ドロマエオサウルス亜科
ドロマエオサウルス亜科 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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地質時代 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
前期 - 後期白亜紀 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Dromaeosaurinae Matthew & Brown, 1922 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
属 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ドロマエオサウルス亜科(Dromaeosaurinae)は、ドロマエオサウルス科に属する獣脚類の亜科。最初期のドロマエオサウルス亜科恐竜は前期白亜紀の北アメリカ大陸に生息したユタラプトルであるが、未定種の単離した歯がアフリカ大陸の後期ジュラ紀の地層から産出している。これが正式にドロマエオサウルス亜科のものであれば、他の多くのドロマエオサウルス科が白亜紀に限られるのに対してジュラ紀まで生息年代を遡ることになる。
大半のドロマエオサウルス科恐竜は小型の動物食性動物であったが、ドロマエオサウルス亜科はアキロバトルやダコタラプトルおよびユタラプトルといったより大型の属に代表される。ダコタラプトルからは羽毛の存在を示唆するコブが確認されており、他の属種にも存在した可能性が高い。
古生物学
[編集]大部分のドロマエオサウルス亜科恐竜は白亜紀(ベリアシアン期からマーストリヒチアン期)のアジアと北アメリカに生息し、デンマークにも生息した可能性がある[1]。またエチオピアから産出している単離した歯もドロマエオサウルス亜科のものである可能性があり、この化石が後期ジュラ紀のチトニアン期のものであることから、その生息年代はさらに遡りうる[2]。
特徴
[編集]後期白亜紀の北アメリカとアジアのドロマエオサウルス亜科は小型の恐竜で、ドロマエオサウルスのように全長2メートル程度であった[3]。しかしドロマエオサウルス亜科にはドロマエオサウルス科で最大の属もおり、全長5.5メートルのダコタラプトル[4]、全長6メートルのアキロバトル[5][3]、全長7メートルのユタラプトル[6]がいる。
真ドロマエオサウルス類のうちドロマエオサウルス亜科は、他の亜科が一般に細い吻部を持つのに対し、頭骨がより頑強で箱型をしている。またドロマエオサウルス亜科は一般に他の亜科よりも体格が重厚で、スピードよりも力を発揮するのに向いている。歯の鋸歯状構造は前縁と後縁で大きさが均等であり、これは前縁の鋸歯の方が小さいないし存在しないヴェロキラプトル亜科とは異なる特徴である[1][3]。
Turner et al. 2012 によると、ドロマエオサウルス亜科は以下の特徴に基づいて定義できる[1]。
分類
[編集]ドロマエオサウルス亜科は1922年にウィリアム・ディラー・マシューとバーナム・ブラウンがデイノドン科(現在のティラノサウルス科)の一部として提唱した[7]。ヴェロキラプトル、ミクロラプトル、スズメ属、ウネンラギアよりもドロマエオサウルスに近縁なドロマエオサウルス科を含む単系統群と定義されている[1]。
ある属種が別の系統群に位置付けられたり除外されたりとドロマエオサウルス亜科の系統解析の結果は大きく異なるため、明確なコンセンサスは得られていない。Senter et al. 2012 での系統解析ではユルゴヴキアがアキロバトルやドロマエオサウルスおよびユタラプトルに近縁な派生的ドロマエオサウルス亜科とされた[8]。以下はダコタラプトルが2015年に記載された際の系統解析に基づくクラドグラム[4]。
真ドロマエオサウルス類 |
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しかし、2019年にカリーとエヴァンスが行った系統解析では、アキロバトルやユタラプトルなど代表的なドロマエオサウルス亜科恐竜はヴェロキラプトル亜科に位置付けられた[9]。
真ドロマエオサウルス類 |
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出典
[編集]- ^ a b c d Turner, A.H.; Makovicky, P.J.; Norell, M.A. (2012). “A Review of Dromaeosaurid Systematics and Paravian Phylogeny”. Bulletin of the American Museum of Natural History 2012 (371): 1–206. doi:10.1206/748.1. hdl:2246/6352.
- ^ Goodwin, M. B.; Clemens, W. A.; Hutchison, J. H.; Wood, C. B.; Zavada, M. S.; Kemp, A.; Duffin, C. J.; Schaff, C. R. (1999). “Mesozoic continental vertebrates with associated palynostratigraphic dates from the northwestern Ethiopian plateau”. Journal of Vertebrate Paleontology 19 (4): 728–741.
- ^ a b c Holtz, T.R.; Rey, L.V. (2007). Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages. Random House. ISBN 9780375824197 Genus List for Holtz 2012 Weight Information
- ^ a b DePalma, R. A.; Burnham, D. A.; Martin, L. D.; Larson, P. L.; Bakker, R. T. (2015). “The First Giant Raptor (Theropoda: Dromaeosauridae) from the Hell Creek Formation”. Paleontological Contributions (14). doi:10.17161/paleo.1808.18764 .
- ^ Perle, A.; Norell, M.A.; Clark, J. (1999). “A new maniraptoran Theropod−Achillobator giganticus (Dromaeosauridae)−from the Upper Cretaceous of Burkhant, Mongolia”. Contributions from the Geology and Mineralogy Chair, National Museum of Mongolia (101): 1–105. OCLC 69865262 .
- ^ Kirkland, J. I.; Burge, D.; Gaston, R. (1993). “A large dromaeosaurid (Theropoda) from the Lower Cretaceous of Eastern Utah”. Hunteria 2 (10): 1–16 .
- ^ Matthew, W. D.; Brown, B. (1922). “The family Deinodontidae, with notice of a new genus from the Cretaceous of Alberta”. Bulletin of the American Museum of Natural History 46: 367–385. hdl:2246/1300.
- ^ Senter, P.; Kirkland, J. I.; Deblieux, D. D.; Madsen, S.; Toth, N. (2012). “New Dromaeosaurids (Dinosauria: Theropoda) from the Lower Cretaceous of Utah, and the Evolution of the Dromaeosaurid Tail”. PLoS ONE 7 (5): e36790. doi:10.1371/journal.pone.0036790. PMID 22615813.
- ^ Currie, P. J.; Evans, D. C. (2020). “Cranial Anatomy of New Specimens of Saurornitholestes langstoni (Dinosauria, Theropoda, Dromaeosauridae) from the Dinosaur Park Formation (Campanian) of Alberta”. The Anatomical Record 303 (4): 691–715. doi:10.1002/ar.24241. PMID 31497925.