ニューグレン
ニューグレン | |
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基本データ | |
運用国 | アメリカ合衆国 |
開発者 | ブルーオリジン |
運用機関 | ブルーオリジン |
使用期間 | 開発中(2024年現在) |
射場 | ケープカナベラル空軍基地LC-36 |
打ち上げ数 | 0回(成功0回) |
原型 | ニューシェパード |
発展型 | ニューアームストロング |
物理的特徴 | |
段数 | 2段または3段 |
全長 |
2段: 82 m 3段: 95 m |
直径 | 7 m |
軌道投入能力 | |
低軌道 | 45,000 kg (99,000 lb)[1][2] |
静止移行軌道 | 13,000 kg (29,000 lb)[1][2] |
ニューグレン(New Glenn)は、アメリカ合衆国の宇宙企業ブルーオリジンが民間資本により開発している大型ロケット。
概要
[編集]ニューグレンは、直径7 mの2段式または3段式のロケットである。1段目には同社が開発するBE-4エンジンが7基搭載される。同じく同社が開発したサブオービタル機ニューシェパード同様に、1段目の再使用が計画されている。
ロケットの設計は2012年から開始されており、機体の詳細は2016年9月の公式発表により始めて明らかにされた[3]。初打ち上げは当初2019年頃とされていたが、その後の開発遅延により、2024年11月以降にずれ込む見込みである[4]。
ニューグレンの名称は、アメリカで初めて地球周回軌道を飛行したジョン・グレン宇宙飛行士に由来する[5]。
仕様
[編集]ニューグレンは、直径7 mの2段式ロケットを基本に、1段目の再使用を行い、またオプションとして3段目を提供する[3]。
1段目には、同社が開発したBE-4メタン/LOXエンジンを7基搭載する。1段目は地上に垂直着陸させて再利用を行う計画で、この方式は先行するニューシェパードにおいて2015年から2016年にかけてテストされた[3]。
2段目は1段目と直径は同じだが、搭載するエンジンは真空環境に最適化された2基のBE-3Uエンジンとなる[6]。推進剤としてはLH2/LOXを用いる。BE-3Uも同じくブルーオリジンが開発したエンジンで、こちらは既にニューシェパードにおいて大気下に最適化されたバージョンが使用されている[3]。当初は1基のBE-4U(BE-4の真空環境に最適化されたバージョン)を用いるとされていたが、開発の遅れから2018年に変更された[6]。
オプションの3段目には同じく1基のBE-3Uエンジンが搭載される。
ニューグレンは最低でも25回のミッションに耐えられるようデザインされている[7]。
ニューグレンの打ち上げには、ブルーオリジンが2015年にリースしたケープカナベラル空軍基地LC-36が使用される計画である[8][3]。
脚注
[編集]- ^ a b Berger, Eric (7 March 2017). “Blue Origin releases details of its monster orbital rocket”. Ars Technica 8 March 2017閲覧。
- ^ a b Foust, Jeff (7 March 2017). “Eutelsat first customer for Blue Origin's New Glenn”. SpaceNews
- ^ a b c d e Bergin, Chris (2016年9月12日). “Blue Origin introduce the New Glenn orbital LV”. NASASpaceFlight.com 2016年9月13日閲覧。
- ^ “New Glenn | Maiden Flight” (英語). nextspaceflight.com. 2024年10月11日閲覧。
- ^ a b “Blue Origin switches engines for New Glenn second stage”. SpaceNews (2018年3月29日). 2020年8月10日閲覧。
- ^ Berger, Eric (2016年9月12日). “Why Bezos’ rocket is unprecedented—and worth taking seriously”. Ars Technica 2016年9月20日閲覧。
- ^ Boyle, Alan (2016年3月5日). “Jeff Bezos lifts curtain on Blue Origin rocket factory, lays out grand plan for space travel that spans hundreds of years”. GeekWire 2016年3月9日閲覧。