ターン・バック・タイム (シェールの曲)
「If I Could Turn Back Time」 | ||||||||
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シェール の シングル | ||||||||
初出アルバム『ハート・オブ・ストーン』 | ||||||||
B面 | Some Guys | |||||||
リリース | ||||||||
規格 | ||||||||
録音 | 1989 | |||||||
ジャンル | ポップ・ロック | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | ゲフィン | |||||||
作詞・作曲 | ダイアン・ウォーレン | |||||||
プロデュース |
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シェール シングル 年表 | ||||||||
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「ターン・バック・タイム」("If I Could Turn Back Time")は、ダイアン・ウォーレンによるアメリカ合衆国の歌手・女優のシェールによる楽曲であり、彼女の19枚目のアルバム『ハート・オブ・ストーン』(1989年)に収録された。1989年7月1日にゲフィン・レコードよりアルバムのリードシングルとして発売された。ダイアン・ウォーレンが作曲し、ガイ・ロッチが共同でプロデューサーを務めた。シェールはデモテープを聞いた当初はこの曲を嫌っていたが、レコーディング後にはその意見を変えた。
「ターン・バック・タイム」の世界的な成功により、1980年代末にシェールは大きな復活を遂げた。オーストラリアとノルウェーのチャートでは1位、米国では3位、英国では6位を獲得した。『ビルボード』のアダルト・コンテンポラリー・ミュージック・チャートではシェール自身2度目となる1位を達成した[1]。また米国での売り上げは50万枚を突破し、アメリカレコード協会によりゴールド認定された[2]。2011年11月、『ビルボード』は米国でのデジタル販売が39万4000に達したと報じた[3]。 今では「ビリーヴ」と並び、彼女の代表曲となっている。
背景
[編集]楽曲はダイアン・ウォーレンによって書かれ、ガイ・ロッチが彼女と共同でプロデューサーを務めた[4]。デモテープを聞いた当初、シェールはこの曲を気に入らずに断っていた。ウォーレンは1991年に「私は跪いて懇願した。私は彼女にイエスと言ってもらうまで部屋を出ないと言い、そして最終的に、私に帰ってもらうために彼女は承諾した」と振り返った[5]。2014年にはさらにウォーレンは「彼女は本当に(それを)嫌っていたが、セッション中に私は彼女の脚をつかんで『あなたはそれをレコーディングしなくてはいけない!』と言った」と回想した。そして彼女によるとシェールの反応は「『ファック・ユー、ビッチ! あなた、私の脚を傷つけるつもり! わかったわ、それを試してみましょう』と言い。その後『あなたが正しかった』という表情を見せた」という[6]。
ミュージック・ビデオ
[編集]ミュージック・ビデオはマーティ・コールナーが監督し、戦艦ミズーリの甲板上で撮影された。ビデオはシェールとそのバンドが戦艦の乗組員にコンサートを開くという内容であった。ビデオはの撮影はミズーリ艦が旧ロングビーチ海軍造船所に停泊していた1989年7月1日にロサンゼルスで行われた。ビデオには当時12歳だったシェールの息子のイライジャ・ブルー・オールマンがバンドのギタリスト役(ジミ・ヘンドリックスのTシャツを着ている)で出演した。
フィッシュネット・ボディ・ストッキングを履いた上に尻と脇腹を大きく露出した水着にワンピースというシェールの衣装は物議を醸し、多くのテレビ局でビデオの放送が拒否された。MTVも当初は中止したが、後に午後9時以降に放送する措置を取った。ビデオの衣装とセクシュアルな内容は撮影を許可した段階ではアメリカ海軍には知られていなかった。ミズーリ艦の連絡係であるスティーヴ・ホンダはシェールがその衣装を着ると知るとコールナー監督にそれを辞めさせるように頼んだが彼は拒否した。ビデオへの批判を受け、アメリカ海軍はこの件以降には戦艦上でのミュージック・ビデオの撮影に一切許可を出していない[7]。
2003年、シェールは『Living Proof: Farewell Tour』のコンサートのDVDに「ターン・バック・タイム」のリミックス・ビデオを収録した。
パーソネル
[編集]- リードボーカル: シェール
- ドラム、パーカッション: マーク・T・ウィリアムス
- ベース: ジョン・ピアース
- キーボード: ガイ・ロッチ、アラン・パスクァ
- ギター: スティーヴ・ルカサー、Glenn Sciurba、ジーン・ブラック
- バッキングボーカル: デズモンド・チャイルド、マイケル・アンソニー、ロビン・ベック、ジェーン・マクレーン、ジミー・デマーズ
ライブ・パフォーマンス
[編集]シェールは以下のコンサート・ツアーでこの曲を歌った。本曲の世界的成功により、コンサート・ツアーでは必ずラストに歌われるスタンダード・ナンバーとなっている。:
- Heart of Stone Tour (1990)
- Love Hurts Tour (1992)
- Do You Believe? Tour (1999–2000)
- The Farewell Tour (2002–2005)
- Cher at the Colosseum (2008–2011)
- Dressed to Kill Tour (2014)
- Classic Cher (2017–2018)
フォーマットとトラックリスト
[編集]2000年にシェールは「Do You Believe?」ツアー中に収録したボーカルを含む3つの新しいリミックスをイギリスで発売した。オールマイティのリミックスは「Living Proof: Farewell Tour」のオープニング・トラックとして使われ、また「悲しき恋占い」のイントロと「ディファレント・カインド・オブ・ラヴ・ソング」の要素がある[8]。
If I Could Turn Back Time US Promo CD Single[9]
- If I Could Turn Back Time (Remix)
- If I Could Turn Back Time (Original Mix)
- If I Could Turn Back Time (Rock Mix)
- If I Could Turn Back Time (AC Mix)
If I Could Turn Back Time European CD Single[9]
- If I Could Turn Back Time (Rock Guitar Version)
- If I Could Turn Back Time
- I Found Someone
If I Could Turn Back Time Remix[9]
- Believe (Almighty Definitive Mix)
- If I Could Turn Back Time (Almighty Definitive Mix)
- If I Could Turn Back Time (TNT Vocal Mix)
- If I Could Turn Back Time (TNT Dub)
- One By One (Junior Vasquez Vocal Remix)
オフィシャル版とリミックス
[編集]- Original Mix (3:59)
- AC Mix (3:59)
- Remix (3:59)
- Rock Mix [aka Rock Guitar Version] (4:06)[10]
- Almighty Definitive Remix (7:45)[11]
- Almighty Radio Edit (4:29)[12]
- TNT Vocal Mix (6:46)[8]
- TNT Dub (6:47)
チャートと認定
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週間チャート[編集]
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年間チャート[編集]
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認定と売上
[編集]国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
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オーストラリア (ARIA)[33] | 2× Platinum | 140,000^ |
アメリカ合衆国 (RIAA)[40] | Gold | 500,000^ |
Digital | ||
アメリカ合衆国 (RIAA)[41] | 394,000[42] | |
^ 認定のみに基づく出荷枚数 |
参考文献
[編集]- ^ Whitburn, Joel (2002). Top Adult Contemporary: 1961-2001. Record Research. p. 54
- ^ "American single certifications – If I Could Turn Back Time". Recording Industry Association of America.
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引数が必須です。 (説明) - ^ “Ask Billboard: Cher Information, Yes?”. Billboard (2011年11月5日). 2012年3月11日閲覧。
- ^ Heart of Stone (Media notes). Cher. Geffen Records. 1989.
- ^ Sanz, Cynthia (1991年7月22日). “They're Playing Her Song”. People. 2014年9月26日閲覧。
- ^ Ginsberg, Merle (2014年7月23日). “Diane Warren Reveals Cher's Reaction to 'If I Could Turn Back Time': 'F--- You, Bitch!'”. Billboard. 2014年9月26日閲覧。
- ^ Marks, Craig; Tannenbaum, Rob (2011). I want my MTV the uncensored story of the music video revolution. New York: Dutton. ISBN 978-1-101-52641-5
- ^ a b “Cher - If I Could Turn Back Time / Believe / One By One”. Discogs. 2018年6月19日閲覧。
- ^ a b c “If I Could Turn Back Time Single”. 2018年6月19日閲覧。
- ^ “Cher - If I Could Turn Back Time”. Discogs. 2018年6月19日閲覧。
- ^ “Cher - If I Could Turn Back Time (Almighty Mix)”. Discogs. 2018年6月19日閲覧。
- ^ “Various - Almighty Remixes”. Discogs. 2018年6月19日閲覧。
- ^ "Australian-charts.com – Cher – If I Could Turn Back Time". ARIA Top 50 Singles. November 2, 2015閲覧。
- ^ "Austriancharts.at – Cher – If I Could Turn Back Time" (in German). Ö3 Austria Top 40. November 2, 2015閲覧。
- ^ "Ultratop.be – Cher – If I Could Turn Back Time" (in Dutch). Ultratop 50. November 2, 2015閲覧。
- ^ "Top RPM Singles: Issue 6564." RPM. Library and Archives Canada. November 2, 2015閲覧。
- ^ "Top RPM Adult Contemporary: Issue 6561." RPM. Library and Archives Canada. November 2, 2015閲覧。
- ^ “Hits of the World”. Billboard. November 2, 2015閲覧。
- ^ “Hits of the World”. Billboard. November 2, 2015閲覧。
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- ^ a b “I singoli più venduti del 1989”. Hit Parade Italia. November 2, 2015閲覧。
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- ^ "Charts.org.nz – Cher – If I Could Turn Back Time". Top 40 Singles. November 2, 2015閲覧。
- ^ Fernando Salaverri (September 2005). Sólo éxitos: año a año, 1959–2002 (1st ed.). Spain: Fundación Autor-SGAE. ISBN 84-8048-639-2
- ^ "Swedishcharts.com – Cher – If I Could Turn Back Time". Singles Top 100. November 2, 2015閲覧。
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- ^ "Cher Chart History (Hot 100)". Billboard. November 2, 2015閲覧。
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- ^ Cash Box Top 100 Singles, December 30, 1989
- ^ "Listy bestsellerów, wyróżnienia :: Związek Producentów Audio-Video". Polish Airplay Top 100. October 24, 2016閲覧。
- ^ a b “ARIA End Of Year Singles 1989”. Australian Recording Industry Association (1990年). 26 January 2018閲覧。
- ^ “Jaaroverzichten 1989” (Dutch). Ultratop. November 2, 2015閲覧。
- ^ “Top 100 Singles of '89”. RPM. November 2, 2015閲覧。
- ^ “Single Top 100 Van 1989” (Dutch). Stichting Nederlandse Top 40. June 22, 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。November 2, 2015閲覧。
- ^ “Jaaroverzichten - Single 1989” (Dutch). Hung Medien. November 2, 2015閲覧。
- ^ “End of Year Chart - Top 50 Singles of 1989”. OCC. November 2, 2015閲覧。
- ^ a b “The Year in Music: 1999”. Billboard. November 2, 2015閲覧。
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引数が必須です。 (説明) - ^ "American single certifications – Cher – Believe". Recording Industry Association of America.
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引数が必須です。 (説明) - ^ “Ask Billboard: Cher Information, Yes?”. Billboard (2011年11月5日). 2012年3月11日閲覧。