トランスフルトリン
トランスフルトリン | |
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(1R,3S)-3-(2,2-ジクロロビニル)-2,2-ジメチル-1-シクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6-テトラフルオロフェニル)メチルエステル | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 118712-89-3 |
PubChem | 656612 |
KEGG | C13410 |
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特性 | |
化学式 | C15H12Cl2F4O2 |
モル質量 | 371.15 g/mol |
外観 | 無色の結晶 |
密度 | 1.507 g/cm3 (23 °C) |
融点 |
32 °C, 305 K, 90 °F |
沸点 |
135 °C/0.1 mmHg |
水への溶解度 | 5.7–10.5 g/L |
ヘキサン、イソプロパノール、トルエン、ジクロロメタンへの溶解度 | 易溶 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
トランスフルトリン(Transfluthrin)は、バイエルが開発した即効性のピレスロイド系殺虫剤である。化学式はC15H12Cl2F4O2。
ベルメトリン酸の 2,3,5,6-テ トラフルオロベンジルエステルで、分子中に2個の不斉炭素があるため4種類の異性体が存在するが、殺虫剤はその中の lR― トランス体からなる。
使用
[編集]トランスフルトリンは室内環境におけるハエ、カ、ゴキブリに対して用いられる。揮発性を持つ物質であり、接触および吸入剤として作用する。
性質
[編集]ヒト、イヌなど、哺乳類が過剰に吸入などをすると、神経系に影響があり、不安、震顫、痙攣、皮膚アレルギー、くしゃみなどの刺激をし、中毒症状を引き起こす可能性がある。
融点は約33°Cで,室温では固体と液体の両方の形で存在する。他の合成ピレスロイドと同様に 有機溶媒に溶けやすく,水にはほとんど溶けない。[1]
常温常圧下では拡散性が高く、空気中で速やかに酸化され毒性を失うため、上記の中毒症状を引き起こすことは極めて稀であるが、ワンプッシュ式殺虫剤の場合、子供のいたずらや誤噴射で目や口に入ったケースでは、付着部位のヒリヒリ感や熱感などの健康被害報告がある。
公益財団法人日本中毒センターは、平成20年GHS分類結果として、ラットの半数致死用量を経口・経皮で5000mg/kg、吸入で513mg/㎥と発表している[2]。
抗ヒスタミン薬による対症療法は、アレルギーを制御するのに役立つ可能性がある。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ https://server45.joeswebhosting.net/~js4308/insecticide/proc/2003_74.pdf [リンク切れ] (2020/08/14 閲覧)
- ^ “ワンプッシュ式殺虫剤(バリア用エアゾール)”. 公益財団法人 日本中毒センター. 2019年5月23日閲覧。[リンク切れ]