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タイ・タム文字 (Unicodeのブロック)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タイ・タム文字 (Unicodeのブロック)
Tai Tham
範囲 U+1A20..U+1AAF
(144 個の符号位置)
基本多言語面
用字 ラーンナー文字
主な言語・文字体系
割当済 127 個の符号位置
未使用 17 個の保留
Unicodeのバージョン履歴
5.2 127 (+127)
公式ページ
コード表 ∣ ウェブページ
テンプレートを表示

タイ・タム文字(タイ・タムもじ、英語: Tai Tham)は、Unicodeの57個目のブロック

解説

[編集]

1292年 - 1775年の間現在のタイ王国の北部に存在していたラーンナー王国においてタイ語の北部方言である北タイ語や、シーサンパンナ・タイ語(タイ・ルー語英語版)、クーン語英語版[1]を表記するために用いられたタイ・タム文字(或いは、ラーンナー文字(Lanna)、古タイ・ロ文字(Old Tai Lue)[1])を収録している。なお、クーン語においては現在でもラーンナー文字が用いられている[2]

タイ・タム文字はブラーフミー文字から派生した所謂ブラーフミー系文字(インド系文字)の一つであり、音素文字のうち子音字に母音記号を付加することで発音を切り替えるアブギダに分類される。書字方向ラテン文字などと同様に左から右へ横書き(左横書き)する。原則として分かち書きしない

母音記号はものによっては文字の左側に付けられることがあるが、Unicodeにおいては子音字→母音記号の順に入力することとなっており、符号上の文字の置かれる順序と実際のレンダーにおける表示順とが入れ替わる場合がある。母音記号は子音字だけでなく、数字にも付くことがある。

子音字はタイ文字ラーオ文字などと同様に高子音字・中子音字・低子音字に大別され、それぞれで声調の規則が異なる。また、子音字は子音クラスタを表す際に、U+1A60 ᩠ TAI THAM SIGN SAKOTと結合して脚文字と呼ばれる別の子音字と結合するための特殊な形状に変化する。脚文字は子音字だけでなく「3回」を表す᪓᩠ᨴ(3t)のように数字にも付くことがある[2]

なお、Unicode公式の標準字形はタイ・ルー語及びクーン語のものとなっており、北タイ語のものは字形が異なるがUnicode上では統合されている[1]

Unicodeのバージョン5.2において初めて追加された。

なお、ブロック名について元々「ラーンナー文字」という名前でこの文字体系の追加が提案されていた[2]が、中国代表から

タイ北部、ミャンマー、ラオス、中国のダイ族地方に住む人々は、ランナー文字としてこの文字を使用しない。タイ北部の話者は、この言語を"GAM MENG"(現地語)と呼び、文字を"TO MENG"(現地文字)または"TO THAM"(経典文字)と呼んでいる。中国では、この文字を"TO TAI"、"TO TAILUE"、"TO THAM"(経典文字)と呼んでいる。したがって、私たちは、人々が識別した名前を使用して、人々の意志を尊重すべきであると考えている。

という提言[3]があり、その後の議論によって、現在のように「タイ・タム文字」としてこの文字体系が追加されることとなった[4]

収録文字

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コード 文字 文字名(英語) 用例・説明 ラテン文字転写
子音字
U+1A20 TAI THAM LETTER HIGH KA 子音[k]を表す高子音字。 k
U+1A21 TAI THAM LETTER HIGH KHA 子音[kʰ]を表す高子音字。 kh
U+1A22 TAI THAM LETTER HIGH KXA 子音[x]を表す高子音字。 x
U+1A23 TAI THAM LETTER LOW KA 子音[k]を表す低子音字。

元々は[ɡ]を表していた。

k
U+1A24 TAI THAM LETTER LOW KXA 子音[x]を表す低子音字。

元々は[ɣ]を表していた。

x
U+1A25 TAI THAM LETTER LOW KHA 子音[kʰ]を表す低子音字。

元々は[ɡʱ]を表していた。

kh
U+1A26 TAI THAM LETTER NGA 子音[ŋ]を表す低子音字。 ng
U+1A27 TAI THAM LETTER HIGH CA 子音[t͡ɕ]を表す高子音字。

クーン語では字形が異なる[2]

c
U+1A28 TAI THAM LETTER HIGH CHA 子音[t͡ɕʰ]を表す高子音字。 ch
U+1A29 TAI THAM LETTER LOW CA 子音[t͡ɕ]を表す低子音字。

元々は[d͡ʑ]を表していた。

北タイ語では字形が異なる[2]

c
U+1A2A TAI THAM LETTER LOW SA 子音[s]を表す低子音字。

北タイ語では字形が異なる[2]

s
U+1A2B TAI THAM LETTER LOW CHA 子音[t͡ɕʰ]を表す低子音字。

元々は[d͡ʑʱ]を表していた。

ch
U+1A2C TAI THAM LETTER NYA 子音[ɲ]を表す低子音字。 ny
U+1A2D TAI THAM LETTER RATA 子音[t]を表す高子音字。

元々は反舌音の[ʈ]を表していた。

t
U+1A2E TAI THAM LETTER HIGH RATHA 子音[tʰ]を表す高子音字。

元々は反舌音の[ʈʰ]を表していた。 タイラオスでは、上部が1A33 ᨳのような形をした別のグリフが使用されている[1]

th
U+1A2F TAI THAM LETTER DA 子音[d]を表す中子音字。

元々は反舌音の[ɖ]を表していた。

t
U+1A30 TAI THAM LETTER LOW RATHA 子音[tʰ]を表す低子音字。

元々は反舌音の[ɖʱ]を表していた。

th
U+1A31 TAI THAM LETTER RANA 子音[n]を表す低子音字。

元々は反舌音の[ɳ]を表していた。

n
U+1A32 TAI THAM LETTER HIGH TA 子音[t]を表す高子音字。 t
U+1A33 TAI THAM LETTER HIGH THA 子音[tʰ]を表す高子音字。 th
U+1A34 TAI THAM LETTER LOW TA 子音[t]を表す低子音字。

元々は[d]を表していた。

t
U+1A35 TAI THAM LETTER LOW THA 子音[tʰ]を表す低子音字。

元々は[dʱ]を表していた。

th
U+1A36 TAI THAM LETTER NA 子音[n]を表す低子音字。

母音記号ᩣ(aa)と結合すると特殊な合字ᨶᩣを形成する。

n
U+1A37 TAI THAM LETTER BA 子音[b]を表す中子音字。 b
U+1A38 TAI THAM LETTER HIGH PA 子音[p]を表す高子音字。 p
U+1A39 TAI THAM LETTER HIGH PHA 子音[pʰ]を表す高子音字。 ph
U+1A3A TAI THAM LETTER HIGH FA 子音[f]を表す高子音字。 f
U+1A3B TAI THAM LETTER LOW PA 子音[p]を表す低子音字。

元々は[b]を表していた。

p
U+1A3C TAI THAM LETTER LOW FA 子音[f]を表す低子音字。

元々は[v]を表していた。

f
U+1A3D TAI THAM LETTER LOW PHA 子音[pʰ]を表す低子音字。

元々は[bʱ]を表していた。

ph
U+1A3E TAI THAM LETTER MA 子音[m]を表す低子音字。 m
U+1A3F ᨿ TAI THAM LETTER LOW YA 子音[j]を表す低子音字。
U+1A40 TAI THAM LETTER HIGH YA 子音[j]を表す中子音字 y
U+1A41 TAI THAM LETTER RA 子音[r]を表す低子音字。

末子音では/n/と読まれる。

r
U+1A42 TAI THAM LETTER RUE 音節[lɯ̄ː]を表す。

元々音節主音化した短母音としてのR(IPA:[r̩])を表していた。

rue
U+1A43 TAI THAM LETTER LA 子音[l]を表す低子音字。 l
U+1A44 TAI THAM LETTER LUE 音節[lɯ̄ː]を表す。

元々音節主音化した短母音としてのL(IPA:[l̩])を表していた。

lue
U+1A45 TAI THAM LETTER WA 子音[w]を表す低子音字。 w
U+1A46 TAI THAM LETTER HIGH SHA 子音[s]を表す高子音字。

元々は[ɕ]を表していた。

s
U+1A47 TAI THAM LETTER HIGH SSA 子音[s]を表す高子音字。

元々は[ʂ]を表していた。

s
U+1A48 TAI THAM LETTER HIGH SA 子音[s]を表す高子音字。 s
U+1A49 TAI THAM LETTER HIGH HA 子音[h]を表す高子音字。 h
U+1A4A TAI THAM LETTER LLA 子音[l]を表す低子音字。

元々は[ɭ]を表していた。

l
U+1A4B TAI THAM LETTER A 子音[ʔ][1]を表す中子音字。
U+1A4C TAI THAM LETTER LOW HA 子音[h]を表す低子音字。 h
独立母音字
U+1A4D TAI THAM LETTER I 短母音[íʔ]を表す。 i
U+1A4E TAI THAM LETTER II 長母音[īː]を表す。 ii
U+1A4F TAI THAM LETTER U 長母音[úʔ]を表す。 u
U+1A50 TAI THAM LETTER UU 長母音[ūː]を表す。 uu
U+1A51 TAI THAM LETTER EE 長母音[ēː]を表す。 ee
U+1A52 TAI THAM LETTER OO 長母音[ōː]を表す。

北タイ語では用いられない[2]

oo
子音字
U+1A53 TAI THAM LETTER LAE 音節[lɛ̄ː]を表す。子音字ᩃ (la)と母音記号ᩮ(e)の合字 lae
U+1A54 TAI THAM LETTER GREAT SA 子音字ᩈ(sa)二つを組み合わせた合字。

音素列[s̚.s]を表す。

音素列/ss/が必ずこの形式になるわけではなく、通常のように脚文字で表現されることもあるため、この合字が単一で符号を割り振られている[2]

ss
子音記号
U+1A55 TAI THAM CONSONANT SIGN MEDIAL RA 子音クラスタにおける介子音としての[r]を表す。
U+1A56 TAI THAM CONSONANT SIGN MEDIAL LA 子音クラスタにおける介子音としての[l]を表す。
U+1A57 TAI THAM CONSONANT SIGN LA TANG LAI 元々はLOLA HOY KONGNOTという名前で提案されていた[4]が、

他の文字の文字名との整合性のために現在の名前に改められた[5]

U+1A58 TAI THAM SIGN MAI KANG LAI 北タイ語、タイ・ルー語で末子音[ŋ]を表す[2]
U+1A59 TAI THAM CONSONANT SIGN FINAL NGA 北タイ語[2]で末子音[ŋ]を表す。
U+1A5A TAI THAM CONSONANT SIGN LOW PA タイ・ルー語において「妊娠している」を意味する単語"kappha(ᨠᨽᩚ)"で用いられる[2]
U+1A5B TAI THAM CONSONANT SIGN HIGH RATHA OR LOW PA 「形」を意味する単語"santhān(ᩈᨱᩛᩣ᩠ᨶ)"と「政府」を意味する単語"atthabāl(ᩁᨭᩛᨷᩣ᩠ᩃ)" では子音字ratha(反舌音に由来する/th/)を表し、「全知」を意味する単語"sappa(ᩈᨻᩛ)"と「マンゴー」を意味する単語"ampa(ᩋᨾᩛ)"では子音字paとして振舞う[2]
U+1A5C TAI THAM CONSONANT SIGN MA 子音字maの脚文字の異体字[5]
U+1A5D TAI THAM CONSONANT SIGN BA 子音字baの脚文字の異体字[6]
U+1A5E TAI THAM CONSONANT SIGN SA 子音字saの脚文字の異体字[6]
記号
U+1A60 TAI THAM SIGN SAKOT 次の子音字を脚文字として表すことを示す制御文字
従属母音記号
U+1A61 TAI THAM VOWEL SIGN A 短母音[a]を表す。

また、他の長母音の母音字と共に用いて短母音で発音することを表す。

U+1A62 TAI THAM VOWEL SIGN MAI SAT 短母音[a]を表す。

末子音を伴う音節の場合こちらが用いられる。

U+1A63 TAI THAM VOWEL SIGN AA 長母音[aː]を表す。
U+1A64 TAI THAM VOWEL SIGN TALL AA 長母音[aː]を表す。

子音字ba(ᨷ), wa(ᩅ), low ta(ᨴ), low tha(ᨵ), low ka(ᨣ)に付く場合、U+1A63 ᩣの代わりにこちらが用いられる[2]

U+1A65 TAI THAM VOWEL SIGN I 短母音[i]を表す。
U+1A66 TAI THAM VOWEL SIGN II 長母音[iː]を表す。
U+1A67 TAI THAM VOWEL SIGN UE 短母音[ɯ]を表す。
U+1A68 TAI THAM VOWEL SIGN UUE 長母音[ɯː]を表す。
U+1A69 TAI THAM VOWEL SIGN U 短母音[u]を表す。
U+1A6A TAI THAM VOWEL SIGN UU 長母音[uː]を表す。
U+1A6B TAI THAM VOWEL SIGN O 短母音[o]を表す。

末子音を伴う場合の形状。

U+1A6C TAI THAM VOWEL SIGN OA BELOW 長母音[ɔː]を表す。
U+1A6D TAI THAM VOWEL SIGN OY 二重長母音[ɔːɪ]を表す。

クーン語で用いられ、北タイ語では用いられない[2]

U+1A6E TAI THAM VOWEL SIGN E 長母音[eː]を表す。

文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる。

U+1A6F TAI THAM VOWEL SIGN AE 長母音[ɛː]を表す。

文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる。

U+1A70 TAI THAM VOWEL SIGN OO 長母音[oː]を表す。

文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる。

U+1A71 TAI THAM VOWEL SIGN AI 二重母音[aɪ]を表す。

文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる。

U+1A72 TAI THAM VOWEL SIGN THAM AI 二重母音[aɪ]を表す。

文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる。

U+1A73 TAI THAM VOWEL SIGN OA ABOVE タイ・ルー語及びクーン語で用いられ、長母音[ɔː]を表す。
U+1A74 TAI THAM SIGN MAI KANG 母音[aŋ]を表す。

また、U+1A63 ᩣ TAI THAM VOWEL SIGN AA(或いは U+1A64 ᩤ TAI THAM VOWEL SIGN TALL AA[2]と共に用いて母音[am]を表す。 デーヴァナーガリーなどにおけるアヌスヴァーラに相当し、元々音節末尾が鼻音化することを表していた。

声調記号
U+1A75 TAI THAM SIGN TONE-1 mai yak, 或いはmai yo。

これらの声調記号は子音字に付いた母音記号の上[2]に付けられ、付く先の子音字が高子音字・中子音字・低子音字のどの分類に属するかによって異なる規則で声調を定める。

U+1A76 TAI THAM SIGN TONE-2 mai kho jang, 或いは mai sat。
U+1A77 TAI THAM SIGN KHUEN TONE-3 mai ko nuea。

クーン語で用いられる[2]。 以下に続く声調記号は子音字に付いた母音記号の右上に付けられ、母音記号が無ければ子音字の真上に付けられる[2]

U+1A78 TAI THAM SIGN KHUEN TONE-4 mai song nuea。

クーン語で用いられる[2]

U+1A79 TAI THAM SIGN KHUEN TONE-5 mai sam nuea。

クーン語で用いられる[2]

その他の記号
U+1A7A TAI THAM SIGN RA HAAM 後続する文字が発音されない黙字であることを表す記号。
U+1A7B TAI THAM SIGN MAI SAM この記号には以下の用途が存在する。

①直前の単語を2回繰り返して発音することを表す[2]。日本語における「」などにあたる。 ②脚文字のある音節に付き、脚文字の付いた子音字が無母音ではなく随伴母音/a/を伴って発音され、脚文字の子音に母音記号が示す母音が伴うことを表す。例えば「小道」を表す"ᨳ᩠ᨶᩫ᩻ᩁ"はtonraではなくtanonと読まれる[2]

③同じ子音を2回読むことを表す。例えば、「所属物」を表す"khawkhong"は本来"ᨡᩮᩢ᩶ᩣᨡᩬᨦ"と書かれるが、この記号を使って"ᨡᩢ᩶ᩬ᩻ᨦ"と短く書くことができる[2]

U+1A7C TAI THAM SIGN KHUEN-LUE KARAN
暗号用記号
U+1A7F ᩿ TAI THAM COMBINING CRYPTOGRAMMIC DOT 文字の下に単独または複数回使用され、読み手と書き手の間の何らかの隠れた合意に従って各文字に異なる値を与える[2]
ホラ数字
U+1A80 TAI THAM HORA DIGIT ZERO タイ・タム文字における数字の0

ホラ数字と呼ばれる一般的に用いられる数字の形態。

0
U+1A81 TAI THAM HORA DIGIT ONE タイ・タム文字における数字の1 1
U+1A82 TAI THAM HORA DIGIT TWO タイ・タム文字における数字の2 2
U+1A83 TAI THAM HORA DIGIT THREE タイ・タム文字における数字の3 3
U+1A84 TAI THAM HORA DIGIT FOUR タイ・タム文字における数字の4 4
U+1A85 TAI THAM HORA DIGIT FIVE タイ・タム文字における数字の5 5
U+1A86 TAI THAM HORA DIGIT SIX タイ・タム文字における数字の6 6
U+1A87 TAI THAM HORA DIGIT SEVEN タイ・タム文字における数字の7 7
U+1A88 TAI THAM HORA DIGIT EIGHT タイ・タム文字における数字の8 8
U+1A89 TAI THAM HORA DIGIT NINE タイ・タム文字における数字の9 9
タム数字
U+1A90 TAI THAM THAM DIGIT ZERO タイ・タム文字における数字の0

タム数字と呼ばれる主に宗教的な礼拝に用いられる数字の形態。

0
U+1A91 TAI THAM THAM DIGIT ONE タイ・タム文字における数字の1 1
U+1A92 TAI THAM THAM DIGIT TWO タイ・タム文字における数字の2 2
U+1A93 TAI THAM THAM DIGIT THREE タイ・タム文字における数字の3 3
U+1A94 TAI THAM THAM DIGIT FOUR タイ・タム文字における数字の4 4
U+1A95 TAI THAM THAM DIGIT FIVE タイ・タム文字における数字の5 5
U+1A96 TAI THAM THAM DIGIT SIX タイ・タム文字における数字の6 6
U+1A97 TAI THAM THAM DIGIT SEVEN タイ・タム文字における数字の7 7
U+1A98 TAI THAM THAM DIGIT EIGHT タイ・タム文字における数字の8 8
U+1A99 TAI THAM THAM DIGIT NINE タイ・タム文字における数字の9 9
表意文字
U+1AA0 TAI THAM SIGN WIANG 「都市」を表す記号[1]
U+1AA1 TAI THAM SIGN WIANGWAAK 「村」を表す記号[1]
U+1AA2 TAI THAM SIGN SAWAN 「天国」を表す記号[1]
約物
U+1AA3 TAI THAM SIGN KEOW 中庭[1]を模した記号。

装飾記号(dingbat)や節(セクション)の始まりを表す記号として用いられる。

U+1AA4 TAI THAM SIGN HOY 牡蠣[1]を模した記号。

装飾記号(dingbat)や節(セクション)の始まりを表す記号として用いられる。

U+1AA5 TAI THAM SIGN DOKMAI [1]を模した記号。

装飾記号(dingbat)や節(セクション)の始まりを表す記号として用いられる。

U+1AA6 TAI THAM SIGN REVERSED ROTATED RANA
記号
U+1AA7 TAI THAM SIGN MAI YAMOK 直前の単語を2回繰り返して発音することを表す記号。日本語における「」などにあたる。
約物
U+1AA8 TAI THAM SIGN KAAN タイ・タム文字における句点。欧文におけるピリオド(.)に相当する。 .
U+1AA9 TAI THAM SIGN KAANKUU 長い章の終わりを示す。
U+1AAA TAI THAM SIGN SATKAAN タイ・タム文字における句点。欧文におけるピリオド(.)に相当する。 .
U+1AAB TAI THAM SIGN SATKAANKUU 長い章の終わりを示す。
U+1AAC TAI THAM SIGN HANG セクションの終わりに他の句読点と組み合わせて使用される[1]
U+1AAD TAI THAM SIGN CAANG 文字名の"cāng(ᨧᩣ᩠ᨦ)"は「象」を意味する。通常は長母音aaを伴って᪭ᩣの形で書かれる。

小分類

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このブロックの小分類は「子音字」(Consonants)、「独立母音字」(Independent vowels)、「子音記号」(Consonant signs)、「記号」(Sign)、「従属母音記号」(Dependent vowel signs)、「声調記号」(Tone marks)、「その他の記号」(Other marks)、「暗号用記号」(Cryptogrammic mark)、「ホラ数字」(Hora digits)、「タム数字」(Tham digits)、「表意文字」(Logographs)、「約物」(Punctuation)、の12個となっている[1]。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。

子音字(Consonants

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この小分類にはタイ・タム文字のうち、基本的な子音字が収録されている。

独立母音字(Independent vowels

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この小分類にはタイ・タム文字のうち、頭子音のない母音の音節を表す際に用いられる独立した母音字が収録されている。

子音記号(Consonant signs

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この小分類にはタイ・タム文字のうち、子音クラスタにおける介子音や末子音など、別の子音字に結合する子音記号が収録されている。

記号(Sign

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この小分類にはタイ・タム文字のうち、記号類が収録されている。

従属母音記号(Dependent vowel signs

[編集]

この小分類にはタイ・タム文字のうち、子音字に結合する母音記号が収録されている。

声調記号(Tone marks

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この小分類にはタイ・タム文字のうち、声調を変化させるための声調記号が収録されている。

その他の記号(Other marks

[編集]

この小分類にはタイ・タム文字のうち、その他の記号類が収録されている。

暗号用記号(Cryptogrammic mark

[編集]

この小分類にはタイ・タム文字のうち、暗号に用いられる記号が収録されている。

ホラ数字(Hora digits

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この小分類にはタイ・タム文字で用いられる固有の数字のうち、ホラ数字と呼ばれる、一般的に用いられる数字が収録されている。

タム数字(Tham digits

[編集]

この小分類にはタイ・タム文字で用いられる固有の数字のうち、タム数字と呼ばれる、宗教的な礼拝において用いられる数字が収録されている。

表意文字(Logographs

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この小分類にはタイ・タム文字のうち、特定の意味を表す記号(ロゴグラフ)が収録されている。

約物(Punctuation

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この小分類にはタイ・タム文字のうち、句読点などの約物が収録されている。

これらの文字は、記号や節(セクション)の開始文字として使用される。

文字コード

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タイ・タム文字(Tai Tham)[1]
Official Unicode Consortium code chart (PDF)
  0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
U+1A2x
U+1A3x ᨿ
U+1A4x
U+1A5x
U+1A6x
U+1A7x ᩿
U+1A8x
U+1A9x
U+1AAx
注釈
1.^バージョン16.0時点


履歴

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以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。

バージョン コードポイント[a] 文字数 L2 ID ドキュメント
5.2 U+1A20..1A5E,1A60..1A7C,1A7F..1A89,

1A90..1A99,1AA0..1AAD

127 L2/07-007 SEI / Michael Everson (31 January 2007), Revised proposal for encoding the Lanna script in the BMP (WG2 N3207) revised (英語)
L2/07-210 Michel Suignard (23 July 2007), ISO/IEC 10646: 2003/FPDAM 4, Information technology - Universal Multiple-Octet Coded Character Set (UCS) - AMENDMENT 4: Lanna, Cham, Game Tiles, and other characters [SC2 N3943] (additional files are HERE) (英語)
L2/07-307 China N.B. (19 September 2007), Comments on Lanna encoding in FPDAM4 (WG2 N3313) (英語)
L2/07-316 Martin Hosken (24 September 2007), Response to N3313 (Lanna) (WG2 N3342) (英語)
L2/07-319 WG2 (24 September 2007), Ad hoc report on Lanna (WG2 N3346) (英語)
L2/07-420 WG2 (19 December 2007), Tai Tham ad-hoc meeting 21-22 Jan 2008, Payap University, ChiangMai, Thailand (英語)
L2/08-010 SC2 (9 January 2008), Information technology - Universal Multiple-Octet Coded Character Set (UCS) - Amendment 5: Tai Tham, Tai Viet, Avestan, Egyptian Hieroglyphs, CJK Unified Ideographs Extension C, and other characters (FPDAM, SC2 N 3982) (additional files are HERE) (英語)
L2/08-037 Peter Constable (18 April 2008), Tai Tham Ad-hoc Meeting Report (WG2 N3379R2) (英語)
L2/08-073 Martin Hosken (29 January 2008), Tai Tham Subjoined Variants (WG2 N3384) (英語)
L2/08-261 SC2 Secty (18 July 2008), Information technology - Universal Multiple-Octet Coded Character Set (UCS) - Amendment 5: Tai Tham, Tai Viet, Avestan, Egyptian Hieroglyphs, CJK Unified Ideographs Extension C, and other characters (FDAM, SC2 N 4027). (Cover letter and other files are HERE) (英語)
  1. ^ 提案されたコードポイントと文字の名前は、最終決定と異なる場合がある。

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m "The Unicode Standard, Version 15.1 - U1A20.pdf" (PDF). The Unicode Standard (英語). 2024年10月29日閲覧
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x SEI / Michael Everson (2007年1月31日). “Revised proposal for encoding the Lanna script in the BMP (WG2 N3207) revised” (英語). Unicode. 2024年10月29日閲覧。
  3. ^ China N.B. (2007年9月19日). “Comments on Lanna encoding in FPDAM4 (WG2 N3313)” (英語). Unicode. 2024年10月29日閲覧。
  4. ^ a b WG2 (2007年9月24日). “Ad hoc report on Lanna (WG2 N3346)” (英語). Unicode. 2024年10月29日閲覧。
  5. ^ a b Peter Constable (2008年4月18日). “Tai Tham Ad-hoc Meeting Report (WG2 N3379R2)” (中国語). Unicode. 2024年10月29日閲覧。
  6. ^ a b Martin Hosken (2008年1月29日). “Tai Tham Subjoined Variants (WG2 N3384)” (英語). Unicode. 2024年10月29日閲覧。

関連項目

[編集]