ゼルダの伝説 トライフォース3銃士
ジャンル | アクションアドベンチャー |
---|---|
対応機種 | ニンテンドー3DS[1] |
開発元 |
任天堂 グレッゾ[2] 1-UPスタジオ[3] |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 青沼英二 |
ディレクター | 四方宏昌[4] |
デザイナー | 山田洋一 |
プログラマー | 岡根慎治 |
音楽 | 永松亮 |
美術 | 梅田啓介 |
シリーズ | ゼルダの伝説シリーズ |
人数 |
1人 2 - 3人(対戦プレイ) 3人(協力プレイ)[1] |
メディア |
3DSカード ダウンロード[1] |
発売日 |
2015年10月22日[1] 2015年10月23日[5][6] 2015年10月24日[7] |
最新版 | Ver. 2.1.0/ 2015年12月22日[8] |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象)[1] ESRB:E(6歳以上)[5] PEGI:7[6] ACB:G[7] USK:6(6歳未満提供禁止)[9] |
売上本数 |
19万本(2016年3月)[10] 136万本(2022年12月末時点)[11] |
『ゼルダの伝説 トライフォース3銃士』(ゼルダのでんせつ トライフォースさんじゅうし、英: The Legend of Zelda: Tri Force Heroes[12])は任天堂より2015年10月22日発売のニンテンドー3DS専用アクションアドベンチャーゲーム[1]。略称は「トラさん」「トラ3」など[13][14]。
概要
[編集]本作はシリーズとしては『ゼルダの伝説 4つの剣』以来のマルチプレイに特化したタイトルとなっており、3人の主人公が協力してダンジョンを攻略する[15]。
プロデューサーの青沼英二は以前からマルチプレイのゼルダの伝説を制作したいと考えており、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』で使用された高さの概念があるトップビュー型ゲームシステムを活かして制作されている。ゲームエンジンも『神々のトライフォース2』のものを使用しており[13]、フレームレートも同じく秒間60フレームである[16]。
本作の体験版として『ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 試勇版』(―しゆうばん)が2015年10月7日より無料配信された。この『試勇版』では、期間限定でのオンラインプレイが可能で、発売直前には青沼とディレクターの四方宏昌により『試勇版』を用いたインターネットの生中継も行われた[17][14]。また、後に再配信された『試勇版』では、ローカル通信による3人プレイのみを行うことができる[17]。
物語
[編集]とあるオシャレを愛する国にいるフリル姫が、魔女の呪いによって脱ぐことのできないタイツ姿にされてしまい、フリル姫の親であるカールキング王は呪いを解き元の姿に戻すために魔女を倒すことができるというウワサの“伝説の勇者”を募集した。そして集まったのが3人だった。
システム
[編集]本作の物語は「全身タイツ姿になったフリル姫を元に戻すために魔境に行く」という非常にシンプルかつギャグ要素のあるものになっている。これは買ってすぐにマルチプレイを出来るよう、理解しやすい内容を意識したためである[16]。
- マルチプレイ
- 本作で冒険する「魔境」は3人での行動が義務付けられており、ローカル通信[注 1]もしくはインターネット通信[注 2]でチームを組んでダンジョンに挑戦するのが基本となる。1人でプレイする場合は「まねビト」と呼ばれる分身を瞬時に切り替えて操作する[注 3][18][19]。ライフは3人で共有となっている。ライフがゼロになっても3回復活できる[20]。マルチプレイにおけるコミュニケーションは下画面に表示される「コミュニケーションアイコン」を用いて行う[20]。なお、海外版とは通信不可[21]。
- アイテム
- 冒険に必要なアイテムはコース上に設置されており、1人1つずつ選んで持つことができる。3人で役割分担しながらそれぞれのアイテムを活用しコースを解き進める。「ウォーターロッド」「空気ツボ」といった新しいアイテムを含め、全9種類ある[22][18]。アイテムの使用には「がんばりゲージ」を消費する[21]。
- トーテム
- 3人の勇者は基本的に個別に行動・探索を行うが、2人か3人でトーテム(肩車)することで1人では行けない場所に行けたり、高い位置にいる敵を倒したり、仕掛けを作動させたりすることができる[18][20]。トーテム中、上段は攻撃やアイテムの投擲、中段は上段プレイヤーを投げる、下段は移動など限られた行動のみが可能[23]。
- 服
- コースクリアで素材を集めて城下町の服屋「マダムテーラー」に持って行くと、着ることで能力が変化する「服」が入手できる。全36種類[23][18][24]。大きく2種類にわけられ、アイテムなどが強化される「強化タイプ」とダメージなどを軽減する「サポートタイプ」がある[25]。
- 勇者ポイント
- インターネットプレイで自分の選んでないコースを最後までプレイしたり、ローカルプレイでコースをクリアした際に付与されるポイント。一定数貯めることで「アレな服」がパワーアップする、露天商で素材がもらえるなどの特典がある[8]。
施設・地域
[編集]本作の世界観は『神々のトライフォース』と同一であり、『神々のトライフォース2』の数年後が舞台とされている[26][27]。
- 城下町
- ドレース王国の城下町。服を購入できる服屋「マダムテーラー」、4つの宝箱の中から素材を探しだす「毎日たからばこ屋」[28]、素材を購入できる「露天商」[29]、セーブのできるトーテム勇者像[21]などがある。王国のフリル姫が魔女の呪いにかかって以降は、住民もオシャレを我慢する日々が続いている[30]。ゲームが進行すると住民のセリフや人間関係も変化していく[13]。
- ロビー
- ドレース城内にある、魔境や闘技場へ出発するための広間。奥にトライフォースがあり、3人揃って乗ると冒険に出発できる[21]。また、壁に体当たりをするとマリが降ってきて、マリを床に落とさないように剣で攻撃し続けるとゼルダの伝説シリーズの歴代音楽(全23曲)が流れる[13]。
- 魔境
- 8つのエリアにそれぞれ4つのコースがある本作の冒険の舞台。それぞれのエリアのボスを倒すと「とくべつ任務」が選択できるようになる。とくべつ任務ではタイムアタックなどのお題をクリアすることでレアな服の材料が手に入る[22]。
- 魔窟
- ver2.0.0で追加された新エリア。魔境とは異なる構成で8種類のゾーンにわかれた30以上のステージからなり、敵を殲滅することで次のステージに進める。魔境より難易度の高いエリアになっている[31]。
- 闘技場
- 闘技場ではプレイヤー同士で対戦が可能。勝利することで服の材料が手に入る[22]。
キャラクター
[編集]- 勇者候補
- 声 - 瀧本富士子、松本さち、小平有希、斎賀みつき(キャラ作成時にランダムで決定)
- 本作の主人公。デフォルト名は決まっていない[注 4][21]。「耳がとんがっていて」「モミアゲが太く」「髪型が九一分」というトーテム勇者の条件[32]を満たしており、フリル姫を助けるため魔境に赴く[23][33]。ゲーム開始当初は「アレな服」を着ており酷評される[34]。また、この主人公は『神々のトライフォース2』のリンクと同一人物である[26]。
- フリル姫
- 声 - 齋藤綾
- ドレース王国のお姫様。シスターレディに呪いをかけられ脱ぐことのできない全身タイツ姿にされてしまい、それをきっかけに自分の部屋に閉じ籠ってしまう[33]。ときおり城下町に黒い影が出現するが、これはタイツ姿のフリル姫である[13]。
- カールキング王
- 声 - 藤原貴弘
- ドレース王国の王様。呪いをかけられたフリル姫を助けてくれる伝説の勇者候補を募集している[33]。
- オールバック卿
- 声 - 佐藤晴男
- 魔女討伐隊の司令官。髪型は以前はオールバックだったが今は崩れている。正義感の強い男[33]。
- マダムテーラー
- 声 - 田村聖子
- 服屋「マダムテーラー」のオーナーでトップデザイナー。彼女の作る服には特別に力が宿るという[33]。
- シスターレディ
- 声 - 田村聖子
- フリル姫に呪いをかけた魔女。マダムテーラーとは知り合い[33]。
- おかっぱメガネ
- 城下町の各地で読むことができる「魔境めぐり」の著者。正体は城のロビー左上にいる教育係の女性である[13]。
評価
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士:ソフト詳細”. 任天堂. 2015年10月12日閲覧。
- ^ “The Legend of Zelda: Tri Force Heroes is co-developed by Grezzo - Nintendo Insider” (英語). Nintendo Insider (2015年9月29日). 2015年10月5日閲覧。
- ^ “開発情報|1-UP STUDIO INC.”. 1-UPスタジオ. 2015年11月23日閲覧。
- ^ “イベントレポート|任天堂 E3 2015情報”. 任天堂. 2015年8月26日閲覧。
- ^ a b “The Legend of Zelda: Tri Force Heroes for Nintendo 3DS - Nintendo Game Details” (英語). Nintendo of America. 2015年8月26日閲覧。
- ^ a b “The Legend of Zelda: Tri Force Heroes” (英語). Nintendo UK. 2015年8月26日閲覧。
- ^ a b “Nintendo Games - The Legend of Zelda: Tri Force Heroes” (英語). Nintendo Australia. 2015年8月30日閲覧。
- ^ a b “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 更新データ(Ver. 2.1.0) 配信のお知らせ”. 任天堂. 2017年11月8日閲覧。
- ^ “The Legend of Zelda: Tri Force Heroes” (ドイツ語). Nintendo Deutschland. 2015年8月26日閲覧。
- ^ “任天堂株式会社 2016年3月期 決算参考資料”. 任天堂 (2016年4月27日). 2016年4月27日閲覧。
- ^ 2023CESAゲーム白書 (2023 CESA Games White Papers). コンピュータエンターテインメント協会. (2023). ISBN 978-4-902346-47-3
- ^ “The Legend of Zelda: Tri Force Heroes - Nintendo @ E3 2015 - Gameplay Images, Videos” (英語). Nintendo of America. 2015年6月20日閲覧。
- ^ a b c d e f ニンテンドードリーム. ニンテンドードリームvol.261 3銃士プラス1インタビュー. 徳間書店. pp. 24 - 29
- ^ a b “ゼルダの伝説公式Twitter” (2015年10月14日). 2015年11月24日閲覧。
- ^ “なぜ今,マルチプレイなのか。そして“ゼルダのリアリティ”とは? 「ゼルダの伝説 トライフォース3銃士」,青沼英二プロデューサーと,四方宏昌ディレクターに聞いた”. 4gamer. 2015年11月24日閲覧。
- ^ a b 週間ファミ通. 週刊ファミ通 2015年11月5日号. カドカワ. pp. 86 - 97
- ^ a b “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 : 『試勇版』で“勇者”を無料体験”. 任天堂. 2017年11月8日閲覧。
- ^ a b c d ニンテンドードリーム. ニンテンドードリームvol.259 ゼルダの伝説 トライフォース三銃士. 徳間書店. pp. 28 - 29
- ^ “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 : 3つの遊びかた”. 任天堂. 2015年10月12日閲覧。
- ^ a b c “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 : 3人協力での謎解き・バトル”. 任天堂. 2020年1月6日閲覧。
- ^ a b c d e “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 説明書”. 任天堂. 2015年11月25日閲覧。
- ^ a b c “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 : 冒険ははるか長い道のり”. 任天堂. 2015年10月12日閲覧。
- ^ a b c ニンテンドードリーム. ニンテンドードリームvol.260 ゼルダの伝説 トライフォース三銃士. 徳間書店. pp. 4 - 9
- ^ “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 : 服を着替えて能力変化”. 任天堂. 2015年10月12日閲覧。
- ^ “ゼルダの伝説公式Twitter”. 任天堂 (2015年9月14日). 2015年11月25日閲覧。
- ^ a b “『トライフォース3銃士』の舞台は『神トラ』と同じ世界...米任天堂が明かす”. インサイド. 2015年11月25日閲覧。
- ^ “ゼルダの伝説公式Twitter”. 任天堂 (2016年1月19日). 2020年1月6日閲覧。
- ^ “ゼルダの伝説公式Twitter”. 任天堂 (2015年10月6日). 2020年1月6日閲覧。
- ^ “ゼルダの伝説公式Twitter”. 任天堂 (2015年11月17日). 2020年1月6日閲覧。
- ^ ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 城下町中央のビーアドの話す「街のこと」
- ^ “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 : 新エリアなどを無料配信!”. 任天堂. 2015年12月9日閲覧。
- ^ “ゼルダの伝説公式Twitter” (2015年9月3日). 2016年7月19日閲覧。
- ^ a b c d e f “ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 : 伝説の勇者を大募集! : 登場人物”. 任天堂. 2015年10月12日閲覧。
- ^ “ゼルダの伝説公式Twitter” (2015年9月9日). 2015年11月25日閲覧。
- ^ 週間ファミ通. 週刊ファミ通 2015年10月29日号. カドカワ. pp. 42