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ディーエルのハミルトン男爵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ディーエルのハミルトン男爵
Baron Hamilton of Dalzell
創設時期1886年8月14日
創設者ヴィクトリア
貴族連合王国貴族
初代初代男爵ジョン・ハミルトン英語版
現所有者5代男爵ギャヴィン・ゴールバーン・ハミルトン
相続人フランシス・ハミルトン閣下
付随称号なし
モットー誰が抗うというのか
(Quis Occursabit)

ディーエルのハミルトン男爵(ディーエルのハミルトンだんしゃく、: Baron Hamilton of Dalzell)は、イギリスの貴族男爵連合王国貴族爵位。自由党の政治家ジョン・ハミルトン英語版1886年に叙位されたことに始まる。領地指定部分の『Dalzell』は、「ディーエル(Dee-el、[dɛl])」と発音する[1]

歴史

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男爵家の旧邸宅ディーエル・ハウス英語版。現在は男爵家の手を離れている。

ハミルトン家はハミルトン氏族英語版のなかでも、1468年以来ノース・ラナークシャーオービストン村英語版に地所を擁してきた一族であった[注釈 1][2]

その末裔のジョン・ハミルトン英語版(1829-1900)侍従たる議員英語版を務めた自由党の政治家であった。彼は1886年8月14日連合王国貴族として「ラナーク州ディーエルにおけるディーエルのハミルトン男爵(Baron Hamilton of Dalzell, of Dalzell in the County of Lanark)」に叙されて、男爵家を興した[2][3][1]

その子の2代男爵ギャヴィン(1872-1952)は陸軍軍人として活動したのち政界に転じて、父と同じく侍従たる議員英語版を務めている[4]。彼は競馬に強い関心を寄せて英国競馬界にトート・システムを導入した人物でもあり、英国王室主催のロイヤルアスコット開催を取り仕切るアスコットにおける国王陛下名代に任じられている[4]。彼には子がなかったため、爵位は甥のジョン(3代男爵、1911-1990)が継承し、この系統で現在に至っている[3]

3代男爵の孫にあたる5代男爵ギャヴィン(1968-)が男爵家の現当主である。

なお、男爵家のヤンガーソンであるアーチー・ハミルトン英語版[注釈 2](1941-)保守党の政治家として活動し[5]、自身も2005年に「デヴォン州アンスティーにおけるエプソムのハミルトン男爵(Baron Hamilton of Epsom, of West Anstey in the County of Devon)」の一代貴族爵位を授けられている[6]

一族のかつての邸宅ディーエル・ハウス英語版は首相ウィリアム・グラッドストンが滞在し、当時のプリンス・オブ・ウェールズ(のちの英国王エドワード7世)が訪れた歴史を持つカントリー・ハウスであった[7]

男爵家の紋章に刻まれるモットーは『誰が抗うというのか?(Quis Occursabit)[3][1]

ディーエルのハミルトン男爵(1886年)

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爵位の法定推定相続人は、現当主の息子であるフランシス・ハミルトン閣下(2009-)

脚注

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注釈

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  1. ^ ただし、オービストンの所領は初代男爵の祖父の代に売り払われた[2]
  2. ^ 3代男爵の次男にあたる[3]

出典

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  1. ^ a b c Arthur G.M. Hesilrige (1921). 『Debrett's peerage, and titles of courtesy, in which is included full information respecting the collateral branches of Peers, Privy Councillors, Lords of Session, etc』. Wellesley College Library. London, Dean. p. 438. https://archive.org/details/debrettspeeraget00unse/page/438/mode/2up 
  2. ^ a b c Cokayne, G. E., ed (1892). Complete Peerage of England, Scotland, Ireland, Great Britain and the United Kingdom, extant, extinct, or dormant (G to K). 4 (1st ed.). London: George Bell & Sons. p. 151. https://archive.org/details/completepeerage02cokagoog/page/n163/mode/2up 
  3. ^ a b c d Heraldic Media Limited. “Hamilton of Dalzell, Baron (UK, 1886)” (英語). www.cracroftspeerage.co.uk. Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2021年8月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。20201-8-15閲覧。
  4. ^ a b Randall, John. "Hamilton, Gavin George, second Baron Hamilton of Dalzell". Oxford Dictionary of National Biography (英語) (online ed.). Oxford University Press. doi:10.1093/ref:odnb/62666 (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。)
  5. ^ Parliamentary career for Lord Hamilton of Epsom - MPs and Lords - UK Parliament” (英語). members.parliament.uk. 2021年8月15日閲覧。
  6. ^ "No. 57681". The London Gazette (英語). 22 June 2005. p. 8113.
  7. ^ Historic Environment Scotland. "DALZELL HOUSE (GDL00132)". 2019年3月13日閲覧

関連項目

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