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チモールブルー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チモールブルー
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識別情報
CAS登録番号 76-61-9
特性
化学式 C27H30O5S
モル質量 466.59 g mol−1
外観 赤褐色〜暗緑色の結晶性粉末
融点

221-224 °C, 270 K, -150 °F (
decomposes[1])

への溶解度 不溶
λmax 594 nm (1st)
376 nm (2nd)[1]
危険性
EU分類 有害 Xn環境への危険性 N
主な危険性 Harmful
NFPA 704
1
1
 
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

チモールブルー (Thymol Blue) は色素の一種。pH指示薬として、滴定pH試験紙等に用いられる。 pH指示薬としての特性は二段階変色を呈し、pH1.2以下で赤色、2.8から8.0では黄色だが、9.6以上では青色に変化する。

水にはあまり溶けず、エタノール塩基性を示す液に可溶である。指示薬として用いる際には、通常、エタノールに溶解される。万能指示薬を構成する成分の一つである。

pHによるチモールブルーの構造変化
酸-塩基状態が異なるチモールブルー溶液の色
左:酸性、中央:中性、右:塩基性

チモールブルー溶液の色の変化と分子構造との関係ははっきりと解明されていなかったが、2019年、可視吸収分光法[注釈 1]および量子化学計算[注釈 2]を用いて、それぞれの色の場合の分子構造の解明に成功した。

チモールブルー
pHによる色の変化
1.2以下 2.8~8.0 9.6以上

脚注

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注釈

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  1. ^ 物質に可視光線を当て、透過した光から物質の吸光度を調べ、溶液中の物質の濃度を分析する分析法。
  2. ^ 量子力学に基づき、化学の問題を計算によって解決する方法。

出典

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  1. ^ a b Thymol Blue

参考文献

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  • Merck. "Thymol Blue." The Merck Index. 14th ed. 2006. Accessed via web on 2007-02-25.

外部リンク

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