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ニュートン流体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
連続体力学


以下の流体における、ずり速度(横軸)と接線応力(縦軸)との関係を表したグラフ
2:ニュートン流体
2以外;非ニュートン流体
1:ダイラタント流体
3:擬塑性流体
4:ビンガム流体

ニュートン流体(ニュートンりゅうたい、: Newtonian fluid)とは、ニュートンの粘性法則に厳密に従う流体である。名称は、イギリス物理学者アイザック・ニュートンに因んで名付けられた[1]

ニュートン流体の流れのことを、ニュートン流動: Newtonian flow)という。また、ニュートンの粘性法則に従わない流体のことを、総称して非ニュートン流体という。

ニュートンの粘性法則

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粘性とは、流体を動かすときに抵抗力が働く性質のことである。流体の粘性は、流体内部の摩擦によって発生するため、この抵抗力を「摩擦応力」と呼ぶ。

基本的に、摩擦応力は、流体−流体間または流体−物体間の速度勾配速度変化率)に比例して大きくなることが知られている。この法則がニュートンの粘性法則: Newton's law of viscosity)である[2]

直交座標による空間を考え、そこで流体による流れが存在すると考える。簡単のため境界等の効果は考えないものとする。このとき流体と流体(または流体と物体)は、その間にある面を境にして力(応力)を及ぼし合っていて、面に垂直な方向(法線方向)の単位面積当たりに働く力が圧力であり、面に平行な方向(接線方向)の単位面積当たりに働く力を接線応力あるいはせん断応力という[3]

流れている流体の粘性率(Pa·s), 流体の速さを (m/s), 流体−流体間または流体−物体間の距離を (m)とすると、接線応力 (Pa)は、

となる[4]。この時、(1/s)をこの流体のずり速度という。ニュートン流体では、粘性率 がずり速度に依存せず、常に定数で表される。

より一般には、上式はテンソル表示され次のようになる[5]

ここで 圧力テンソル、 ひずみテンソルである。

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ アイザックニュートン
  2. ^ ニュートンの粘性法則
  3. ^ Shear Stress
  4. ^ ニュートンの粘性法則
  5. ^ 城塚正; 平田彰; 村上昭彦『移動速度論』オーム社、1966年、175頁。ISBN 4-274-11910-6 

関連項目

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