する[5]。形態、生態ともにセイバンゴイに酷似するが、背鰭の分岐軟条数がセイバンゴイは8であるのに対し、本種は殆どの個体において9~10であることで区別することができる[6]。
クサゴイ(Spinibarbus denticulatus)
[編集]和名は[7]による。中国南部(珠江水系以南)~ベトナム北部に分布する。成魚は体側が美しいピンク色に染まる。繁殖期は6~9月で、卵の直径は2.87~3.12mmとコイ科としては巨大である。卵は弱い粘着性を持つが、比重が小さく、水流によって容易に浮遊する。産み出された卵はある程度の距離を流下し、よどんだ水域に沈殿したのち発生すると考えられる[8]。
脚注
[編集]- ^ 『脊椎動物大系 第3 魚』三省堂、1937年。
- ^ a b c d “Spinibarbus hollandi”. 中央研究院. 2023年12月19日閲覧。
- ^ 『[https://hps.tc.edu.tw/ee/10/105-15/book/01.pdf 生態調查技術手冊 校園與社區環境水資源暨生物資源調查]』臺中市政府教育局環境教育輔導團、2016年、42頁 。
- ^ 『日本動物図鑑 増補改訂版』北隆館、1947年。
- ^ 農牧漁業部水産局、中国科学院水生生物研究所、上海自然博物館『中国淡水魚類原色図集』上海科技出版社、1982年。
- ^ Qiongying Tang, Huanzhang Liu, Xiuping Yang, and Tsuneo Nakajima (2005). “Molecular and morphological data suggest that Spinibarbus caldwelli (Nichols) (Teleostei: Cyprinidae) is a valid species”. ichtyological Research 52 (1): 80 .
- ^ 原田五十吉『海南島淡水魚類譜』海南海軍特務部政務局〈黎族及其環境調査報告〉、1943年。 NCID BA37595281。
- ^ 易祖盛、陈湘粦、王春、林小涛 (2004). “倒刺鲃胚胎发育的研究”. 中国水产科学 11 (1): 65-69 .