チェスター・アンド・レスター
『チェスター・アンド・レスター』 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
チェット・アトキンス&レス・ポール の スタジオ・アルバム | |||||||||||||
リリース | |||||||||||||
録音 | テネシー州ナッシュビル RCA's Nashville Sound Studios[1] | ||||||||||||
ジャンル | カントリー・ミュージック、インストゥルメンタル | ||||||||||||
時間 | |||||||||||||
レーベル | RCAレコード | ||||||||||||
プロデュース | チェット・アトキンス | ||||||||||||
専門評論家によるレビュー | |||||||||||||
チャート最高順位 | |||||||||||||
| |||||||||||||
チェット・アトキンス&レス・ポール アルバム 年表 | |||||||||||||
|
『チェスター・アンド・レスター[注釈 1]』(Chester & Lester)は、アメリカ合衆国のギタリスト、チェット・アトキンスとレス・ポールが連名で1976年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]アトキンスはレス・ポールから多大な影響を受けており、兄のジム・アトキンス(ポールと共に活動していたこともあるカントリー・ミュージシャン)からポールの奏法を教わっただけでなく、ジムを介してポールの使っていたギブソン製のギターを譲り受けたこともある[3]。ポールはオーバー・ダビングを多用することで知られていたが、本作では「キャラヴァン」と「恋人よ我に帰れ」の2曲でオーバー・ダビングを行うにとどまった[3][4]。
なお、アトキンスとポールのコンビは、1978年にも本作に続くコラボレーション・アルバム『ギター・モンスター』を発表している[5]。
反響・評価
[編集]アメリカの総合アルバム・チャートBillboard 200では、合計5週チャート・インし、1976年6月12日付のチャートで最高172位を記録した[2]。また、『ビルボード』のカントリー・アルバム・チャートでは11位に達した[6]。
第19回グラミー賞では、最優秀カントリー・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞を受賞した[7]。リチャード・S・ギネルはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「バックアップ・バンドのサウンドはナッシュビル・カントリー風だが、ポールのレパートリーを中心とした選曲は、ジャズやポップスのスタンダード・ナンバーである。両名ともジャズの自然発生的な雰囲気に則って、即興演奏、対決、対話を繰り広げている」と評している[4]。
リイシュー
[編集]2007年のアメリカ盤再発CD (82876 76379 2)には、未発表音源4曲がボーナス・トラックとして追加された[8]。また、2008年に発売された日本盤CD (BVCM-35541)は、アルバム『ギター・モンスター』との2 in 1となっている[9]。
収録曲
[編集]- 久し振りだね "It's Been a Long Time" (Sammy Cahn, Jule Styne) – 3:33
- メドレー: ムーングロウ〜ピクニック "Medley: Moonglow/Picnic (theme from Picnic)" (Will Hudson, Irving Mills, Eddie DeLange / George Duning) – 4:44
- キャラヴァン "Caravan" (Duke Ellington, I. Mills, Juan Tizol) – 3:22
- イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー "It Had to Be You" (Isham Jones, Gus Kahn) – 3:34
- アウト・オブ・ノーホエア "Out of Nowhere" (Johnny Green, Edward Heyman) – 3:14
- アヴァロン "Avalon" (Buddy DeSylva, Al Jolson, Vincent Rose) – 6:32
- ブルースの誕生 "Birth of the Blues" (Lew Brown, Buddy G. DeSylva, Ray Henderson) – 3:06
- サムデイ・スウィートハート "Someday Sweetheart" (John Spikes, Reb Spikes) – 3:21
- ディード・アイ・ドゥ "'Deed I Do" (Walter Hirsch, Fred Rose) – 2:31
- 恋人よ我に帰れ "Lover Come Back to Me" (Oscar Hammerstein, Sigmund Romberg) – 2:41
2007年再発CDボーナス・トラック
[編集]- "The World Is Waiting for the Sunrise" (Ernest Seitz, Eugene Lockhart)
- "You Brought a New Kind of Love to Me" (Irving Kahal, Pierre Norman, Sammy Fain)
- "Caravan (Alternate Version)" (D. Ellington, I. Mills, J. Tizol)
- "Medley: Moonglow/Picnic (theme from Picnic) (Rehearsal Version)" (W. Hudson, I. Mills, E. DeLange / G. Duning) – 4:44
参加ミュージシャン
[編集]- チェット・アトキンス - ギター
- レス・ポール - ギター
- ランディ・グッドラム - ピアノ
- ポール・ヤンデル - リズムギター
- レイ・エデントン - リズムギター
- ボビー・トンプソン - リズムギター
- ヘンリー・ストレゼレッキ - ベース
- ボブ・ムーア - ベース
- ラリー・ロンディン - ドラムス
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 2008年再発CD (BVCM-35541)の帯に準拠。日本初回盤LP (RVP-6054)および1995年再発CD (BVCP-7394)の邦題は『チェット・アトキンス&レス・ポール』だった。
出典
[編集]- ^ CD英文ブックレット内クレジット
- ^ a b “Chet Atkins Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2022年9月11日閲覧。
- ^ a b オリジナルLP英文ライナーノーツ(ナット・ヘントフ)
- ^ a b Ginell, Richard S. “Chet Atkins, Les Paul - Chester & Lester Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2022年9月11日閲覧。
- ^ Ginell, Richard S. “Chet Atkins, Les Paul - Guitar Monsters Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2022年9月11日閲覧。
- ^ “Chester & Lester - Chet Atkins, Les Paul - Awards”. AllMusic. 2014年5月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月11日閲覧。
- ^ “Chet Atkins - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2022年9月11日閲覧。
- ^ Chet Atkins & Les Paul - Chester & Lester (2007, CD) - Discogs
- ^ “チェット・アトキンス&レス・ポール/チェスター・アンド・レスター&ギター・モンスター”. CDJournal. 音楽出版社. 2022年9月11日閲覧。
外部リンク
[編集]- チェスター・アンド・レスター - Discogs (発売一覧)