テトラメチルブタン
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テトラメチルブタン Tetramethylbutane | |
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別称 ヘキサメチルエタン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 594-82-1 |
PubChem | 11675 |
ChemSpider | 11185 |
EC番号 | 209-855-6 |
国連/北米番号 | 1325 |
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特性 | |
化学式 | C8H18 |
モル質量 | 114.23 g mol−1 |
示性式 | (H3C-)3C-C(-CH3)3 |
外観 | 白色の結晶ないし粉末 |
嗅覚閾値 | 48ppm[2] |
融点 |
98~102℃ |
沸点 |
106~107℃ |
kH | 2.9 nmol Pa−1 kg−1 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
−270.3 – −267.9 kJ mol−1 |
標準燃焼熱 ΔcH |
−5.4526 – −5.4504 MJ mol−1 |
標準モルエントロピー S |
273.76 J K−1 mol−1 |
標準定圧モル比熱, Cp |
232.2 J K−1 mol−1 (at 2.8 °C) |
危険性 | |
EU分類 | F Xn N |
EU Index | 601-009-00-8 |
Rフレーズ | R11, R38, R65, R67, R50/53 |
Sフレーズ | (S2), S16, S29, S33 |
引火点 | 4℃ |
爆発限界 | 1–?% |
関連する物質 | |
関連するアルカン | |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
テトラメチルブタン(英: Tetramethylbutane)は、炭化水素の一種、アルカンの一種で、ヘキサメチルエタンの別名でも知られる。オクタンの異性体のうち最も多くの分岐を持ち、唯一ブタン骨格を持つ。対称的な構造のため高い融点を持ち、液相をとる温度範囲は狭い。IUPAC命名法では2,2,3,3-テトラメチルブタンと表記されるが、他の構造が存在し得ないため、通常は結合位置を示す数字表記は省略される。
製造
[編集]グリニャール試薬のtert-ブチルマグネシウムブロミドと臭化エチルとの反応、またはマンガン(II)イオンの存在下で臭化エチルマグネシウムとtert-ブチルブロミドとの反応で得られる[3]。これは、反応中に生じた有機マンガン化合物の分解により、tert-ブチル基が二量化するためと考えられている。
安全性
[編集]常温では固体であり、日本の消防法では危険物第2類(可燃性固体)に分類される[2]。
出典
[編集]- ^ “Hexamethylethane - Compound Summary”. PubChem Compound. USA: National Center for Biotechnology Information (26 March 2005). 11 March 2012閲覧。
- ^ a b 2,2,3,3-テトラメチルブタン(東京化成工業)
- ^ M. S. KHARASCH, J. W. HANCOCK, W. NUDENBERG, P. O. TAWNEY (1956). “Factors Influencing the Course and Mechanism of Grignard Reactions. XXII. The Reaction of Grignard Reagents with Alkyl Halides and Ketones in the Presence of Manganous Salts”. Journal of Organic Chemistry 21 (3): 322–327. doi:10.1021/jo01109a016.