チャント星人
チャント星人(チャントせいじん)は、1996年8月から放送されたアコムの自動契約機「むじんくん」のCMキャラクター。1998年7月より、チャント星人からハッキリ星人(ハッキリせいじん)に変更された。本項では、ハッキリ星人についても述べる。
概要
[編集]CMの内容は、チャント星人またはハッキリ星人が、普段は宇宙(地球外)に住んでいながら、金に困ると毎回地球のアコムに寄って金を借りにくる、といったもの。「じゃ地球寄ってく?」「いいねぇ〜」「ラララむじんくん、ラララむじんくん、ララララ」というフレーズが流行した。
関口現は「本格的なSF映画のようなものをやりたかったが、結果的にはB級SF映画のようなものになってしまった」ということを語っている[1]。
なお、『広告批評』に掲載されたチャント星人の3人へのインタビュー記事によると、「1回に借りるのはだいたい1万円。給料日にはちゃんと返してますよ」とのこと[2]。
「ラララむじんくん」のフレーズで知られるCMソングの作詞は多田琢、関口現、すずきさいこ、作曲は新田一郎、羽田一郎、関口現による[3]。
チャント星人の一人をセイン・カミュが演じていた。カミュは以前、本CMと同じく多田琢と関口現が手掛けたブルボン「ルナール」のCMに出演しており、その縁で起用された[1]。
CMは大きな評判を呼び、『宇宙 限定モデル篇』で全日本シーエム放送連盟(ACC)主催のCMフェスティバルにてACC賞を受賞した。
ただ、後に消費者金融業界が全般的に自動契約機に関するCMの放映を自粛するようになったことから、CM演者が歌っていた「ラララむじんくん、ラララむじんくん」のフレーズが「ラララララララ、ラララララララ」に変更されたバージョンが放映されるようになった[4]。
チャント星人
[編集]半魚人から進化した人類[5][6]。頭のアンテナからテレパシーが送れるが、現代ではほとんど退化しているとされる[5][6]。
チャント星
[編集]太陽系内の、太陽を挟んで地球とちょうど反対側にある惑星[5]。惑星の直径は6500km[5][7]、自転周期は47時間56分59秒[8]、公転周期は地球の約2分の1[6]。惑星の総人口は10億人で、うち男が6億人を占める[5](地球の西暦1997年現在)。あぶれた男たちは土星人・金星人・地球人と「合コン」をしている[5]。話題の人・物はせんだみつおとランニングマシーン[5](地球の西暦1997年現在)。
人物
[編集]- メインキャラクター
性格…人一倍あわてんぼうなうえ、肝心な時にドジばかりする。チャント星で47歳は青春真っ盛りで、本人も頑張っているが、優柔不断で気弱なため、女性に振られてしまう。不思議と憎めない。
性格…いつも弟分のアヒャをからかってみたり、いつの間にか他人におごらせるのが得意。本当は気のいい青年。バツイチではあるが、チャント星では男の勲章とされている。ふとした表情に哀愁が漂う、ノリの良いムードメーカー。
- ムチャ【フルネーム:ムチャ・バイリンガ・ペラペラーナ】
- 男性、52歳[12](地球年齢換算で約25歳[10])。宇宙の保険会社勤務[5][10]。コリャとは幼稚園からの幼馴染み。
- チャント星立ホモヨロースペースカレッジ卒業。
性格…コンパや同窓会ではいつも幹事役を務める仕切り屋で、ルックスもなかなか。しかし、女性からは「一緒にいると楽しいが彼氏という感じがしない」と言われ続けているのが悩みの種。機転の利く一番のしっかり者。
CD
[編集]SPACE ALL STARS(スペース・オール・スターズ)として、CDも発売された[16]。
- デビューシングル「ドッキンNightにラララDance」(1997年10月22日発売)
- 作詞:すずきさいこ・多田琢・関口現、作曲:新田一郎・羽田一郎・関口現、編曲:新田一郎
- CMソングを約5分間弱のフルバージョンへ発展させた楽曲。
- セカンドシングル 「ゴキゲンDŌDAI」(1998年1月21日発売)
- 作詞・作曲:永島浩之、編曲:新田一郎・Foolyous
- アルバム「STARSHIP」(1997年11月6日発売)
収録曲この節の加筆が望まれています。
Overture(インストゥルメンタル)
ゴキゲンDODAI
作詞・作曲:永島浩之/編曲:新田一郎、Foolyous
ドッキンNightにラララDance
星を越えたロマンス
作詞:永島浩之/作曲・編曲:TARACO
永すぎる夜
作詞:すずきさいこ・セインカミュ/作曲:羽田一郎/編曲:新田一郎・羽田一郎
ハッキリ星人
[編集]頭頂に一本の角を、その先にプロペラ状の羽を持つ。羽は脳や身体を冷却するラジエーターの役割及び感情の起伏を表すコミュニケーション手段になる[17]。
ハッキリ星
[編集]ATM24星雲、ボーボー星系に属する惑星[18]。いくつかのプロペラが連結したように見える環を持ち、表面は黄金色[19]。公転周期は367.353日[18]。赤道直径は1万2000kmで、平均密度は地球よりやや低い[19]。
人物
[編集]- メインキャラクター
- その他
その他CMに登場した人物
[編集]チャント星人編
[編集]- キーラ
- 火星人女性のシステムエンジニア[23]。
- ドリス、ベッツィ、メグ
- チャント星で有名な土星人女性モデル。「合コン」と聞いたアヒャら3人の妄想の中に登場した[24]。
- アグネス[25]、リンダ[26]
- 土星人女性のバックパッカー。長期滞在中のチャント星で、チャント星人との合コンに参加する。タカラの「ラララむじんくんキーホルダー」で、メインキャラクターのチャント星人3人・マスターと共に商品化された。
- ブッスリ・イタミコラエーロ
- 冥王星人[27]の有名鍼師[28]。
ハッキリ星人編
[編集]その他
[編集]チャント星人、ハッキリ星人、地球人、土星人等は同一系列に属する種族であり、互いに異星人間交配が可能とされている[17]。
脚注
[編集]- ^ a b 「今月のクリエイター⑦ 関口 現 電通テック・CMディレクター」『広告批評』1998年1月号、26-31頁。NDLJP:1852931/15
- ^ 「'97 CMの顔・番外編 むじんくんの宇宙人アヒャ、コリャ、ムチャ」『広告批評』1997年12月号、63頁。NDLJP:1852930/33
- ^ 歴代CMソングをメドレーで100曲収録!コンピ『ベストCM100』発売、CDジャーナル、2006年11月21日(更新:2008年3月31日)。
- ^ 別冊宝島430号『よいこの広告 テレビCMが10倍面白くなる本!』宝島社、1999年、105頁。ISBN 4-7966-9430-7。
- ^ a b c d e f g h i j k 「カーツさとうのこだわりCMの謎 『むじんくん』って何星人なのか!?」『女性セブン』1997年5月8日・15日号、98頁。
- ^ a b c Mujinkun CHANTO星情報
- ^ Mujinkun CHANTO星情報によると月とほぼ同じ大きさで半径1738km。
- ^ Mujinkun CHANTO星情報
- ^ アヒャのプロフィール
- ^ a b c d e f SPACE ALL STARSのシングル「ドッキンNightにラララDANCE」のジャケット内側及びアルバム「STARSHIP」のライナーノーツに記載されていた3人のプロフィールより。
- ^ コリャのプロフィール
- ^ ムチャのプロフィール
- ^ オヒョのプロフィール
- ^ モニョのプロフィール
- ^ マスターのプロフィール
- ^ 「異常人気 アコムCFキャラクターの“宇宙人”がCDデビュー」『月刊消費者信用』1997年12月号、4-5頁。NDLJP:2857681/3。
- ^ a b ●ハッキリ星人の特徴
- ^ a b むじんくん Aboust the Hakkiri Star
- ^ a b むじんくん Syn-Koo Net ハッキリ星
- ^ a b c 当時タカラから発売されていた、ハッキリ星人の着せ替え人形(「ラララむじんくん」)のパッケージに記載されていた3人のプロフィールより。
- ^ 「クラブ・カッキリ」のマスター、ジョーイ
- ^ 「クラブ・カッキリ」常連のお客達
- ^ キーラのプロフィール
- ^ 土星ギャルズのプロフィール
- ^ アグネスのプロフィール
- ^ リンダのプロフィール
- ^ Mujinkun:Pluto
- ^ 鍼師 ブッスリ・イタミコラエーロ治療院
- ^ 土星人新ギャルズ
- ^ ●マリリン…出身土星、地球換算推定年齢24歳
- ^ ●タマラ…土星出身、地球換算推定年齢25歳
関連項目
[編集]- セイン・カミュ - チャント星人を演じていた。また、SPACE ALL STARSのアルバム『STARSHIP』収録曲の「永すぎる夜」「Just Countdown」の作詞も担当している。
- せんだみつお#せんだみつおゲーム - CM中、チャント星人が土星人との合コンでやっていた。
- ジョホールバルの歓喜 - CMでパロディにしている。
外部リンク
[編集]- むじんくんCMコーナー(インターネットアーカイブのキャッシュ)
- Syn-koo.net(インターネットアーカイブのキャッシュ)
- チャント星ギャラクシー(インターネットアーカイブのキャッシュ)
- ハッキリ星(インターネットアーカイブのキャッシュ)