ゾンビリベンジ
『ゾンビリベンジ』(Zombie Revenge)は、セガが1999年に発売したアーケードゲーム。
概要
[編集]多方向スクロール型3Dアクションゲーム。プレイヤーキャラクター3名のうち2名がザ・ハウス・オブ・ザ・デッドシリーズに登場する組織・AMSのエージェントであり、ほかに本作のステージ6が初代『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』のキュリアン邸を彷彿とさせる建物(ステージ名も『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』の最終ステージ名である「the house of the dead」であり、BGMも『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』のものが使われている)、そして最終ボスがMagicianになっているなど、ザ・ハウス・オブ・ザ・デッドシリーズの要素もいくつかある[1]。
開発はセガの第1AM研究開発部が担当。プラットフォーム基板にはNAOMIが採用されている[2]。
1999年11月25日にドリームキャスト移植版が発売された。なお、この移植版ではプレイヤーキャラクターの隠しコスチュームが2つに増えている。
ストーリー
[編集]この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
約40年前某国でプロジェクトUDS(Un Dead Soldier) という、「死なない兵士」、いわゆるゾンビの開発を目的とした国家計画が始まった。一時は暗礁に乗り上げたほど困難を極めたプロジェクトだったが、「ギル細胞」という人を死に至らしめたあと、被害者の体中の細胞と融合し、不完全ながらもかつての機能を取り戻そうとする驚異の細胞発見により、ほぼ完成へと導く。
この細胞によって死に、「蘇った」人間は、再現させられた喰う・争うといった本能的な行動をひたすら繰り返す姿は、まさに生ける屍、ゾンビとしかいいようがなかった。
ところがこのプロジェクトは、完成直前に何者かによって全てを奪われ、関係者を含め闇に葬られてしまった。そして1年後、世界中でゾンビが大量発生した。
この事件を受けAMSはエージェント「スティック・ブライトリング」、相棒の女性「リンダ・ロッタ」、途中知り合った男「毒島力也」とともに、事件の首謀者と思われる謎の人物に指定された場所へと急いだ。その途中、謎の人物からメールが届く。
果たして、この3人はこの事件を解決できるのだろうか。
登場人物
[編集]主人公
[編集]- スティック・ブライトリング(Stick Breitning)
- 主人公。特殊機関「AMS」に所属するエージェント。27歳[3]。バランスの取れたキャラクター。両親は遺伝子工学の研究者でもあったが[4]、2人とも謎の死を遂げている。
- 物語後半にて、ゼドの口から父親のギル・ブライトリングがUDS計画の一員にして、ゼドの両親を殺した張本人であると明かされる。ゼドと破壊の神を倒すも、父の裏の顔に対しショックを受けるが、毒島から「言うな!もう済んだことだ」と慰められた。
- リンダ・ロッタ(Linda Rotta)
- スティックの相棒で特殊機関「AMS」の女性エージェント。22歳[3]。15歳で大学を卒業したほどの才女で[4]、その影響もあって射撃に関して天才的な腕前を持つ。ただし、肉弾戦には弱いという弱点もある。また、美しい容姿と豊満なバストの持ち主でもあるが、劇中ではゼドの指図に振り回され不満を露わにしたり、弱気になるという精神的な脆さも見せた。
- 毒島 力也(ぶすじま りきや)
- 声:井上真樹夫 / 浪川大輔(PROJECT X ZONE[5])
- 某国の「内務省特務調査課」に属す男。32歳[3]。1000年もの歴史を誇る「毒島流」の伝承者で何かを感じ自らこの地へ訪れた。
- 『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』シリーズ同様、本作は基本的にどのキャラクターも英語を話すが、毒島だけは日本語を話す。作中で特に説明はないが、スティックらとの意思の疎通に何ら問題は無い模様。
その他
[編集]- ヨーコ
- AREA1 WOODSIDE CITYで遭遇する、ゾンビに襲われ倉庫の中で身を潜めていた女性。「金色の瞳の男」(ゼド)から主人公たちに渡すよう言われたフロッピーディスクを所持している。彼女をゾンビから救出した場合は直接渡してくれるが、死亡した場合でも入手する事ができる。
- 端役ながらエンディングのラストシーンにも登場し、救出に失敗した場合はゾンビとなり何かを貪り食っている。救出に成功しフロッピーを受け取っていた場合、ゼドに金を約束されていたのか、一晩中待っても報酬を持ってこないゼドに毒づく様子が見られる。
- マルコ=クラウド
- 「AMS」に属す黒人男性。緑色の服と帽子がトレードマーク。ゲーム中で主人公達をサポートしてくれる。元々は彼もプレイヤーキャラクターの1人になる予定だった。
敵キャラクター
[編集]- ラッチ
- もっとも量産された基本的なゾンビであり、既に某国の組織により大量生産されたもの。初期のUDSであるため、その能力は全てにおいて低い。もとになった男性は、誘拐されたホームレスの一人らしい。
- マッコイ
- 量産されたゾンビ。武器を装備していることが多い。
- バディ
- 帽子を被ったゾンビ。
- コウモリゾンビ
- 人間の顔が腹に付いたコウモリ。
- ヘドゲロス
- 水中を徘徊するゾンビ。
- ヘドリアン
- 毒液を吐く食人植物。
- ヘドリン
- エビタンの色違いで毒液を吐く。
- 工場員ゾンビ
- 武器を持つことが多い帽子に作業服を着たタイプと体力が多いタンクトップの2種類がいる。
- へルモンキー
- サルをベースにしたゾンビ。動きが素早く、ハチェットを投げてくる。
- ビフ
- エビタン
- 全身緑色のミュータント。
- 館ゾンビ
- カエル
- ミイラ
- エピソード6の隠し部屋に生息するミイラ。
- メカゾンビ
- 右腕がレーザーガンになったゾンビ。
ボス
[編集]- UDS-03
- エピソード1のボス。人型のボディに筋肉増強と洗脳を施したタイプ。更なる改良予定だったが施設を脱走した。
- ワームヘドリン&シェルヘドリン
- エピソード2の中ボス。ヘドリンが物体を取り込んで進化した個体。ワームの頭をした方がワームヘドリンで、貝殻の頭をした方がシェルヘドリン。
- UDS-05
- エピソード2のボス。死霊をベースに象や鳥のパーツが組み込まれた。生体発電を取り入れており、電気を操る。初期不良で自爆することがよくあったらしい。
- UDS-02
- エピソード3のボス。機動力特化にするため多足歩行にしたタイプ。体が大きくなったため生かしきれておらず、防御面には問題を抱えている。
- UDS-07 NIKELE
- エピソード4の中ボス。ハーピーのような姿をした飛行能力を有した個体。機動力は高いが防御面は弱い。
- UDS-06B
- エピソード4のボス。巨大な顔の姿をした自己防衛機能を備えた固定砲台。
- UDS-TPⅡ-00&UDS-TPⅡ-01
- エピソード5のボス。サイボーグのような次世代UDSの1号機。00は巨漢の方で銃火器を使用し、01はその本体で00の肩に乗った小人。
- UDS-03 NECLIEN
- エピソード6の中ボス。皮膚表面に耐火加工を施し、過酷な環境下での行動を目的に開発された。体内に核兵器があり、核爆弾としても使用される。
- UDS-04C
- エピソード6のボス。上半身だけの巨大なゾンビで、両目にメガプラズマ砲を搭載している。
- ゼド(Zed)
- 本作の黒幕。3人にメッセージを送り付けた、金色の瞳を持つ男[3]。UDS計画に関わっていた両親をスティックの父ギルに殺され、実験材料にされた過去を持つ。スティックに復讐する為に今回の事件を起こし、同時にUDS計画という愚行に及んだ人類への復讐として、UDS計画の産物たるゾンビを用いて人類を滅ぼそうと目論む。
- 最終ステージのボスの一体として登場する。「破壊の神」の力を体に宿しており、空中を浮遊し弾丸をバリアで弾くなど、人間離れした挙動を見せる。
- BLACK MAGICAN
- 本作のラストボス。ゼドが変身する破壊神。それ以外は全て不明。
- ゼドと同じ攻撃を使い、エピソード1で選んだカードによって異なる攻撃を仕掛けてくる。