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ニトリルゴム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ニトリルゴム (nitrile rubber) は主要な合成ゴムの1つであり、アクリロニトリル1,3-ブタジエンとの共重合体である[1]NBRとも呼ばれる[1]

耐油性、耐摩耗性、引き裂き強度に比較的優れるが、耐オゾン性や耐寒性が他のゴムより劣る。Oリングガスケット等のシール材、また使い捨て手袋の材料として良く用いられる。

アクリロニトリルの含有量により、低ニトリルタイプ(アクリロニトリル含有量25質量%未満)、中ニトリルタイプ(同25質量%以上35質量%以下、高ニトリルタイプ(同35質量%超)の3種に分別される。アクリロニトリル含有量によって、様々な特性が変化する[1]。特性を向上させるために、メタクリル酸を共重合したカルボキシル変性ニトリルゴム(XNBR)や、ブタジエンの一部をイソプレンに置き換えたNBIRもある。

ブタジエン部分の二重結合水素を付加させ、諸特性、特に耐オゾン性を向上させた水素添加ニトリルゴム(HNBR)もある[1]が、NBRと比較するとかなり高価である。

天然ゴムではないのでラテックスアレルギーの原因にはならないが、成形時に添加される薬品による遅発性アレルギー反応を起こすことがある。

出典

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  1. ^ a b c d 吉村務「特論講座 ゴムの工業的合成法 第4回 アクリロニトリル-ブタジエンゴム」『日本ゴム協会誌』第88巻第10号、日本ゴム協会、2015年、412-417頁、doi:10.2324/gomu.88.412 

関連項目

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